| No.062 | ||||
|---|---|---|---|---|
![]() | 鳥海(ちょうかい) | 高雄型 4番艦 重巡洋艦 | ||
| 艦船ステータス(初期値/最大値) | ||||
| 耐久 | 45 | 火力 | 40 / 54 | |
| 装甲 | 35 / 49 | 雷装 | 24 / 49 | |
| 回避 | 35 / 59 | 対空 | 18 / 56 | |
| 搭載 | 6 | 対潜 | 0 | |
| 速力 | 高速 | 索敵 | 13 / 39 | |
| 射程 | 中 | 運 | 10 / 49 | |
| 最大消費量 | ||||
| 燃料 | 40 | 弾薬 | 65 | |
| 艦載 | 装備 | |||
| 2 | 20.3cm連装砲 | |||
| 2 | 未装備 | |||
| 2 | 未装備 | |||
| 装備不可 | ||||
| 改造チャート | ||||
| 鳥海 → 鳥海改(Lv25) → 鳥海改二(Lv65+改装設計図) | ||||
| 図鑑説明 | ||||
| 高雄型の4番艦、鳥海です。 マレー、ソロモン、マリアナ、レイテと数々の作戦に参加しました。 鳥海の名は、現在、海自のイージス護衛艦、その4番艦に受け継がれています。 | ||||
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
CV:東山奈央、イラストレーター:パセリ
定型ボイス一覧
| イベント | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 鳥 海 | 鳥 海 改 | 鳥 海 改 二 | 追加 | ||||
| 入手/ログイン | 私が鳥海です。よろしくです。 | ◯ | ◯ | × | 編集 | ||
| 鳥海、参りました。本日もどうぞよろしくお願い致します。 | × | × | ◯ | 編集 | |||
| 母港*1 | 編集 | ||||||
| 母港1 | 詳細 | あっ、司令官さん。お疲れ様です。 | ◯ | ◯ | × | 編集 | |
| 鳥海、参りました。改装していただいたお礼、夜戦などでお返しできればと思います。 | × | × | ◯ | 編集 | |||
| 母港2 | まだ何か御用がお有りですか? | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 母港3 | こっ!これも何かの任務なのですか!? | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| ケッコンカッコカリ | もし戦略に迷ったら、いつでも私に頼ってね。二人っきりで一緒に分析しましょう。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| ケッコン後母港 | 鳥海は、いつも感謝しています。ご一緒できて、光栄です。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 放置時 | 夜戦には自信あるけれど、敵の艦載機は……。そうね、私も摩耶みたいに。うーん、でもでも……。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 編成出撃 | 編集 | ||||||
| 編成 | 抜錨!鳥海、出撃します! | ◯ | ◯ | × | 編集 | ||
| 第八艦隊旗艦鳥海、抜錨、出撃します! | × | × | ◯ | 編集 | |||
| 出撃 | さぁ、行きましょう!やるわよー! | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 開戦・攻撃*2 | 編集 | ||||||
| 戦闘1 | 昼戦開始 | 左(ひだり)舷に、敵艦発見! | ◯ | ◯ | × | 編集 | |
| そこね…計算通り、見つけたわ。敵艦隊発見!全艦、突撃開始! | × | × | ◯ | 編集 | |||
| 戦闘2 | 昼戦攻撃 | 左(ひだり)舷、砲雷撃戦、用意ーっ!! | ◯ | ◯ | × | 編集 | |
| 目標、前方の敵艦隊。砲戦用意、撃ち方、始め! | × | × | ◯ | 編集 | |||
| 戦闘3 | 夜戦開始 | 追撃します!逃がしません! | ◯ | ◯ | × | 編集 | |
| 伝統の夜戦…今こそ鍛えた力をお見せする時!全艦突撃!この鳥海に続いてください! | × | × | ◯ | 編集 | |||
| 戦闘4 | 夜戦攻撃 | 主砲よーく狙ってー…撃てーっ!! | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | |
| 戦闘時ステータス*3 | 編集 | ||||||
| 小破 | あぁーーっ!! | ◯ | ◯ | × | 編集 | ||
| 痛っ…!艦橋の被弾?…っ!大丈夫、まだ…戦えますから! | × | × | ◯ | 編集 | |||
| っ…!被弾箇所はどこ!? | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | |||
| 中破/大破 | 私の計算では…こんな事あり得ない…! | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 轟沈 | これは私の計算ミス… ごめんなさい…… | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 戦闘終了*4 | 編集 | ||||||
| 勝利MVP | 私の計算通りだったわ。もちろん司令官さんの戦略だから、できたのよ。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 旗艦大破 | っ…!被弾箇所はどこ!? | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 装備・改修*5 | 編集 | ||||||
| 装備1 | 改修/改造 | 近代化改修ですか。…嬉しいです。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | |
| 装備2 | これは…気持ちのよいモノですね。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 装備3 | 改修/改造/開発/バケツ/遠征/発見 | 私もうれしいです。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | |
| その他 | 編集 | ||||||
| 帰投 | 作戦完了の報告が入っています。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 補給 | はい。大切な補給、いつも感謝です。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 入渠(小破以下) | 損傷の修理にかかります。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 入渠(中破以上) | 流石に、ちょっと無理をしすぎたようです。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 建造完了 | 新人ね。司令官さんも気になりますか? | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 戦績表示 | 司令官さん、お手紙が届きました。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
時報ボイス一覧
| 時刻 | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 鳥 海 | 鳥 海 改 | 鳥 海 改 二 | 追加 | |||
| 00 | 編集 | |||||
| 01 | 編集 | |||||
| 02 | 編集 | |||||
| 03 | 編集 | |||||
| 04 | 編集 | |||||
| 05 | 編集 | |||||
| 06 | 編集 | |||||
| 07 | 編集 | |||||
| 08 | 編集 | |||||
| 09 | 編集 | |||||
