No.362 | ||||
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![]() | Johnston(ジョンストン) | Fletcher級 駆逐艦 DD-557 | ||
艦船ステータス(初期値/最大値) | ||||
耐久 | 17 | 火力 | 12 / 32 | |
装甲 | 7 / 20 | 雷装 | 20 / 60 | |
回避 | 45 / 81 | 対空 | 32 / 60 | |
搭載 | 0 | 対潜 | 50 / 82 | |
速力 | 高速 | 索敵 | 20 / 32 | |
射程 | 短 | 運 | 17 / 70 | |
最大消費量 | ||||
燃料 | 20 | 弾薬 | 20 | |
装備 | ||||
5inch単装砲 Mk.30 | ||||
533mm五連装魚雷(初期型) | ||||
装備不可 | ||||
装備不可 | ||||
改造チャート | ||||
Johnston → Johnston改(Lv55+高速建造材×10+開発資材×80) | ||||
図鑑説明 | ||||
Hi! あたしがフレッチャー級、ジョンストンよ!太平洋狭しと駆け抜けたの。 ソロモン、マーシャル、そしてレイテの戦いに参加したのよ。 サマール沖ではサム達と一緒にTaffyⅢで巨大な艦隊に立ち向かったわ! フレッチャー級、ジョンストン、覚えていてね! |
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
セリフ | CV:白城なお、イラストレーター:ZECO |
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入手/ログイン | Hi! あたしがフレッチャー級、USS ジョンストンよ! I'm going to be a fighting ship*1! 文字通り弾が尽きるまで 守ってみせる! 今度もね! |
母港/詳細閲覧 | Hi! あたし呼んだ? |
そうよ。忙しいの~見てわかるでしょう? | |
母港/クリック時 | What's |
母港/詳細閲覧(新年) | Happy new year! んー、いい気分! |
母港/詳細閲覧(バレンタイン) | ……なんか、ここではそういう |
母港/詳細閲覧(ホワイトデー) | Ruleとかでお返しくれなくていいんだけど? ……ふーん、違うの? ……気持ち? ……そうなんだ。じゃあ……頂く、かな。 |
母港/詳細閲覧(春) | オハナミー? いいわね~やりたいわ! 久しぶりに、TaffyⅢのみんなで集まろう? 楽しみね~! |
母港/詳細閲覧(ニ年目だけど七周年) | 7th anniversary!? ……ふーん、私もニ年目ってわけか。早いわね。 |
母港/詳細閲覧(梅雨) | Rain? |
母港/詳細閲覧(夏真っ盛り) | ここの夏は暑いわね。……まあ、この格好ならいっか。……あ、あなた! あんまりジロジロ見ないでよね! ……ふーん。 |
母港/詳細閲覧(秋) | 秋になると、なにか身体がウズウズしてきちゃうわね。Sam、あんたはそうでもないの? ……やっぱり? |
母港/詳細閲覧(年末) | チンジュフ、オーソウジ? ……ああ、ごめん。あたしはパス。いろいろ年内に買っときたいものとかあるし。Sorry。 |
ケッコンカッコカリ(反転) | あ、Sam? 知らないわ、その辺にいるんじゃない? ああ、あたし? What's up*4? これは? 開けていいの? 開けるわよ……え!? えええ!? えええ~っ!? |
ケッコン後母港(反転) | どうしたのアナタ……ちょっと顔色悪いじゃない? 少し疲れたの? Oh well*5……じゃあ、あたしの特別なおまじないあげよっか? 皆には内緒よ……。 |
編成/出撃 | |
出撃 | さ~フレッチャー級の出番ね! USSジョンストン出るわ! |
