熊野

No.125
	熊野(くまの)		最上型 4番艦 重巡洋艦
	艦船ステータス(初期値/最大値)
	耐久	40	火力	40 / 59
	装甲	30 / 59	雷装	18 / 69
	回避	31 / 62	対空	18 / 59
	搭載	6	対潜	0
	速力	高速	索敵	14 / 39
	射程	中	運	5 / 49
	最大消費量
	燃料	40	弾薬	65
	艦載	装備
	2	20.3cm連装砲
	2	零式水上偵察機
	2	未装備
	装備不可
改造チャート
熊野 → 熊野改(Lv35) → 熊野改二(Lv84+改装設計図) ⇔*1 熊野航改二(Lv88+改装設計図)
図鑑説明
神戸生まれのお洒落な重巡といえば、わたくし、熊野ですね。 マレー、ミッドウェー、ソロモン、マリアナと主要な名所、いえ激戦地に参上いたしましたのよ。 最期は日本に帰りたかったけれど……。

※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。

ゲームにおいて

• 2013年8月1日アップデートの期間限定イベント『南方海域強襲偵察！』のドロップ報酬として先行実装。
  • 本来は別のイベントで実装される予定だったが、潜水艦「伊19」の音声とり忘れというアクシデントで、代わりとして急遽先行投入されたとか。
• 最上型重巡四姉妹の末っ子にして、神戸生まれのお洒落なお嬢様。…なのだが、期間限定ボイスではしょっちゅうぶっ飛んだところを見せているポンコツお嬢様。
  • ちなみにこの最上型の5番艦・6番艦になるはずだったのが利根型姉妹。つまりいつもお姉さんぶってる利根には4人の姉ｇ「それ以上いけないのじゃ！！」
• 鈴谷と同じく、改造によって史実では実現しなかった航空巡洋艦化されることになる。
  • この際、四姉妹内で唯一22号対水上電探を持って来る。
• 2013年10月16日アップデートから本実装。鈴谷と同じく建造が可能になった。いわゆる「戦艦レシピ」での建造報告があがっている。
• 改造可能レベルが少々高めな点に注意。
  
  
• セリフを見てもらえばわかるが、砲撃戦でいろいろはっちゃけている。
  • あまりにも特徴的な夜戦セリフ「とぉぉ↑おう↓」は、「戦闘になったとたん、あまりに不慣れなせいで、頑張って頑張って頑張ったらとんでもない奇声を発してしまった感じでお願いします」と、収録時に言われた結果ああなったとのこと*7。

期間限定グラフィック

• 2016年12月22日のメンテナンスで相方の鈴谷共々クリスマスグラフィックが公開された。
  • 運営Twitterで情報が明かされていた鈴谷と異なり、こちらはサプライズ実装。どことは言わないが差をつけられたな…
  • なかなかの食いしん坊で、食べながら喋るちょっとはしたないクセが有る模様。食欲には勝てなかったよ…。
  • 同グラフィックは立ち絵限定で、カードイラストはそのまま。
  • 他の限定グラフィック同様、限定期間終了後に図鑑に格納された。
  • こちらも鈴谷同様後に実装された熊野航改二とグラフィックは共通なので、軽空母ながら脚部に改二時代の20.3cm連装砲が復活する。
  限定イラスト：クリスマスVer.

  限定イラスト：クリスマスVer.
  

• 期間限定ではないが、2022年の海上自衛隊創設70周年記念観艦式に合わせ、WAVE姿の最上とスマホを構える女子高生ver.の熊野の等身大POPがフリートウィークの一般公開でお披露目された。観艦式自体はコロナ禍の影響により無観客で開催されたが、POPは今でももがみとくまのに備品として搭載されており、一般公開の際には後甲板の格納庫前で展示されることが多い。
  他所のフネに比べて横須賀の艦艇は艦これのノリに乗っかることが少ない*8、ということを考えると珍しいケースではある*9。
  無論POPの撮影は可だが、くまの自体の艦上での撮影は事実上の最新鋭艦なこともあって規制が厳しい(たとえば格納庫内が写り込むようなアングルは不可、と注意されることがある)ために撮影時には乗組員の指示に従うこと。