| 10 | 編集 | |||||
| 11 | 編集 | |||||
| 12 | 編集 | |||||
| 13 | 編集 | |||||
| 14 | 編集 | |||||
| 15 | 編集 | |||||
| 16 | 編集 | |||||
| 17 | 編集 | |||||
| 18 | 編集 | |||||
| 19 | 編集 | |||||
| 20 | 編集 | |||||
| 21 | 編集 | |||||
| 22 | 編集 | |||||
| 23 | 編集 | |||||
季節ボイス一覧
| 季 節 | イベント | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 鳥 海 | 鳥 海 改 | 鳥 海 改 二 | 追加 | ||||
| 春 | 桃の節句 | 編集 | |||||
| 春の訪れ | 編集 | ||||||
| ホワイトデー | これを……チョコレートのお返しに? あ、ありがとうございます。嬉しいです | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 春 | あ、高雄さん。はい、お花見のお弁当作りですね。お手伝いします。……あぁ、こら、摩耶!つまみ食い禁止! | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 春本番 | 編集 | ||||||
| 夏 | 梅雨 | 司令官さん。梅雨の季節は、少し落ち着きますね……え、違いますか!? す、すみません……。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | |
| 初夏 | 夏…ですね。え、水着ですか? あ、い、いえ私はそのような…。はい、では今度…。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 夏 | 夏…ですね。え、水着ですか? あ、い、いえ私はそのような…。はい、では今度…。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 盛夏 | 編集 | ||||||
| 夏祭り | 編集 | ||||||
| 秋 | 秋 | 秋は、落ち着きますね。特に私、秋の夜が好きなんです。司令官さんは……どうですか? | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | |
| 秋刀魚 | 編集 | ||||||
| 晩秋 | 寒いけれど、冬を過ごせるっていうのは、幸せなことよね。ね、摩耶。……摩耶? ……ああもう、風邪ひくわよ? | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| ハロウィン | 編集 | ||||||
| 秋のワイン | 編集 | ||||||
| 冬 | 冬 | 編集 | |||||
| 師走 | 編集 | ||||||
| クリスマス | メリークリスマス! 西洋のお祭りですけれど、素敵ですよね。はい、ケーキです! | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 年末 | 編集 | ||||||
| 新年 | 新年、あけましておめでとうございます。本年も摩耶共々、どうぞよろしくお願いいたします。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 節分 | こ、こら、摩耶……。節分だからって豆投げ過ぎ……っていうか、どこに……! ……も、もう! 怒るわよ! | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| バレンタイン | 私の計算では、この甘さがベストなはず。あ、あの…このチョコレート、どうぞ。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 周 年 | 二周年記念 | 2周年、ですね。本当に、おめでとうございます。…そして、いつも、ありがとうございます。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | |
| 三周年記念 | 編集 | ||||||
| 四周年記念 | 編集 | ||||||
| 五周年記念 | 私達、ついに5周年ですね。おめでとうございます。…そして、いつも、ありがとうございます。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 六周年記念 | 私達、6周年なんですね。本当に、おめでとうございます。……そして……司令官さん。いつも、ありがとうございます。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 七周年記念 | 私達……7周年なんですね。本当に、おめでとうございます。そして……司令官さん。いつも……いつも、ありがとうございます。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| 八周年記念 | 編集 | ||||||
| 九周年記念 | 編集 | ||||||
| 十周年記念 | 編集 | ||||||
| 十一周年記念 | 11周年なんですね。本当に、おめでとうございます。そして……いつも……いつも、ありがとうございます。 | ◯ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
| イ ベ ン ト | 決戦前夜 | いよいよ、捷一号作戦。四戦隊、全力出撃ね。摩耶、準備は良い? | × | × | ◯ | 2018 | 編集 |
| 藤波さん、どうしたの? | × | × | ◯ | 編集 | |||
| …そう。じゃあこれを預かっておいて。大丈夫、2つ有るの。…お願いね。 | × | × | ◯ | 編集 | |||
| エンガノ岬決戦 | そうね、摩耶。油断はしていない。全力で行くわっ! | × | × | ◯ | 編集 | ||
| 私が、仕留める! | × | × | ◯ | 攻撃時 | 編集 | ||
| 帰投 | 四戦隊、鳥海、作戦完了! ……司令官さん、わたしたち……今度は一緒に帰れるのね……ありがとう……! | × | × | ◯ | 編集 | ||
ゲームにおいて
- 艦これにおいては、最終パラメーターの高さでは、史実でも改装を受けている姉達には敵わないものの平均より高めな性能の重巡洋艦。
- 任務「三川艦隊」を編成せよ!,「三川艦隊」出撃せよ!,「第四戦隊」を編成せよ!,「第四戦隊」出撃せよ!で必要になるので、入手後に多少育成すると良いだろう。
- 上記の通り性能も別に低くないため、そのまま育て続けて主力にしても問題は無いだろう。
- 三川艦隊関連任務では、「『三川艦隊』を編成せよ!」「『三川艦隊』出撃せよ!」および「新『三川艦隊』を編成せよ!」「新『三川艦隊』出撃せよ!」に続き、「『三川艦隊』を新編、突入準備せよ!」「新編『三川艦隊』ソロモン方面へ!」が新たに追加された。
新編三川艦隊任務は鳥海改二を旗艦にすることが必須な上に、重巡と軽巡のみで航空戦力がゼロの艦隊で5-1ボス戦S勝利が必要というかなりの高難易度任務である。
- 2015年3月27日のアップデートで鳥海改二が実装された。
- 重巡改二最強の昼夜戦火力を得るが、摩耶改二と違って改装設計図が必要となるので注意。
これは鳥海が姉妹で唯一近代化改装を受けていないが同時に最高クラスの武勲も上げた艦でもあるためと思われる。詳しくは小ネタも参照されたし。
- 重巡改二最強の昼夜戦火力を得るが、摩耶改二と違って改装設計図が必要となるので注意。
キャラクター設定について
- 重巡娘としては摩耶と同様かなりの軽装。艤装は両腕の20.3cm砲と両肩の高角砲に右足のブーツのようなモノ、そして頭のアンテナのみ。どこから魚雷発射しているのか疑問である。
- 高雄型の魚雷発射管は甲板上にはなく艦の側面に内蔵しているので実は元の艦に忠実。だが艦娘の鳥海がどこから魚雷を取り出すのかは相変わらず謎。
- 実は眼鏡っ娘。ぱっと見では分かりにくいが、縁無し眼鏡をかけている。
遠目には鼻に乗ってるブリッジだけが見えるため、絆創膏を貼ったガキ大将スタイルと誤認する提督も多いようだ。 - 丈の短いセーラー服とスカートの間から覗く腹部と臀部が素晴らしい。鼠蹊部も絶品♡!