開戦/攻撃 | 来たわ! |
夜戦開始 | Night battle? ふっ、上等じゃない! |
攻撃/航空戦 | 突撃よ! Fire*8! |
連撃/弾着観測射撃/夜戦攻撃 | |
小破 | いやああ~! や、やるじゃない……。 |
小破/旗艦大破 | くっ……主砲が……まだよ! |
中破/大破 | くああ~っ! まだ機関は無事? 動ける? あたしはまだ……全然やれるんだから! |
勝利MVP | え? あたしの奮戦がNumber one? ま、まあ~当然じゃない? そういうことなら……仕方ないわね。 |
帰投 | Hi! ただいま~。ちょこっと疲れたわ! |
補給 | 砲弾はたっぷり積んでよね! I'll be |
改装/改修/改造 | ふ~ん……ま~いいっか! Many thanks*10! |
え? これありなの? ん~まぁいいわ Thanks! | |
改装/改修/改造(遠征選択/アイテム発見) | Who |
入渠(小破以下) | 痛たた……やられちゃった……。でも、こんなのあたしにはかすり傷だから……さっさと直して、また出るわ! |
入渠(中破以上) | やだもう! あっ! 覗くなよ! |
建造完了 | New face? ふ~ん……。 |
戦績表示 | Information? 仕方ないわね……はい。 |
轟沈(反転) | また、沈むのか……雪風……何? え? 聞こえないわ……。 |
時報 | 改で実装 |
放置時 | Hi Sam! 暇してる? あたしも今暇してて……カードでもやる? 何がいい? ポーカー? 今日は何賭けよっか~。あたし今日、負けない気がする! |
ゲームにおいて 
- 2018年12月27日実装。同日より開幕した期間限定海域「邀撃!ブイン防衛作戦」のE-3(最終海域)にてドロップした。
- Iowa,Saratoga,Gambier Bay,Intrepid,Samuel B.Robertsに続き、生粋の米海軍艦艇としては6隻目の艦。
Johnstonの実装により米海軍6隻艦隊を組めるようになった。 - 2019年5月25日アップデートで姉のFletcherが実装された。
- Iowa,Saratoga,Gambier Bay,Intrepid,Samuel B.Robertsに続き、生粋の米海軍艦艇としては6隻目の艦。
- 後述の通り性能は極めて優れており、特に対空・対潜性能はステータス・固有能力ともに優秀で、高難易度の作戦でも活躍出来るスペックがある。
- 対空装備を揃えることで独自の強みを活かすことができる艦。専用装備があれば、2スロで強力な対空カットインを放つことができるのが大きな特徴。
- 一方で火力・雷装はやや控えめ。防空駆逐艦の秋月型より夜戦火力は高いが、基本的に夜戦は他の艦に任せる方がよいだろう。
- 未改造状態ではほとんど対潜ができるだけの2スロ駆逐艦の性能なのでなるべく早く改造したい。しかし改造Lv55と開発資材の消費が地味にのし掛かる。
- Lv1の時点でJervis改やSamuel B.Roberts改同様無条件で先制対潜攻撃を行う。
- ただし、対潜火力は装備に強く依存するため、無装備でelite以上の潜水艦を対策するのは難しい。潜水艦狩りの際は適切な対潜装備を積むことを推奨。
- ただし、対潜火力は装備に強く依存するため、無装備でelite以上の潜水艦を対策するのは難しい。潜水艦狩りの際は適切な対潜装備を積むことを推奨。
- 2019年1月1日より専用の対空カットインが実装。
- 装備によって対空カットインの発生確率と効果が変わることが示唆されている。(運営の告知
)
- 34種(5inch単装砲 Mk.30改+GFCS Mk.37を2個装備することが発生条件)は固定ボーナス+7、変動ボーナス1.6であり、装備枠2つながら秋月型の専用カットイン*13に並ぶ性能である。しかも秋月型と異なり他のカットインに優先度で阻害されにくい。