小ネタ

• 1934年3月10日『熊野』と命名さる。1936年10月15日進水、1937年10月31日就役。
• 最上型の4番艦だが、「第四艦隊事件」で船体強度に問題があることが判明、設計を変更されたため、最上・三隈とは形状の違いがある。
  そのため、別個に鈴谷型（鈴谷・熊野）と分類されることもある。
• ミッドウェー海戦の際は最上型4隻と第八駆逐隊（朝潮、荒潮）から成る第七戦隊旗艦として参加。
  攻略部隊（第二艦隊）の護衛に就くが連合艦隊司令部の相次ぐ方針転換*10により途中で船団と第八駆逐隊を置き去りにして突出する形となった。
  • 作戦計画であれば第二艦隊の前衛として最もミッドウェー島に近い位置を航行中の筈で、連合艦隊もそれを踏まえて突入命令を出したのだが、実際には第七戦隊は第二艦隊からも輸送船団からも大きく落伍した位置におり、第二艦隊も連合艦隊も正確な位置を把握していなかった。この理由については諸説あるが原因はわかっていない。
    • 原因については、護衛していた田中少将の部隊*11が独断で航路を変更したのを、第七戦隊側がこれに気づかなかったから、とか航法のミス等諸説ある。
• 結果、重巡4隻のみ、つまり対潜警戒が一切できない状態で突き進む。その後、命令は中止され反転して離脱している最中に敵潜水艦を発見、回避指示を出す。
  • 旗艦であった熊野は回避指示を2回出すが、この信号灯が規則に則ったものではなく戦隊は混乱、結果、取舵で左回頭中の三隈に後続の最上が衝突し、最上は艦首を損傷してしまう。
  • 旗艦熊野に座乗していた栗田健男第七戦隊司令官は直ちに状況報告を打電し、損傷した最上と三隈にはトラック泊地への後退を命じる。そして第七戦隊は健在な鈴谷と共に、連合艦隊主力との合流命令を継続するべく航行を再開する。
    • この時点では損傷は最上の方が大きく、対して三隈は損傷したものの航行等に支障はなく、第八駆逐隊も追いかけてきていることから、最上、三隈の2隻で後退させたわけだが、米軍が色々と誤認した結果、2隻を「戦艦空母含む艦隊」という主力部隊だと思われ、ミッドウェー基地からの追撃を受けることになる。
    • 追いついた第八駆逐隊と合流した2隻は、重傷の最上に朝潮、荒潮を護衛につけ、三隈は単艦で、ウエーク島の味方攻撃機の攻撃圏内に退避しようとしていたが、米空母攻撃機隊に捕捉され、猛攻撃を受け三隈は力尽きた。
    • 駆けつけた朝潮、荒潮により救助活動が行われたが、米軍機による執拗な攻撃で駆逐隊側にも被害が出たことから退避を余儀なくされる。再び朝潮が捜索の為訪れた時、既に三隈の姿は無かった。
  • 一方、熊野・鈴谷の方は無線封止したまま主力部隊との合流を目指し、一時、連合艦隊も所在を把握できない状態となったが、無事に第二艦隊に合流している。
    後年当時の参謀が「どうも困った部隊である」*12と評しているが、空母4隻を失って敵が制空権を握っている中、敵の勢力圏内で航空支援もなく、たった2隻で行動している状況であれば、自身の位置を悟らせないために無線封止するのは当然の処置ともいえる。
• 運が扶桑・山城並に低いが、これはレイテ沖海戦で損傷してから沈没までの最後の1ヶ月間に、魚雷6本（もしくは8本）、爆弾10発という甚大な被害を受けたため。
• レイテ沖海戦では第七戦隊の旗艦として、第一遊撃部隊第二部隊に所属。10月25日早朝に起こった米護送空母部隊との遭遇戦「サマール沖海戦」では栗田提督からの重巡戦隊突入の指令を受けるや先頭をきって突入する。しかし必死に逃げる米艦隊から駆逐艦ジョンストンが反撃、煙幕から急に飛び出し熊野に魚雷を放つ。これが不運にも艦首に命中、艦首から14mほどを切断され速力も14ノットに低下、落伍してしまう。
  やむなく司令部を後続の鈴谷に移乗し、熊野は単独で後退を開始する。ここから熊野の長い旅が始まった。
  • 退避行動中の正午頃、上空を通過した瑞雲に敵艦と誤認され攻撃を受けてしまう。この海戦では他にも羽黒など栗田艦隊艦艇へ、敵と誤認した味方機の誤爆が発生しているが、これが第一例となる。