- はいてない。
- ちなみに任務娘のボイスは、鳥海の台詞を流用していた。大淀が実装された後も変化していなかったという謎。
- 2016年3月11日のアップデートで任務娘のボイスが更新強化されて、鳥海から流用のボイスはサービス開始3周年を目前にして遂にお役御免となった。
- 中の人曰く「丁寧で奥ゆかしいタイプ」「私のもっている一番『いい声』を当ててあげたいと思った」と、好印象だった模様。
小ネタ
- 高雄型4番艦にして書類上は日本最後の重巡洋艦。2代目にあたり、明治~大正にかけて、摩耶型砲艦の2番艦に初代にあたる同名の艦が存在した。
- 史実の艦艇類別等級表では「高雄、愛宕、鳥海、摩耶」の順で並んでおり、書類上では鳥海は3番艦であった可能性がある(近年ウィキペディアの高雄型の項目でもそれを根拠として編集を受けている。しかし何故かウィキペディアは二次資料を参考にするよう薦めているのだ…)。
ただし建造前の仮称名では「第7or第11大型巡洋艦」と摩耶より前で、起工も摩耶よりは早かったが進水は遅かったため(竣工は同日)、鳥海を4番艦と解釈する文献もある。
- 史実の艦艇類別等級表では「高雄、愛宕、鳥海、摩耶」の順で並んでおり、書類上では鳥海は3番艦であった可能性がある(近年ウィキペディアの高雄型の項目でもそれを根拠として編集を受けている。しかし何故かウィキペディアは二次資料を参考にするよう薦めているのだ…)。
- 名前の由来は鳥海山。山形・秋田の両県にまたがる活火山である。愛称は出羽富士など。
- 庄内平野という盆地に街を築く山形県の鶴岡市では、丁度北側を見れば大体目に入る位置にあるため地元の人達からは「道に迷ったら鳥海山を探せ」とまで言われる程に道標として愛されている。
- 高雄型でも数々の武勲を上げた艦で、公式漫画の31話では重巡でも一番活躍した「かもしれない」とまで評されている。姉妹の中で唯一改装を受けていないので性能自体は最弱。にも拘わらず一番活躍したのだから改装の意味とは…。
- ひとつ上の姉も開戦までに改装が間に合わなかったが、防空巡洋艦化の際に色々近代化されている。しかし鳥海は本当に手つかずに近く、艦橋どころか航空艤装も魚雷発射管も旧型のまま。高角砲もテンプレ装備ではなく、旧式の12cm単装高角砲から更新されないままで生涯を戦い抜いた。*6
- 1941年1月から近代化改装を実施する予定が組まれていたのだが、世界情勢が緊迫したため見送られた。改装内容はほぼ高雄・愛宕と同様で、後部マストの移設をしない点が異なっていたという。
また、摩耶が防空巡洋艦化した後に鳥海も同じ仕様に改装する予定で図面も用意されていたのだが、あ号作戦(マリアナ沖海戦)直前だったため見送られている。*7
- 1941年1月から近代化改装を実施する予定が組まれていたのだが、世界情勢が緊迫したため見送られた。改装内容はほぼ高雄・愛宕と同様で、後部マストの移設をしない点が異なっていたという。
- 高雄型は巨大な艦橋を持った事で指揮機能に優れ、実際鳥海は旗艦を務める事が多かった。ただ、その巨大さゆえに被発見率・被弾率は高く、復原性も悪かったため(一応)次型の最上型では大きさは妙高型並に小型化されている。
- ひとつ上の姉も開戦までに改装が間に合わなかったが、防空巡洋艦化の際に色々近代化されている。しかし鳥海は本当に手つかずに近く、艦橋どころか航空艤装も魚雷発射管も旧型のまま。高角砲もテンプレ装備ではなく、旧式の12cm単装高角砲から更新されないままで生涯を戦い抜いた。*6
仏印侵攻と太平洋戦争緒戦の活躍
- 開戦前の北部仏印進駐の際には第二遣支艦隊(司令長官:高須四郎中将)旗艦として参加。しかし海軍はもとより東條英機陸軍大臣や松岡洋右外務大臣も武力行使は避け平和進駐の方針だったのに対し、現地陸軍部隊は武力を以って強行上陸を決行するつもりで、そのため鳥海は半ば援護、半ば陸軍監視のようなスタンスだった*8。しかし現地陸軍部隊参謀副長の佐藤賢了大佐は、大本営からの強行上陸差し止めの命令を司令官や参謀長に報告せず握り潰し、強行上陸を開始してしまった。
- これに怒り心頭となった第二遣支艦隊司令長官は、現地で上陸部隊直接援護の任にあたっている第一護衛隊指揮官の藤田類太郎少将に対し
「陸軍の強行上陸は承認し得ず。中止を協議し応諾せざれば、協力不可能の旨を伝へ至急出港離脱せよ」
と厳命。板挟みとなった第一護衛隊は困り果てて徹夜で陸軍に談判したものの、ついに陸軍側は聞き入れなかった。
このため第一護衛隊は上陸部隊の援護を即時打ち切り、部下を率いて帰ってしまった。これがいわゆる「陸軍置き去り事件」である。陸海軍同士の蹉跌がついに表面化した形だった。ただ、護衛そのものは飛龍の航空隊が引き継いではいたようだ。
- これに怒り心頭となった第二遣支艦隊司令長官は、現地で上陸部隊直接援護の任にあたっている第一護衛隊指揮官の藤田類太郎少将に対し
- 太平洋戦争開戦時は南遣艦隊(司令長官:小沢治三郎中将)の旗艦としてマレー半島上陸作戦に参加、太平洋戦争開戦の火ぶたを切り*9、その後もビルマ攻略作戦への補給作戦やベンガル湾での通商破壊作戦などで艦隊を率いて武勲を収めた。
第一次ソロモン海戦での奮闘
- 鳥海の武勲の中でも特に華々しいのが第1次ソロモン海戦での活躍だろう。この時報道班員として鳥海に乗り組んでいた丹羽文雄(1904~2005)が、見聞した内容を小説『海戦』に書いている。伏字復刻版も出ているので一読してみると面白い。