- 35種(5inch単装砲 Mk.30改+GFCS Mk.37、5inch単装砲 Mk.30 改または5inch単装砲 Mk.30を1個ずつ装備)でも固定ボーナス+6、変動ボーナス×1.55とそれなりに優秀。
GFCS Mk.37を使用する36種も同等の性能。 - 37種(5inch単装砲 Mk.30 改×2)は固定ボーナス+4、変動ボーナス1.45と汎用カットインと似たような性能。
ただ優先度の関係で他のカットインに阻害されにくい。逆に摩耶改二などを阻害する可能性があるので防空艦の同時起用時は意識しておこう。 - これらの専用対空カットインはAtlantaと同じく発動判定が種別ごとに独立して行われる模様。
そのため、複数の種別の発動条件を満たすような装備にすることで、対空カットイン全体の発生確率を上昇させられる。 - 専用カットイン装備のうち任意で改修できるものが5inch単装砲 Mk.30だけであり、カットイン性能は高くても艦隊防空値を伸ばすのが意外と苦手。
他の艦に改修した高角砲や対空電探を配備し底上げをしておくとより効果的。自分自身の補強増設に改修した高射装置をつけておくのも有効。
- 装備によって対空カットインの発生確率と効果が変わることが示唆されている。(運営の告知
- ただし、高性能カットイン発動に必要な5inch単装砲 Mk.30改+GFCS Mk.37やGFCS Mk.37の入手方法は限られている。
- さらに言えばこれら専用カットインはFletcher級の初期装備のみでは発動できない*14。
装備を揃えることで本領発揮するタイプと言える。- 雪風改二の関連任務で5inch単装砲 Mk.30 改★+4を1つ選択できるようになったので、Fletcher級自身を入手すれば37種は発動できるようになる。
しかしそこまでの到達が遠い上に他の選択肢が有力なので、これで安心とは言い難い。
- 雪風改二の関連任務で5inch単装砲 Mk.30 改★+4を1つ選択できるようになったので、Fletcher級自身を入手すれば37種は発動できるようになる。
- さらに言えばこれら専用カットインはFletcher級の初期装備のみでは発動できない*14。
- 発動可能な専用対空カットインは以下の通り*15。
固有対空カットイン一覧
※5inch単装砲 Mk.30改+GFCS Mk.37とGFCS Mk.37による「特殊高角砲+対空電探」の8種汎用カットインも出ることがある。
なぜか艦種ソートでは海外枠の位置ではなく、まさかの1ページの頭(≒つまり先頭)にいる。- 結局バグでした(冬イベント終了と同時に修正)
キャラクター設定について 
- 2019年版公式カレンダーにて、先行して姿が公開されていた。10月のイラストにてSamuel B.Robertsから箸の使い方を教わっている。
- ゲーム内立ち絵と違い、カレンダーイラストでは肩を露出させていない。
- 首元の銅と銀の星は、ジョンストンが生涯で受章した6個の従軍星章(battle star)を表していると思われる。銀の星は銅5個を示す。
- 髪留めにも特徴がある。リボンには国際信号旗でジョンストンのコールサインであるNIKZが確認できるほか、ジョンストン属するフレッチャー級後期型の角ばった艦橋をモチーフにした、と思われる髪飾りもつけている。(尚、前期型は回廊が左右にしかなく前面は丸い形をしている。) タフィ3の艦隊内通信でのコールサインは「BRASSLOCK」(真鍮の鍵) 持ち場は輪形陣のセクターFでSamuel B.Robertsのお隣であった。
- 左肩から海軍タイプの名誉勲章(Medal of Honor)を佩用しているが、これは艦長であったアーネスト・エヴァンズ中佐が死後授与されたものを表していると思われる。
- 家具【「TaffyⅢ」Window】にはBRASSLOCKと書かれた名誉勲章付きの帯、首元の星が掛けてある。瓶に書かれているCATNIPはイヌハッカのことで、ハーブティーにも使われる。マタタビのように猫が好むことでも知られる。
