鬼怒

No.109
	鬼怒(きぬ)		長良型 5番艦 軽巡洋艦
	艦船ステータス(初期値/最大値)
	耐久	26	火力	14 / 39
	装甲	10 / 29	雷装	24 / 79
	回避	38 / 69	対空	13 / 49
	搭載	2	対潜	20 / 59
	速力	高速	索敵	8 / 39
	射程	中	運	12 / 49
	最大消費量
	燃料	25	弾薬	25
	搭載	装備
	1	14cm単装砲
	1	未装備
	装備不可
	装備不可
改造チャート
鬼怒 → 鬼怒改(Lv17) → 鬼怒改二(Lv75+改装設計図)
図鑑説明
神戸生まれの鬼怒だよ。 舞鶴の学校で訓練に励んだんだ。色々と大変になってきた後は、 南西方面で頑張ったよ…いやぁ、大変だったなあ。 球磨ちゃんには随分と助けてもらったんだ。 でも…パナイ島だけはマジパナイ！

※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。

ゲームにおいて

• 2013年5月15日、翔鶴、瑞鶴、阿武隈と共に、艦これ初の追加艦として実装が告知。2013年6月5日より建造が可能になった。
• 軽巡の改造可能レベルは通常Lv20だが、本艦はLv17で改造可能。
  その分耐久が同型艦に比較してほんの少し低いが、軽巡の平均に収まる程度であり、そう見劣りはしないだろう。
  更に初歩的なものながら、改造時に電探も持ってきてくれる。
• というわけで序盤に有用そうなのだが、問題はその序盤に手に入る見込みが建造以外にない事。
  運良く建造でゲットできたら、活用を検討してみよう。
  なお、同様の特徴は阿武隈も持っている。
• レアである本質は、改造後急激に伸びる対潜値にあると言える。
• 節分ボイスでは、「鬼」がついていることから、鬼役となっている。
• コンプティーク2018年1月号で阿武隈と共にクリスマスmodeで表紙を飾ったが、ゲームへの実装は見送られた。
• 史実で属した第十六戦隊については、同僚の球磨に対する言及のみが存在する。
  • 逆に鬼怒に対し言及するのは、最期を共にした部下浦波が改二になった際戦闘中に言及する事例が初。
  • 第十六戦隊に属した艦としては他に足柄、青葉、北上、大井、磯波、敷波、天霧がいる。

小ネタ

• 艦名の由来は、上流部が温泉地として有名な河川名である利根川水系一級河川「鬼怒川(きぬがわ)」。
  • 那珂と同様、本来は栃木県*6および茨城県の出身者・居住者にとっては馴染み深い名称であり、関東地方を縦貫する私鉄・東武鉄道の利用者にとっても、特急列車の愛称「きぬ」・「リバティきぬ」・「きぬがわ」*7や「鬼怒川温泉」はじめ路線駅名として日常生活の一部となっているのだが、そうでもなければ「鬼が怒る」という字面はなにやら恐ろしげなインパクトを感じるものである。2015年9月には文字通りの大水害が発生している。
    なお川のほうの名前の由来は、「毛野川」や「絹川」が変化した、字のまま鬼が怒るように荒々しい流れの川*8であるから、あるいはそれらのダブルミーニングであるなどの説がある。
  • 現在、鬼怒川は利根川に合流する流路、つまり直接は海まで達していないが、かつて鬼怒川は単独で当時の「香取海」（現在の利根川下流部にあった内海。学術的には「古鬼怒湾」(こきぬわん)とも呼ばれる）に流れていた。*9
    また利根川は元々、江戸湾(東京湾)に注ぐ流路だった。都市である江戸への水害被害が尋常ではなく、問題視した徳川幕府が土木工事による開削で流路を人工的に変更。(元の)鬼怒川へ接続して鬼怒川下流部を利根川の放水路とすることにより、現在の形の基礎が出来上がった。
    かつての利根川の名残りは古利根川を経て中川となり、東京湾に注いでいる。