S・E・モリソンはこの夜襲作戦を指し「アメリカ海軍のこれまで経験したことのある最悪の海戦のひとつである」と称している。米海軍にとっては一方的にボコボコにされた分、あいつらよりもよっぽど悪夢だったのではないだろうか。これだからこのゲームの大型艦メガネどもは…
連合軍侵攻と突入準備
- 1942年8月7日、連合軍はソロモン諸島にあるガダルカナル島及びツラギ島に奇襲上陸を敢行し、ガダルカナル島で日本軍が建設していた飛行場を奪取、この2島を占領する。
- そもそもソロモン方面は開戦以降、中部太平洋も含めて第四艦隊基幹の「南洋部隊」が攻略及び制圧後の警戒を担当していたが、戦力に比して担当海域が広大すぎたため、南洋部隊だけでは手が回らない状況となっていた。そこでミッドウェー海戦後の1942年7月14日にこの海域を南北に二分し、ソロモン方面を「外南洋」として新設した第八艦隊の管轄とし「外南洋部隊」通称「三川艦隊」を編制していた。
外南洋部隊編成(1942年7月14日時点) - 指揮官*12は第八艦隊司令長官の三川軍一中将が務め、旗艦を鳥海としていたが普段司令部はラバウルに置かれ、いざ出撃となったら鳥海に将旗を掲げる事にしていたので、鳥海は基本ラバウルに在泊している状況だった。こうした中での連合軍のガダルカナル、ツラギへの侵攻だった。
- そもそもソロモン方面は開戦以降、中部太平洋も含めて第四艦隊基幹の「南洋部隊」が攻略及び制圧後の警戒を担当していたが、戦力に比して担当海域が広大すぎたため、南洋部隊だけでは手が回らない状況となっていた。そこでミッドウェー海戦後の1942年7月14日にこの海域を南北に二分し、ソロモン方面を「外南洋」として新設した第八艦隊の管轄とし「外南洋部隊」通称「三川艦隊」を編制していた。
- 一方を受けた前線の海軍部隊は直ちに反応する。まずラバウルを中心に展開していた同方面を管轄する第25航空戦隊は、当日ラビ攻撃のため爆装で準備していた一式陸上攻撃機27機を雷装に換装せぬまま台南空の零式艦上戦闘機18機と共に直ちに出撃させ攻撃に向かわせると共に所属の水上機母艦秋津洲及び駆逐艦秋風、追風、複数の二式大艇を、長躯飛行する航空隊が不時着水した際の救助のためツラギ方面に進出させた。(後に第2航空隊の99式艦上爆撃機9機*13も参加)
- そして外南洋部隊もこの動きに同調する。航空隊が敵機動部隊に打撃を与えると同時に外南洋部隊が突入して残る水上部隊を駆逐しようと考えた外南洋部隊は、旗艦鳥海と急報を受けてラバウルに向かって南下していた第六戦隊を合わせた5隻の重巡洋艦による殴り込み突入を立案する。しかし当時ラバウルに在泊していた軽巡洋艦天龍と夕張、そして駆逐艦夕凪が同行を強く希望してきたため、急遽この3隻を加える8隻で実施されることなる。
- この時の天龍…というか天龍を旗艦としていた第十八戦隊司令部の同行申し入れはかなり強硬なものだったようで、松山光治司令官以下参謀長や首席参謀が膝詰談判を行い、これに根負けした三川中将が同行を許可するという一幕もあったそうな。これらの事は「松山光治の坐り込み」として部内で語り継がれたそうな…
- なお、夕張と夕凪は第二海上護衛隊*14所属で、管轄上は内南洋部隊所属の艦艇だが、偶々この時鳥海や天龍と共にラバウルに在泊していたことから第十八戦隊司令部と共に参加を直訴し、急遽「外南洋部隊に協力する」という形で参入する事になったのである*15。
- そして外南洋部隊もこの動きに同調する。航空隊が敵機動部隊に打撃を与えると同時に外南洋部隊が突入して残る水上部隊を駆逐しようと考えた外南洋部隊は、旗艦鳥海と急報を受けてラバウルに向かって南下していた第六戦隊を合わせた5隻の重巡洋艦による殴り込み突入を立案する。しかし当時ラバウルに在泊していた軽巡洋艦天龍と夕張、そして駆逐艦夕凪が同行を強く希望してきたため、急遽この3隻を加える8隻で実施されることなる。
- こうして三川艦隊が完成したのだが、その実情は「オンボロ余り物共の烏合の衆」であった。
- 前述したように参加艦艇のうち、鳥海は外南洋部隊の独立旗艦であるため、司令部を置いていたラバウルやその周辺で単独で行動していて外南洋部隊としての部隊行動をとった事がなく、天龍は第十八戦隊、青葉、衣笠、古鷹、加古は第六戦隊、とこれも戦隊が別で一緒に行動したことがない。夕張夕凪はそもそも外南洋部隊でもない。という状況であり、参加した艦艇は部隊としての訓練を行ったことがない状態であり、複雑な艦隊運動に必要なスクリューの回転整合*16作業すらままならない状態での出撃となった。
- その上ただでさえ鳥海以外の重巡洋艦は艦歴が古かったのだが、後から参戦が決まった三隻はさらに前に建造された艦であり速力や装備に問題があった。特に夕張はスクリューの破損で速力が出せないため艦隊全体の速度を落とさざるを得ず、作戦に影響を与えている*17。また、通信の設定が鳥海以外の第六戦隊の重巡までしかできていないので残り3隻は通信不可。彼女らは目視で状況を把握し行動しなければならなかった…よりにもよって夜戦で。