- 2020年新春ライブでは「BRASSLOCK」からかロックバンド風衣装に身を包んだイラストが登場した。
- 中破時のグラに見える煙突付近の損傷は、ボフォース40mmの指揮装置が使用不能となった4発目の被弾、GFCSMk37付近は艦橋に火災が発生した10発目の被弾をもとにしていると思われる。
- 髪型がツーサイドアップ、提督の呼び方が「あなた」、ツンデレ、
下着が黒ガーター&ショーツと天津風との類似点が見られる。そのため、「アメ津風」「アメリ風」と呼ばれているとかいないとか。ただし、胸は全く似ていない。 - 4コマでは214話Part2にて初登場。発動!友軍救援「第二次ハワイ作戦」のきっかけとなる救援要請を兼ねて鎮守府に来た。
疲労困憊状態ではあったが「機関が無事ならまだ動ける」と敢闘精神を見せており、サボり癖のある初雪には耳が痛かった模様。
ただ疲労していたせいか気が立っており、栗田艦隊にガンビーが包囲されていると勘違いして突撃したり、サムが矢矧に追撃されていると勘違いしてトマト缶(雪風提供。下記史実ネタ)を投げつけたりとトラブルも起こしている。最終的にはタフィー3・栗田艦隊合同歓迎会の迎えに来た金剛に肩車曳航されていった。
限定グラフィック 
- 2019/08/08アップデートで期間限定グラフィックとして水着modeが実装された。
- スクール水着にシースルーのスイムパーカーを羽織っている。改にすると水着が変わるので、なかなか拝む機会がないかも。
限定イラスト:水着mode
- 2020/05/20アップデートで期間限定グラフィックとして(艦これ7周年記念)花束modeが実装された。
- 8月27日アップデートでようやくカード化された。
限定イラスト:花束mode
小ネタ 
- 艦名は南北戦争で活躍した北軍の海軍軍人のジョン・ヴィンセント・ジョンストンにちなむ。彼は砲艦を指揮し、テネシー川とミシシッピ川で戦った。1864年に海軍を辞め、1912年4月に亡くなった。
- DD-557はFletcher級駆逐艦
の何番艦目とか数えてらんないくらいの船として1942年5月6日にシアトルタコマ造船所で起工、1943年3月25日に進水し、ジョン・ヴィンセント・ジョンストンの姪の娘であるマリー・S・クリンガー夫人により「ジョンストン」と命名された。同年10月27日就役、初代艦長はアーネスト・エヴァンス少佐(後に中佐)。なお就役順でいけば119番目に当たる。- エヴァンズ少佐はチェロキー族(クリーク族の血も入っていたという)出身のネイティブアメリカン、すなわちインディアンであったことは有名である。1926年に一般の水兵として海軍に入隊したものの、1年もたたずにその有能さを見抜いた上官の勧めで試験を受け合格しアナポリス(海軍兵学校)に進学、海軍士官になったという秀才であった。
- 開戦時は旧式駆逐艦DD-211「アルデン」に乗っており、スラバヤ沖海戦に遭遇したが「アルデン」はオーストラリアへ脱出に成功したため生き残っている。その後初の(そして最後の)艦長として着任した艦こそが「ジョンストン」だったのである。
- 就役日に彼は乗組員に「こいつは戦う船になる。俺はお前たちを死地に連れてゆく。嫌なやつは今すぐ降りろ」(This is going to be a fighting ship. I intend to go in harm's way, and anyone who doesn't want to go along had better get off right now.)と訓示した。これはアメリカ独立戦争での活躍で有名な海軍軍人であるジョン・ポール・ジョーンズの言葉を引用したものであり、ゲームでもジョンストンのボイスに「I’m going to be a fighting ship!」として反映されている。