• 掲示板等での愛称・俗称は「おにおこ」「コロンビア」。鬼と付いてるが、艦種は鬼では無く当然軽巡。
  • 「おにおこ」はTwitter用語である「げきおこ」と、「鬼怒」をそのまま訓読みさせたものとを組み合わせたもの。
    MS-IMEでは多くのバージョンで「きぬ」では「鬼怒」に変換できないところから定着したと思われる。
    • ちなみにMS-IMEでも「きぬがわ」でなら変換できる事が多い。
    • 公式四コマ28話節分の回にて、伊勢に鬼役として「おにおこー！」と無理矢理やらされていた。
      が、駆逐艦達には受けがよくなかった模様。だから嫌だって言ったじゃないですかー！
  • 「コロンビア」はアタック25の有名な回答者が元ネタ。最近二号ができました。
    • ちなみに、米海軍には「コロンビア」という名前の艦が存在する。今までに9回使われている、歴史のある名前である。
      名前の由来は南米の国のコロンビアではなく、アメリカ合衆国内の都市名である。*10
      第二次大戦期の艦ではクリーブランド級軽巡2番艦(CL-56)があり、ブーゲンビル島沖海戦で僚艦と共に川内・初風を撃沈している。
• 艦長には海軍大臣になった及川古志郎がいる…「小籏巍」…すみません、どう読むの？
  • 7代目艦長「おばた・たかし」です。海兵33期、福岡出身。
    • 阿武隈「提督、書いてみて？……んん！」
• 神戸川崎造船所にて1922年5月29日進水、1922年11月10日就役。
• 同じく神戸川崎造船所で竣工した大井同様に、機関は姉妹で唯一のブラウン・カーチス式タービン。
  さらにこれも鬼怒だけが蒸気過熱装置*11を備えていたため、実は他の長良型より100tぐらい重い。代わりに長良型の中で一番高出力ではあるが。
• 太平洋戦争開戦は第4潜水戦隊旗艦として迎えた。
  • 軽巡がなぜ潜水戦隊を？と思うかもしれないが、当時は大鯨が空母龍鳳へ改造のために引っこ抜かれるなど、潜水母艦が不足していた。
    なので客船改造の特設潜水母艦のほか、余剰気味の旧式軽巡洋艦に潜水母艦の代役をさせていたのである。開戦時は他にも由良が第5潜水戦隊旗艦をつとめている。
    鬼怒と由良は潜水艦たちのお守役でもあったのだ。（というか、そもそも軽巡は潜水母艦としての用途も想定されて建造されている）
  • マレー沖海戦の際、由良配下の伊65潜水艦（未実装）が英戦艦プリンス・オブ・ウェールズとレパルスを発見するという手柄を立てた。
    鬼怒もただちに水偵を発艦させ両戦艦に触接、情報を逐一報告して同海戦での勝利に大いに貢献している。
    • またこの海戦の際、味方陸攻が鬼怒を敵艦と勘違いし雷撃体勢で突っ込んでくるということもあった。
      鬼怒は慌ててただちに全艦点灯、発光信号で「ワレキヌ！ワレキヌ！」と連呼して、間一髪で同士討ちを免れている。
      開戦早々にして味方に殺されかけたのだった。（鬼怒主計長・三輪禮二の証言がソースだとか。信憑性は不明。なお、戦史叢書には鳥海が誤認された話しかない）
• クマーとは戦争途中から第十六戦隊の仲間同士。途中で旗艦のお仕事を代わってもらっている。
• ペナン沖で潜水艦の雷撃を受けた北上を曳航したことがある。
• 1944年には対空兵装強化が実施され、5・7番主砲を撤去し12.7cm連装高角砲を装備。
  さらに射出機と搭載水上偵察機を撤去、25mm機銃多数を設置した。
  • この時酸素魚雷発射可能にする計画もあったが、結局最後まで搭載されなかった。
• レイテ沖海戦では、青葉や浦波とともに輸送艦を連れてレイテ島への兵員上陸任務に従事。