- 集団としての訓練も出来ていない、集団行動の設定すら出来ていない、整備不十分で故障する危険もある。連携するに必要な連絡手段も限られている。そんな状態の三川艦隊である。おのずと作戦は単純で簡単なものしかできない。そのため司令部が建てた作戦は単縦陣で航行し、複雑な機動をできるだけ避けた一撃離脱に徹する、「とにかく単縦陣で殴りこんでさっさと帰る」という至ってシンプルなものになった。そして本来こういう突入作戦では主力の露払いとして先導する軽巡や駆逐艦である追加組3隻は夜戦の邪魔にならないよう艦隊の最後尾に配置されることとなったのである。
このような艦隊が第一次ソロモン海戦の悪夢を演じたのだから、世の中わからないものである。
- 集団としての訓練も出来ていない、集団行動の設定すら出来ていない、整備不十分で故障する危険もある。連携するに必要な連絡手段も限られている。そんな状態の三川艦隊である。おのずと作戦は単純で簡単なものしかできない。そのため司令部が建てた作戦は単縦陣で航行し、複雑な機動をできるだけ避けた一撃離脱に徹する、「とにかく単縦陣で殴りこんでさっさと帰る」という至ってシンプルなものになった。そして本来こういう突入作戦では主力の露払いとして先導する軽巡や駆逐艦である追加組3隻は夜戦の邪魔にならないよう艦隊の最後尾に配置されることとなったのである。
航空隊の攻撃~米機動部隊撤退
- いろいろな不安要素を持ちつつも三川艦隊は進撃を開始する。航空隊による攻撃は8月7日と8日の2日にかけて、延べ91機*18による攻撃が行われたが、駆逐艦マグフォード及びジャーヴィス*19が損傷し輸送船1隻が損傷して放棄という戦果のみに終わり、損害は2日合わせて35機を失う*20結果となった*21。
- 戦果としては失敗に終わった基地航空隊による攻撃だが、空母部隊を指揮していたフランク・J・フレッチャー少将は不安を覚えていた。この2日間の戦いで艦船への損害は少なかったが航空隊は艦上戦闘機16機、艦上爆撃機1機、水上偵察機1機を失っており、日本側の航空戦力は侮れないものだと感じていた。更に日本側に艦上機である「零戦」が見受けられたこと、ワスプ*22の偵察機がレカタ湾付近で日本軍偵察機を撃墜したと報じた事から、付近に「南雲機動部隊」がいる可能性が高いと判断してしまう。
- ミッドウェー海戦での南雲と同じ立場に立たされていると思い込んでしまったフレッチャーは8日午後4時頃、上官の南太平洋海軍部隊指揮官R・ゴームリー中将に一時撤退を伝えると共に上陸部隊への航空支援を独断で放棄して撤退を命じてしまう*23。
- 困ったのが上陸部隊を指揮する第一海兵師団のアレクサンダー・ヴァンデグリフト少将である。占領作戦が未だ継続中、かつ引き続きラバウルからの空襲が予想される中で、突然前線に取り残された状態で制空権を自ら失ったのである。彼は直ちに残された水上部隊「第62任務部隊」のリッチモンド・K・ターナー少将と、警備部隊指揮官である英海軍のV・A・C・クラッチレー少将と協議するため、ターナー座乗の輸送船「マッコーリー」に集まった。指揮官たちが輸送船団に集まったその時、三川艦隊が泊地への突入を開始したのである。
- 戦果としては失敗に終わった基地航空隊による攻撃だが、空母部隊を指揮していたフランク・J・フレッチャー少将は不安を覚えていた。この2日間の戦いで艦船への損害は少なかったが航空隊は艦上戦闘機16機、艦上爆撃機1機、水上偵察機1機を失っており、日本側の航空戦力は侮れないものだと感じていた。更に日本側に艦上機である「零戦」が見受けられたこと、ワスプ*22の偵察機がレカタ湾付近で日本軍偵察機を撃墜したと報じた事から、付近に「南雲機動部隊」がいる可能性が高いと判断してしまう。
北方部隊への突入
- 進撃を続けていた三川艦隊側は、連合軍のこういった事情など露知らず、午後10時40分に泊地への突入針路をとる。この時連合軍は残った第62任務部隊が北・南・東の3グループに分かれて輸送船団を護衛する体制をとっていた。
第62任務部隊編成 ※()表記は所属国名、特にないものは米国所属部隊 指揮官 所属艦 南方部隊 V・A・C・クラッチレー少将*24(英) 重巡:オーストラリア(豪)*25、キャンベラ(豪)、シカゴ
駆逐艦:パターソン、バックレイ北方部隊 フレデリック・F・リーフコール大佐*26 重巡:ヴィンセンス、クインシー、アストリア
駆逐艦:ヘルム、ウィルソン東方部隊 ノーマン・スコット少将 軽巡:サン・ファン、ホバート(豪)
駆逐艦:モンセン、ブキャナン哨戒隊 駆逐艦:ラルフ・タルボット、ブルー - 突入開始直後の43分に鳥海は哨戒行動中の駆逐艦ブルーを確認するがブルー側はレーダーが島影によるレーダー波の乱反射でうまく稼働せずに見逃してしまい、続いてラルフ・タルボットも確認するが同艦も三川艦隊に気づかず遠ざかってしまった。
- 11時30分、三川長官は「全軍突撃せよ」を下令、襲撃を開始する。直後に鳥海は低速で移動する駆逐艦ジャーヴィス*27を発見し古鷹と共に雷撃するが命中せず、ジャーヴィス側もこれに気づかずに去っていった*28。
程なく三川艦隊は連合軍南方部隊の重巡2隻、駆逐艦2隻を発見する。11時43分、三川は事前に射出していた水上機に吊光弾投下を命じ、その光を背景にくっきりと浮かび上がった南方部隊に対して攻撃を開始する。- この攻撃はわずか六分間の遭遇戦であったが完全な奇襲となり、三川艦隊は夕張が盲弾を一発受けただけであった一方、南方部隊は大損害を被る事になる。重巡キャンベラ、駆逐艦パターソンが大破し伽キャンベラは後に沈没、重巡シカゴも損傷し戦線離脱した。この際、古鷹がキャンベラとの衝突を避けたため変針し、それに天龍、夕張が追従したため艦隊から離れてしまった*29。