- エヴァンズ少佐はチェロキー族(クリーク族の血も入っていたという)出身のネイティブアメリカン、すなわちインディアンであったことは有名である。1926年に一般の水兵として海軍に入隊したものの、1年もたたずにその有能さを見抜いた上官の勧めで試験を受け合格しアナポリス(海軍兵学校)に進学、海軍士官になったという秀才であった。
- 就役から3ヶ月後の1944年2月、マーシャル諸島戦役の期間ジョンストンはクエゼリン環礁とエニウェトク環礁を砲撃し、上陸作戦を援護した。
3月28日にはソロモン諸島のパトロール任務を開始、カピンガマランギ環礁やブーゲンビル島にあるマリリカ河の河口一帯を砲撃する。
ブーゲンビル島を離れたあと、今度は対潜哨戒を行う。その任務中の5月28日、伊176を爆雷で撃沈する。
3ヶ月間のソロモン諸島パトロールのあと、マリアナ諸島攻略作戦に参加するためマーシャル諸島に帰還。7月21日には戦艦ペンシルベニアと合同しグアム島を砲撃、7月29日までにジョンストンは4000発の砲弾を発射した。
その後はペリリュー島の攻略作戦を支援する護衛空母の護衛についた。
マヌウス島で補給、10月12日に出港、17日にTG77.4.3、コールサイン”タフィ3”に合流する。
サマール沖海戦
- 10月25日早朝。タフィ3は戦艦4隻、重巡6隻、軽巡2隻、駆逐艦11隻の強力な栗田艦隊と遭遇する。
上空を哨戒していたパイロットから栗田艦隊がタフィ3に接近していると聞いた時、ジョンストンの砲術士官ロバート・C・ハーゲン大尉は「投石紐を持ってないチビのダビデのような気分だった」と後に語っている。
- タフィ3と栗田艦隊が交戦に至るまでの数奇な経緯は、Gambier Bayのページを参照されたし。
- タフィ3と栗田艦隊が交戦に至るまでの数奇な経緯は、Gambier Bayのページを参照されたし。
- ジョンストンら7隻の駆逐艦達は、護衛空母を守るために煙幕を展開する。ほどなくして、栗田艦隊からジョンストンへ砲撃が開始された。
最初の20分間、日本の戦艦と重巡にジョンストンは一方的な攻撃を受けた。ジョンストンの5インチ砲の射程外だったからである。
日米双方の記録を照合した結果、大和がジョンストンを「巡洋艦」と認識し、砲撃していたことが判明している。
- 「煙幕を展開しても、日本艦隊の砲撃が始まるとジョンストンは水柱の間を回避運動しなくてはいけなかった。我々が最初に煙幕を張り、最初に砲撃し、最初に魚雷攻撃をした」
- 「煙幕を展開しても、日本艦隊の砲撃が始まるとジョンストンは水柱の間を回避運動しなくてはいけなかった。我々が最初に煙幕を張り、最初に砲撃し、最初に魚雷攻撃をした」
- 7:10。接触から20分後、先頭の重巡までの距離がおよそ18,000ヤードになったところでジョンストンは砲撃準備に入り、7:15より砲撃を開始した。
5分間の砲撃で200発を発射、少なくとも40発が重巡に命中したとジョンストン側は主張している。*16
砲撃開始後、お返しとばかりに8インチ砲弾がジョンストンの前方に着弾する。真っ赤な染料がハーゲン大尉に降りかかり、顔を拭いながら「よくもやったなこの野郎!」と彼は叫んだ。
同時刻、羽黒は煙幕を巧みに利用する駆逐艦を砲撃して命中弾を与えたと記録しており、これがジョンストンらしい。
ジョンストンは激しい砲火にさらされたが、エヴァンズ艦長はそれに怯む事無く魚雷攻撃の敢行を決断した。距離10,000ヤード、射程を伸ばす為に雷速を低速にセットした。 - 7:20。Johnstonは装備されていた10本の魚雷すべてを発射した。
命中予測時刻にはちょうど煙幕の中にいたため目視はできなかったが、爆発音が聞こえ、煙幕から出てすぐに艦首が炎上する重巡を確認する。これは熊野であった。
艦首を吹き飛ばされた熊野は14ノットしか出せなくなり、追撃戦どころではなくなってしまう。しかも第七戦隊司令官は旗艦変更のため鈴谷を呼び寄せたので、結果的に鈴谷も追撃戦に参加できなくなった。*17
- 7:30。ジョンストンには、猛烈な砲弾の雨が降り注いでいた。