  • 一方で午後は付近の友軍基地から零戦が上空護衛に来てくれて、来襲した数機の米軍編隊を追い払ってくれている。
• 26日になると米軍は後退する日本艦艇への追撃を強化、未だミンドロ島南方沖を航行していた熊野にも米軍機が襲いかかり、爆弾1発が煙突付近に命中。写真自体。速力が2ノットに低下(後に応急修理で9ノットにまで回復)する絶体絶命の危機になる。
  • 熊野の危機を知った同じく後退する第二遊撃部隊(通称志摩艦隊)の志摩提督は、この時点で掌握していた4隻(那智、足柄、霞、不知火)から、足柄と霞の2隻を割いて熊野救援に向かわせ部隊の指揮を阿武隈から霞に移乗していた第一水雷戦隊司令の木村昌福少将に一任。木村提督は無事に熊野を発見し傷ついた彼女を無事にコロン湾まで護衛した。
    さらに、応急修理して出航してもすぐに被害を受けて貨物船に曳航されて引き返すわ台風で流されて座礁しかけるわと、次々災難が降りかかっている。
    この時の彼女は損傷した煙突を除去し、艦首は度重なる攻撃で消滅。見るも無残な姿だったと言う。
  • 同じく損傷して本土回航中の青葉と、マタ31船団と合流。再度北上を開始するが、今度は11月9日にリンガエン湾西方で潜水艦集団(米潜ブリーム・ギターロ・レイトン・レイの4隻)に見つかってしまう。
    23本もの魚雷を発射されるが回避の甲斐もあり被雷はわずか2本に抑えた。レイはとどめを刺そうとしたものの座礁と損傷で断念。妙な悪運はあるようだ。
    • 艦首はさらに削れてしまい、やはりボロボロの青葉は曳航能力なし、船団は少数の救援を置いて先に行ってしまった。
    • 通常海域7-4の下方にあるKマスに出現する潜水艦はこれが由来と思われる。
• それでもなんとか本土帰還を目指し、ルソン島サンタクルーズ(サンタクルス)まで到着したものの、1944年11月25日、米空母タイコンデロガ(Ticonderoga:CV-14)艦載機の空襲で魚雷3本（もしくは5本）爆弾4発が命中し沈没。艦長・人見錚一郎大佐はじめ乗員約400名が戦死、帰還はならなかった。
  • 補給を行い、6ノットでの航行が可能となり、戦傷者を軽巡八十島に移し、いざ出発というところであったが八十島とまとめて沈められてしまった。
  • 彼女に止めを刺したタイコンデロガは、後にアポロ17号の回収母艦となっている。また1965年には沖縄沖で核爆弾搭載機を海中転落させる大事故を起こしている。*13。
  • また動けなくなった熊野を曳航して引き返した貨物船「道了丸」*14は排水量が2200トンと熊野に比べるとかなり小さく、出力も小さかった。そのため、後から戻ってきた海防艦2隻*15と一緒に曳航してなんとか引き返すことができたという。
    同船はサンフェルナンド、香港、高雄、基隆を経由して大阪に帰還。その後熊野の生まれ故郷である神戸に回航されて修理を受けている。
• この事を元ネタに公式4コマと止まり木の鎮守府では一人だと目的地に帰れないという個性持ちとして描かれている。
  • 実は彼女が家に帰れなかったはこれが初めてではない。1943年7月のコロンバンカラ島方面の輸送任務中、夜間爆撃で中破した彼女はトラック島で修理を行い、8月に本土へ向け出発する。
    …のだが、その日の内にトラック泊地へ戻ってきた。出航して直ぐに修理した箇所が開いて漏水してしまったのだ。*16
  • 約2週間後、再修理を終えた熊野は今度は雪風に護衛されて無事本土に到着。「雪風を退艦した兵曹が熊野に乗って内地に向かったのに、結局雪風で送りました」（雪風水雷員回想）
  • とは言っても熊野がトラック泊地に長居したのは駆逐艦にとって良い事もあったらしい。彼女がトラック泊地で修理と修理を繰り返した（？）1ヶ月の間、甲板にスクリーンを張った即席の映画館が設置され、娯楽に飢えた駆逐艦乗りは毎晩のように遊びに来たと言う。熊野シアターの名物は「スクリーンの裏側に回って投射された映画を裏返しに見る」目が痛いのが難点
• 神戸生まれのお洒落な重巡と言っているが、これは神戸川崎造船所生まれのためである。カワサキか…。