北方部隊への襲撃
- 二群に分かれた三川艦隊だが直後北方にもう一つの敵部隊(北方部隊)を発見、直ちに攻撃を開始する。こうして始まった二回目の戦闘では先頭を行く鳥海が敵北方部隊に探照灯の照射し、味方と誤認した敵艦に向け砲雷撃を開始した。
- 鳥海らの戦闘開始を見た古鷹ら別動隊も攻撃に参加。偶然にも挟撃される形となった北方部隊の重巡アストリア、ヴィンセンス、クインシーは瞬く間に戦闘不能となり沈没。駆逐艦ヘルム、ウィルソンは南方部隊の交戦を見て救援に駆けつけるべく全速で南下していたところ三川艦隊と気づかずにすれ違い、北方部隊の交戦に気づいて慌てて引き返すも間に合わなかった。
- この襲撃でも水上偵察機より投下された照明弾は艦隊の姿を晒すことなく米艦隊の姿を照らし出したことで、三川艦隊は有利な状態で一方的に砲撃することが出来た。
だがゲームの夜戦では艦載機は九八式夜偵の夜間触接以外使用不可、何故だ。
また艦載機の吊光弾投下後鳥海は探照灯による照射も実施、最前列に位置したため照射する事で目標となり被害が集中すると予想されたが、あえて囮になる事により、陣頭指揮の決意を全軍に示したと言われている。だが予想通り鳥海に反撃が集中し20cm砲弾7発程度、10-13cm砲弾7発程度、機銃弾無数の直撃を食らっている。特に艦橋に命中した1弾は不発だったからよかったものの、危うく第八艦隊司令部壊滅の惨事になるところだった。*30
第一砲塔にも20cm砲弾が着弾したが、当たった弾がこれまた不発だったうえに第一砲塔自身も砲弾を殆ど撃ち尽くしていた状態だったこともあり被害は少なかった。
しかし砲塔内にいた乗組員は一部除いてほぼ全滅、運良く生き残った兵もその光景をさながらの地獄絵図だったと語っている*31。
- この襲撃でも水上偵察機より投下された照明弾は艦隊の姿を晒すことなく米艦隊の姿を照らし出したことで、三川艦隊は有利な状態で一方的に砲撃することが出来た。
- 鳥海らの戦闘開始を見た古鷹ら別動隊も攻撃に参加。偶然にも挟撃される形となった北方部隊の重巡アストリア、ヴィンセンス、クインシーは瞬く間に戦闘不能となり沈没。駆逐艦ヘルム、ウィルソンは南方部隊の交戦を見て救援に駆けつけるべく全速で南下していたところ三川艦隊と気づかずにすれ違い、北方部隊の交戦に気づいて慌てて引き返すも間に合わなかった。
- こうして第62任務部隊は三川艦隊の奇襲により、わずか一夜にして壊滅することとなった*32。三川艦隊には損失や戦闘能力を喪失したような艦はなく、ほぼ一方的なワンサイドゲームとなった。米船団にとって残された防衛戦力は東方に展開していた軽巡2隻、駆逐艦2隻の東方部隊しかなく、船団や揚陸したばかりの物資や部隊は丸裸も同然だった。
もはや防ぐものはなにもない、船団への生殺与奪の権利を手にした三川艦隊。彼らは部隊を再集結させると一度湾外に離脱、そして再び突入する事はなかった。
撤退
- 目標である船団への攻撃をせずに撤退の決断をしたことについて、当時もそうだが今でも多くの議論がなされ、本海戦を「戦術的には勝利」などと言われる一因となっている。勿論この決断が下されたとき、旗艦鳥海内で議論がなされており、鳥海の艦長早川幹夫大佐などが反転、再突入し輸送船団を撃破すべきと主張したと言われている*33。だが大西新蔵参謀長と神重徳先任参謀が「上空援護がない限り、艦上機の攻撃を受ける愚を犯すべきではない」と強く進言し、三川長官は後者を選択、船団への攻撃は果たせぬまま撤退したのであった。
- しかし連合艦隊司令部は作戦を無視して敵輸送船団を見逃したことを問題視した。山本五十六長官もこの結果に激怒し、一時は勲章の授与をなしにしようと考えていたほどだったらしい。
その後ソロモン海域での戦闘は大消耗戦となり、結果日本軍はガダルカナル島から撤退。日本海軍の補給路断絶についての理解不足がここでも浮き彫りとなったのである。- 田中新一大本営陸軍部第一部長は第一次ソロモン海戦の結果を聞き「輸送船の大部分を逃がしたが、これがソロモン奪還の主目標であったはず」と遺憾の意を表明している。
陸軍は輸送船撃破の重要性を理解していたようである。
まぁ孤島の陸軍は補給の有無がダイレクトに影響する……言わば当事者であるわけで重要性を理解しているのは当然といえば当然なのだが・・・。
- 田中新一大本営陸軍部第一部長は第一次ソロモン海戦の結果を聞き「輸送船の大部分を逃がしたが、これがソロモン奪還の主目標であったはず」と遺憾の意を表明している。
- 第一次ソロモン海戦にて輸送船が大量の物資を積んでおり、奇襲の成功によりその輸送船団を叩くチャンスがあったのは確かだ。
しかしながら早川艦長の進言通り、三川艦隊が再突入したとしても目標を達成できたかどうかの保証はなく、逆に艦隊が被害を蒙るだけだった可能性も十分あった。- 仮に輸送船撃破が成功したとしても後に敵の物資の揚陸を許している事を鑑みるに、当時の日本軍に補給路断絶を持続し続けるのは難しかっただろう。
- もし早川艦長の突入の進言を第八艦隊司令部が受け入れていたら、もし三川艦隊が輸送船団の撃破に成功していたならば、
そしてもし天龍以下三隻を連れてこなければ、この後に起こる多大な犠牲を出したソロモンの大消耗戦はもしかすればもしかすると、違った様相になっていたかも・・・しれない。