14インチ砲弾3発に続き、さらに3発の6インチ砲弾を被弾する。恐らく、大和の46㎝主砲弾と15.5㎝副砲弾(約6インチ)、さらに羽黒の20.3㎝主砲弾が降り注いだものと思われる。
その様子は、まるで子犬がトラックに跳ね飛ばされたかの如くであったという。
この被弾により操舵装置、後部の3つの砲塔の動力が失われ、ジャイロコンパスが故障、SGレーダーのアンテナは折れFDレーダーと砲撃安定装置は機能停止し、後部缶室と機械室もノックアウトされた。
機関のシフト配置により片方が生き残っていたが、最大速度は半分以下の17ノットまで低下した。
この時、神の恩寵という他ないスコールが現れ、ジョンストンはそこに逃げ込んだ。数分間、つかの間の応急修理と救助作業を行う。
操舵を人力に切り替え、艦橋から電話で指示、艦のコースをコンピュータに手動で入力、3番と5番砲塔は砲の指示器が生きていたため、コンピュータのデータを音声で伝達してそれをもとに手動で砲手が操作、4番は砲側の照準器をもとに他の砲が狙っている目標を攻撃するよう指示された。またFDレーダーと砲撃安定装置も機能を回復した。
この時点で、既に艦橋内の状況は酸鼻を極めるものとなっていた。死傷者がそこら中に横たわり、血の海と化していたという。エヴァンズ艦長も上半身を負傷し、左手の指を二本喪っていた。
だが、エヴァンズ艦長の戦意は高かった。傷口をハンカチで覆うと、駆け付けた救護班に対して他の負傷者を看るよう指示を飛ばした。 - 7:50。タフィ3司令官スプレイグ少将より「駆逐艦雷撃せよ」との命令が下る。だが、ジョンストンは魚雷をすべて撃ち尽くし、また機関も片舷だけのため他の艦についてゆくこともできなかった。
しかし、エヴァンズ艦長の闘志はくじけなかった。「俺たちは他の艦と共に突入し火力支援を行う!!」と彼は叫んだ。ジョンストンは日本艦隊からの斉射を回避しながら、果敢に砲撃を撃ち返した。
闘いは乱戦の様相を呈してきていた。ここで、エヴァンズ艦長は視認した目標以外の砲撃を禁止する。煙幕のせいもあって、どれが敵でどれが味方かレーダー上でわからなくなったからである。- 煙幕を抜け出た時、真正面には思わぬ艦がいた。同じフレッチャー級のヒーアマンである。危うく衝突するところであったが、艦長は「後進一杯」を命令、ヒーアマンも機関を後進させたことで、辛うじて回避に成功した。
- 煙幕を抜け出た時、真正面には思わぬ艦がいた。同じフレッチャー級のヒーアマンである。危うく衝突するところであったが、艦長は「後進一杯」を命令、ヒーアマンも機関を後進させたことで、辛うじて回避に成功した。
- 8:20。Johnstonは煙幕の中から現れた金剛型戦艦を視認した。それも左舷わずか7000ヤード、至近距離である。ジョンストンは即座に砲撃を開始し、40秒のうちに30発を撃ち込む。うち、15発が艦橋に当たったと認識した。金剛型戦艦からも反撃を受けたものの、これは全て外れた。
- 8:30。左舷に、重巡から砲撃を受けているガンビア・ベイを発見する。この時、ガンビア・ベイら護衛空母群を追い詰めていたのは羽黒、鳥海、筑摩、利根である。*18
エヴァンズ艦長は「あの重巡を撃て、ガンビア・ベイからこっちに砲撃を向けさせるんだ」と命令した。ハーゲン大尉は後に、「あれは自分が聞いた中でもっとも勇敢な命令であった」と語っている。
直ちに砲撃を行い、重巡に4発の命中を確認する。だが、ガンビア・ベイから砲撃を引き離す事は出来なかった。激しい砲火に晒されたガンビア・ベイは、この後程なくして沈没している。
- ジョンストンの最大の見せ場は、ここからはじまる。
混乱のさなか、日本の水雷戦隊が護衛空母群へ接近しつつあった。
この日本軍水雷戦隊の正体は、日米双方の記録を照合した結果、確定している。第十戦隊の軽巡洋艦矢矧と、第17駆逐隊の陽炎型駆逐艦浦風、磯風、雪風、野分による単縦陣である。*19*20*21
ジョンストンに緊急通信が入る。「護衛空母と日本巡洋艦との間に割って入れ」との命令である。既に満身創痍のジョンストンは、それでも単身で第十戦隊に挑んでいった。