  他にも神戸川崎造船所生まれの艦娘は多く、そのうち重巡については公式4コマでネタにされている。
  • 戦艦：榛名、伊勢
  • 空母：加賀*17、瑞鶴、大鳳、飛鷹
  • 重巡：加古、衣笠、足柄、摩耶、熊野
  • 軽巡：大井、鬼怒、神通
  • 駆逐艦：有明、荒潮、朝雲、初風
  • 潜水艦：伊8、伊13、伊14
  • 給糧艦：間宮、伊良湖
  • 同じく神戸だが、伊19は三菱重工神戸造船所生まれ。また、あきつ丸も同じ兵庫県の播磨造船所（相生市。IHIの前身）出身。
  • また、タイ海軍の海防戦艦「トンブリ」と「スリ・アユタヤ」姉妹も川崎神戸造船所生まれである。トンブリは現在でも艦橋部と主砲が現存する日本製軍艦として有名。
• ブレザーのため通常時は鈴谷と同じぐらいに見えるが……。
  大破時に判明するが、ある部分の装甲に悲しいぐらいの差がある。
  • それでも鈴谷比であり、改になると豊胸エステしたのかある程度はある。
• 艦名の由来は奈良県に源を発し、和歌山県及び三重県を流れる熊野川。姉たちと同様、書類上は軽巡洋艦だったため、河川名から取られている。
  • なお、「熊野三山」という言葉はあるが、これは熊野地方(熊野川の中・下流域)にある3つの神社の総称で、山の名前ではない。
    この神社の分霊を祀る神社が全国各地にあり、それに因んだ「熊野」という地名も多い。
    • というわけで熊野の艦内神社は熊野三山の1つ「熊野本宮大社」である。同じく「熊野那智大社」も那智に分祀されており、ご近所さんである。
  • 戦後の話だが、河川行政上では「熊野川」の名前が無くなっていた時期がある。
    「河口付近の名称を採用する」という原則から「新宮川」とされていた*18。地元の要望により、1998年に法定名称は「熊野川」となったが、水系名としては「新宮川水系」のままである。
• 広島県呉市の旧海軍墓地（長迫公園）に、同艦の慰霊碑が建立されている。
• 昭和12年(1937年)から14年(1939年)にかけて、グリコ株式會社(江崎グリコ株式会社)が、キャンペーンの景品として軍艦の模型を製作。対象となった軍艦は戦艦「長門」、巡洋艦「熊野」、駆逐艦「吹雪」の3隻で、製品に入っている引換証を一定枚数集めることにより手に入れることができると、写真付きのチラシで国民に周知された。
  • 引き換えに必要な枚数は、吹雪60枚 熊野80枚 長門100枚。長門を貰えた人いたのだろうか…。
  • 要するに昔からやってることは同じである。
  • 当時キッズに知られていた妙高型や高雄型ではなくあえて熊野をおまけとしたのは、日本軍なりに考えた対外防諜目的という説もある*19。当時最新型重巡洋艦だった最上型のスペックを世間に知らしめることで、砲換装計画の隠蔽や火力を誤認させることを意図した模様。
• 2代目となるちくご型護衛艦「くまの」(1975～2001)も存在していた。ちなみにこちらは島風を生んだ舞鶴海軍工廠改め、日立造船舞鶴造船所(現JMU)生まれである。2代目は京娘。

• 2020年11月19日にもがみ型護衛艦2番艦(FFM-2)が「くまの」と命名された。3代目は岡山生まれ。なお、製造元の三井E&S造船玉野艦船工場では03FFM（もがみ型8番艦）が建造中だが、三井E&Sが三菱重工に艦艇製造事業を譲渡の上令和3年9月30日をもって同事業から撤退することが決定しているため、三井の手になる護衛艦は彼女が最後になり、2022年3月22日の就役時には上記の経緯の結果発足した新会社、三菱重工マリタイムシステムズ初の護衛艦となる。
  • トラブルにより1番艦の進水が遅れ、「くまの」の進水が先になったのであり、「くまの型護衛艦」ではないことに注意。
  • 2021年3月3日に1番艦が「もがみ」と命名されたので、帝国海軍以来久々に「くまの」は「もがみ」の妹になった。

この艦娘についてのコメント

建造成果の報告は建造レシピ内にあるコメント欄に、
ドロップ報告に関しては出撃ドロップにあるコメント欄にて行なっていただけると幸いです。