しかし歴史にIFはありえない。輸送船団を壊滅させるという第一次ソロモン海戦の主目的は失敗した。各々が作戦を放棄した三川中将の評価を決めようとも、それは絶対に変わらない歴史なのである。- ちなみに真珠湾攻撃で、機動部隊指揮官の南雲中将に再攻撃を「明確に」意見具申した記録が残るただ一人の指揮官が、当時第三戦隊司令官だった三川中将だった*36。
その後、三川が南雲と同じ立場になって同じ状況で同じ命令を下したのは因果な巡り合わせといえる。 - 鳥海艦長早川大佐は後に第二水雷戦隊司令官となり、多号作戦でフィリピンのオルモック湾に無謀な輸送作戦を命じられて疑問を呈したものの上層部に押し切られた。
そして危惧通り空襲で護衛艦隊もろとも輸送船団は壊滅。自身も旗艦島風艦上で戦死の憂き目を見たのもまた皮肉な運命かもしれない。 - この殴り込み作戦を立案したのは神重徳大佐。ダンピール海峡悲劇とも呼ばれる八十一号作戦を強行させ、大和の沖縄特攻を推し進めた参謀である。
以後神は作戦の神様と祭り上げられ、彼が立案した作戦が採用されやすくなったということも、第一次ソロモン海戦の大勝利に影を落としているのではないだろうか。
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- ちなみに真珠湾攻撃で、機動部隊指揮官の南雲中将に再攻撃を「明確に」意見具申した記録が残るただ一人の指揮官が、当時第三戦隊司令官だった三川中将だった*36。
- 結局、輸送船団は一時引き上げた後、輸送物資の揚陸に成功してしまう。戦闘はあくまでも作戦目的(戦略目的)を果たすための一手段にすぎないという事を考えると、この勝利はソロモンの戦い全体に与えた影響はそれほど大きいものではなく、連合軍を一時的に苦境に追い込んだだけだった。
- ガダルカナル島撤収後は第八艦隊旗艦任務を解かれて横須賀へ帰還し入渠。その際機銃を増設され21号対空電探と22号対水上電探を付けられている。
- 出渠後は高雄型姉妹で構成される第二艦隊第四戦隊に復帰。北方方面に派遣されていた摩耶も戻り、久しぶりに高雄型四姉妹が同じ部隊で揃ってソロモン諸島ブーゲンビル島に出撃……するはずだった。
しかし第二艦隊がラバウルに集結したまさにそのタイミングで敵空母機動部隊の空襲に遭い、高雄も愛宕も摩耶も酷く損傷して出撃は中止。艦隊はそのままトラック泊地にとんぼ返りした。
この時、鳥海はたまたまラバウルから離れた位置にいて無事だった。 - 1944年1月に給糧艦伊良湖がトラック泊地近海で潜水艦の雷撃を受け立ち往生し、駆逐艦涼風がその曳航に難儀していた時、鳥海は潮と共に応援に駆け付け、伊良湖の救援を成功させている。
もーなーか!もーなーか!! - それからマリアナ沖では四姉妹で参戦。
レイテ沖海戦でも揃って推参!…した直後、米潜水艦により摩耶と愛宕は沈没、長姉の高雄も大破し脱落。あっという間に彼女は一人ぼっちになってしまう。
その後サマール沖海戦で奮闘するも、米護衛空母ホワイト・プレーンズの砲撃*37を受け右舷中部に被弾。運が悪い事に魚雷が誘爆を起こし落伍、雷撃処分となる。
25日。姉たちと別れた2日後の出来事である。
こうして長女の高雄を残し、わずか三日で高雄型姉妹は失われることとなった。 - そして生存者を乗せた藤波も、この翌日早霜の救援の際に空襲を受けて沈没し、全員戦死した。
したがって、鳥海と藤波の生存者、ともにゼロである。- このことから、慰霊碑は佐世保の旧海軍墓地東公園に鳥海と藤波、2隻の連名で建立されている。
- 両艦とも生存者がいないため、戦後長らく慰霊碑が無い状態が続いていた。
その状況を憂いた遺族たちが「このままでは英霊に申し訳が立たない」と一念発起し、戦後53年を経た平成10年12月、ついに建立にこぎつけたのである。
現在、東公園の慰霊碑群の中で最も新しい慰霊碑だという。建立以来毎年、遺族と護衛艦「ちょうかい」乗組員により慰霊祭を執り行っている。
- 両艦とも生存者がいないため、戦後長らく慰霊碑が無い状態が続いていた。
- 声優の古川登志夫の長兄・善一郎も機銃員として乗艦していたがこの戦いで戦死している。なお、登志夫氏は戦後生まれの末子であるため、長兄との面識は全く無く、兄姉の話でしか知らないことを最近のツイッターで明かしている。
- このことから、慰霊碑は佐世保の旧海軍墓地東公園に鳥海と藤波、2隻の連名で建立されている。
- 戦後、三川提督本人は好きな艦艇の筆頭として鳥海の名を挙げている。(他は、青葉・衣笠・加古・古鷹)このうち、鳥海と青葉は一時期三川大佐(当時)が艦長を務めている。
- 沈没からちょうど75年、2019年10月25日。マイクロソフト社共同創業者、ポート・アレン氏が所有する調査船ペトレル(RV Petrel)により、沈没している鳥海の映像がFacebook上で公開された。
- 2019年5月5日にペトレルが発見し、30日には搭載するROV(無人潜水機)により潜水調査が行われた。
- 沈没地点はフィリピン海溝、深度5173m。映像冒頭の画像から船体とカタパルト、艦首がバラバラになって沈んでいることがわかる。
- 映像では艤装などの様子が詳細に撮影されており、沈没前の対空戦闘が想像できる。彼女の特徴の一つ、更新されなかった12cm単装高角砲もしっかりと残っている。