まず第十戦隊旗艦の矢矧へ接近、砲撃して食い下がり、空母へ接近するのを必死で食い止めようとした。ジョンストンの献身はむくわれた。矢矧はジョンストンの行動を魚雷発射と判断し、右方向に回避行動をとった。
日本側にとっては不運なことに、第十戦隊の右側には第二水雷戦隊*22が続いていた。
第十戦隊に出鼻をおさえられてしまった二水戦も回避行動を余儀なくされ、二水戦は戦場から遠ざかってしまった。
第十戦隊は態勢をたてなおしてから酸素魚雷合計27本を発射した。*23しかし、距離の問題からか米護衛空母群に命中したものはなかった。*24
雷撃を邪魔されて怒ったかどうかは定かではないが、ジョンストンは第十戦隊から滅多打ちにされることになった。
まず、矢矧は近くにいたSamuel B.Robertsにとどめをさした。つづいてジョンストンを砲撃する。 - 一連の交戦で、ジョンストンはボロボロになっていた。一番砲塔がダウン、二番砲塔が損傷、三番砲塔の直下にも命中弾を受けた。艦橋は火災に包まれ40mm砲の弾薬が爆発し、機能を喪失していた。
だが、それでもジョンストンは戦い続けた。20㎏以上ある砲弾を人力で運び、舵も手動で操作した。エヴァンズ艦長は艦橋を放棄して艦尾に移り、ハッチを開けて操舵員に直接命令した。*25
「どれだけの勇気や度胸があっても俺たちは助からない、だが俺たちがあの空母達を助ける事は出来る、一分でも時間を稼ぐんだ」
- 9:30。奮戦を続けたジョンストンについに最期の時がおとずれた。ジョンストンの沈没は確実とみた矢矧は、部下の第17駆逐隊に「あの駆逐艦を砲撃で処分せよ」と命じた。浦風、磯風、雪風、野分はジョンストンを半円形に包囲して集中砲火を浴びせた。機関停止、全動力ダウン、艦内通信不通。だが、4番砲塔だけはなおも砲撃を続けた。
9:45。総員退艦命令が下る。9:55に総員退艦、10:10、三時間の長きに渡り、圧倒的な敵艦隊に対して怯む事無く戦い続けた勇敢な駆逐艦は、ついに力尽き水面に消えたのである。 - この日の15時に、飛行機からの通報でアメリカ兵の遭難者がいることを知ったアメリカ海軍は救助隊を編成。だがちょうどその通報地点には艦がおらず、遭難者がいる地点から125マイルも離れていた。救助隊が通報地点にたどり着くまでの間に遭難者は風と海流で流されてしまい、発見が遅れた。ジョンストンの遭難者が救助されたのはそれから二日後のことであった。
327人の乗組員の中で141人が救助、約50人が戦闘中に死亡、45人が漂流中に死亡した。エヴァンズ艦長を含む92人は退艦は目撃されたがその後の行方は不明である。
トマトの缶詰
- ジョンストンが力つき沈んでいく最中、日本の駆逐艦がすぐ近くを通り過ぎていった。その艦の艦橋にいた将官は直立不動の姿勢で漂流中の生存者に敬礼を送った。
また、その通り過ぎる艦の乗員から何かが海中に投げ込まれた。誰かが「手榴弾だ!」と叫んだが、どうも違うようである。生存者の一人が確認すると、それは3年前の日米開戦直前に日本へ輸出されたアーカンソー州製造のトマトの缶詰だった。 - ジョンストンの傍を通り過ぎていった駆逐艦は雪風である。雪風の寺内艦長は部下に「あの船(ジョンストン)に近づこう」と命令。2隻はゆっくり近づいたが、戦闘が続行中だと思った機銃手がジョンストンに向け発砲してしまう。調整のため2射した時(命中せず)、この機銃手は寺内艦長に「むごいことをするな!」と怒鳴られ制止された。寺内艦長は他の兵にも無抵抗の者を撃たないよう命令した。
- 雪風とジョンストンはとても近くですれ違った。それは2隻の兵の表情までお互いに見えるほどで、雪風の航海長は、ジョンストンの兵が通り過ぎてゆく雪風を驚いた顔で眺めていたのを見たという。「ジョンストンの兵はボロボロの軍服にねじり鉢巻きで戦う我々の姿をおかしく感じたのかもしれません」(雪風航海長の回想)16時の時報で彼女が驚いているのはこれがルーツか?