  このときも潜水艦の雷撃で損傷した青葉を後方へ曳航している。力は強いんだよ、えっへん。
  その後、10月24日から浦波とともに輸送作戦に従事。空襲で小破しつつも、26日朝までに陸軍歩兵第41連隊将兵をレイテ島西岸のオルモックへ無事送り届けた。
  しかし揚陸を終えてマニラへ帰還しようとしたところ、スールー海東のパナイ島近辺で、運悪く栗田艦隊攻撃に向かう途中の米空母艦載機群と遭遇。敵機は急遽目標を変更して鬼怒らに襲いかかった。
  • 浦波は被弾炎上後、爆発轟沈。鬼怒も魚雷1本と爆弾3発命中により後部が大破、後部機関室や舵が破壊されてしまった。
    傾斜炎上、重油を流出させつつ力なく旋回する鬼怒を見て敵機は沈没確実と見て引き上げていった。
  • この時期の鬼怒は老朽化が酷く、至近弾だけで鋲が緩み浸水、機械室のポンプが壊れるわ真空管が切れるわという始末だったが、それでも粘り強く持ちこたえた。
    しかし奮闘数時間、後部からの浸水は止まらず機関も停止。もはや万策尽き、ついに総員退艦命令が下った。
    ある主計士官は艦橋の羅針儀にしがみついて運命を共にしようとしたものの、左近允尚正第十六戦隊司令官はそれを見て、
    「ばか、根性は立派だが若い貴様は生きて報国しろ、わかったか」と叱りつけて無理矢理外へ押し出し、この若い士官は助かったという。
    生存者たちは後続していた輸送艦に救助され、480名が生還した。
    • 鬼怒沈没後、左近允司令官は「1730鬼怒沈没、将旗ヲ一時第10号輸送艦二移揚シ「マニラ」二向カウ」と打電させているが、
      戦場の混乱のためかどうしたわけか、この通信は第一水雷戦隊司令部へと届かなかった。
      このため、鬼怒救援のために出動していた不知火はそのまま現場海域に向かってしまい、何も残っていない海上を捜索。
      そしてその帰路に早霜救助を行おうとして撃沈されたのであった。
• 1928年から3年間、帝国海軍最武闘派・第二水雷戦隊の旗艦に就いており、当時最新型だった特型駆逐艦・吹雪達を率いていた。名前だけでも怖いのに。
  • しかし次の総長はもっと鬼だった。
• 「パナイ号事件」を起こしたのは陸戦協力中だった現地(上海)の海軍基地航空隊であり鬼怒はまったく関係ない、念のため。*12
  • パナイ号事件で撃沈された米海軍の砲艦「パナイ」は、艦名はパナイ島にちなんでいるが、パナイ島へ行ったことはない。それどころか、中国から出たことすらない。そもそも河川砲艦なので外洋航行能力が無い。
• 「舞鶴の学校」とは海軍機関学校のことである。鬼怒は1934年から1年間、ここで練習艦を務めていた。
  同校は現在海上自衛隊・舞鶴地方総監部として利用されている。
• 余談ではあるのだが、新造当初には開発されたばかりの呉式二号二型射出機（小型機用の火薬式射出機）が
  射出実験のために艦橋前の射出台に搭載されていた。この射出機は約一年間の実験後に神通に移設されることになる。
  ちなみに、何回かの改修の後*13に完全に射出機が撤去され代わりに数度の対空兵装の補強が行われている。
  「対空兵装は大事だよねぇ」と言うほどある。しかし、鬼怒の場合「何回も空から襲われて損害を被っている」のでこの台詞に説得力がないかもしれない。
• 夜8時の時報で言いかけているのは8時だョ!全員集合。
  1970年代から80年代半ばにかけて、土曜夜8時台に放送されていたザ・ドリフターズ主演の国民的人気コント番組であり、最高視聴率50.5%(!!)を記録した、現在でも語り継がれる伝説的な番組である。おっさんにしかわからんだろ、このネタ。

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