- ジョンストンに敬礼した将官は特定できていない。沈みゆくジョンストンに敬礼したのは「艦橋にいた巨漢の将官」だとされ、この時雪風艦橋にいた柔道四段の猛者の寺内艦長と、その艦長より一回り大きな柴田正砲術長が該当するのだが、艦長は黙して語らず、砲術長は「“艦橋にいた我々“は勇者の最後に敬礼を捧げた」と曖昧に暈したためである。一方でジョンストンに発砲して怒られた話は怒られた機銃手本人まで律儀に名乗り出て認めている。潔すぎるのか照れているのか。
ジョンストン側記録に「艦長(だと目撃者が思った人物)が艦橋から対空砲の方に何か指示するのが見えた」とあり、(発砲には気付かなかったが)これは寺内艦長がジョンストンへの攻撃中止を命じた場面と推測される。その人物が「漂流する生存者に敬礼を送った」とあるため、ジョンストンの兵が見た敬礼した将官は寺内艦長だったと思われる。 - 戦後発行されたアメリカの公刊誌によればエヴァンス艦長はこの時まだ意識があったとされる。通り過ぎてゆく日本の駆逐艦の艦橋で誰かが敬礼していることに気づいた部下がエヴァンス艦長にそれを伝えると、艦長も朦朧としつつ敬礼を返し応えたという。
- ジョンストンの生存者にはすれ違っていった駆逐艦の名前はわからなかった。戦後、両国の証言や資料をすり合わせたところ雪風だと分かり、ジョンストンの生存者は「弾を撃ってこなかったため助かって嬉しかった」と雪風の元士官に手紙を送った。ジョンストンに発砲した機銃手はこの手紙のことを聞き、「あの時艦長に止められて、当てずに済んでよかった」と振り返っている。
- ジョンストンは従軍星章6つ、アメリカとフィリピンの両国から大統領部隊感状が授与されエヴァンズ艦長には議会名誉勲章が死後贈与された。ジョンストンの名はギアリング級駆逐艦DD-821ジョンストンに受け継がれた*26。
- 新生ジョンストンは最初に大西洋艦隊、ついで地中海を根拠地とする第6艦隊に配備され、暗雲渦巻く地中海でNATO艦隊の一員として数々の警備活動を行った。
1981年にアメリカ海軍から除籍されると共に台湾海軍に供与、ミサイル駆逐艦として再整備され「正陽(DDG-928)」の名で再就役し、2003年まで台湾で活躍した。
- 新生ジョンストンは最初に大西洋艦隊、ついで地中海を根拠地とする第6艦隊に配備され、暗雲渦巻く地中海でNATO艦隊の一員として数々の警備活動を行った。
- またエヴァンズ艦長の武勲をたたえてDE-1023エヴァンズが建造された。
- 2019年10月30日、故ポール・アレンの海底探査チームがサマール沖でジョンストンと思われる駆逐艦を発見したが、損傷が激しく特定には至っていない。
- 艦体はフィリピン海溝に落ち、水深6220mの深海底に横たわっているという。これは現在見つかっている沈没船の中で最も深い。
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