- ちなみにペトレルは同年7月1日に摩耶も発見している。他にも、これまでアメリカ艦や日本艦を中心に多くの沈没艦を発見しており、これからの調査にも期待がかかる。
改造したらかゆそうな名前の艦娘第一位*38
唯一の江戸っ子イージス艦「ちょうかい」
- 現在、鳥海の名はこんごう型四番艦「ちょうかい(DDG-176)」に受け継がれ、これが3代目にあたる。
こんごう型護衛艦は艦隊の頭脳とも言えるイージスシステムを搭載した艦であり、艦これでの鳥海が頭脳派キャラなのはこういったところからも来ているのだろう。
シンボルとキャッチは[GOLDEN EAGLE]。どこぞの野球チームみたいである。カレー*39が超美味い(巧い)とのこと。
今日もどこかで「ちょうかい」は現代の日本を守っている。- この「ちょうかい」はほかの海自イージス艦が三菱長崎でつくられたのに対し、石川島播磨重工東京工場(現廃止。跡地はアーバンドックららぽーと豊洲)でつくられた。継子って言うな*40
- 余談ではあるが、イージス艦であるこんごう型はフェイズドアレイレーダーや指揮機能の関係上艦橋が肥大化している。これが高雄型の巨大な艦橋と似ていることから、一番艦であるこんごうの名前が発表されてない頃は「日本が高雄型を建造中」と報じられることがあったという。後々、ちょうかいが建造されることを考えると興味深い。
- さらに余談だが艦これでキャラがモロ被りしている霧島の名はこんごう型二番艦に受け継がれた。またこんごう型に名前が採用された艦の中で、艦娘の中の人が違うのは妙高のみである。
- 「ちょうかい」は2011年3月11日の東日本大震災にて、地震発生後間もなく災害派遣のため横須賀から緊急出港、被災地に駆けつけた。その際、被災後43時間にわたって福島県沖で漂流していた男性を3月13日に無事救助している。男性の漂流の一部始終を実話に沿ってドラマ化したNHKスペシャル『星影のワルツ』でも、救助を求める男性の姿に汽笛で応えて救助に向かう「ちょうかい」の雄姿が描かれている。
参考資料・書籍
- 重巡「鳥海」奮戦記―武運長久艦の生涯 諏訪繁治 光人社NF文庫
この艦娘についてのコメント
- 妙高型3人に続いてやっとの念願の高雄姉妹…長姉・一番好きな艦娘の次姉のどちらが・・・!から出てきてちょっと落ち込みかけたけど、そうか鳥海さん戦没日と発見一周年を来週に控えて出て来てくれたのか…(´・ω・`) -- 2020-10-17 (土) 08:39:04
- 令和三年の新春任務で手に入る限定掛け軸が鳥海がしたためたものだとほんの数日前に知って、あの時に攻略の優先順位を間違え、そもそも報酬の家具が鳥海の家具だと知らずにいた自分はもはや鳥海提督の資格はない・・・・ -- 2021-02-09 (火) 23:48:40
- (掛け軸の話題がしにくい流れだが)「祝 今春八周年 第八艦隊 鳥海」の正月掛け軸を書いた我が鎮守府の主力重巡 八周年も宜しく頼みます -- 2021-04-30 (金) 10:52:13
- 金剛が鳥海を射撃した事実はないよ -- 2021-04-30 (金) 11:29:18
- 過去ログをろくに精査せずの書き込み御免だけど、声優・古川登志夫さんのいちばん上のお兄さん・善一郎さんは鳥海の機関銃手として戦死なさっておられる。Wikipediaにもあるが登志夫さん誕生の際、「この子は善一郎の生まれ変わりだ」と言われたそうな(登志夫さんは15人きょうだいの末っ子として終戦直後の1946年=昭和21年生まれ) -- 2021-06-06 (日) 01:20:38
- 過去ログというか定番ネタではないかと -- 2021-10-06 (水) 19:12:21
- 途中送信御免上の小ネタにもしっかり書いてある -- 2021-10-06 (水) 19:15:03
- 過去ログというか定番ネタではないかと -- 2021-10-06 (水) 19:12:21
- 眼鏡娘が実装されては弾けていく中 古参の鳥海が知性派の牙城を守り続ける姿は 実に頼もしい -- 2021-10-06 (水) 18:48:10
- こないだ出た横山信義さんの作品で、空母なってしまったわ -- 2022-06-24 (金) 14:34:41
- 南瓜を御馳走しようと探してるが、物欲センサーが絶好調。 -- 2022-10-17 (月) 11:39:59
- ららぽーと豊洲のリンク更新した -- 2023-02-15 (水) 21:44:39
- 母港でつつくと「この夏、10周年のとき、忘れません」というボイスが。無改造と改二で確認 -- 2023-09-03 (日) 08:37:05
- 重巡建造すると何故かこいつばかり出る加古よりはマシだが正直いらん妙高来てくれ任務(編成)が終わらん -- 2024-02-21 (水) 22:21:30
- トマホーク対応改修、私もうれしいです。 -- 2024-09-12 (木) 10:33:19
- そこね…計算通り、見つけたわ。トマホーク攻撃はじめ、SALVO!! -- 2024-09-24 (火) 19:46:32
- トマホーク菊池もとい、トマホーク鳥海。 -- 2024-12-24 (火) 19:57:38
- リメイクDQ3のぱふぱふ娘ボイスが鳥海さんチック -- 2024-11-16 (土) 22:32:43
- え、なに、俺なんでそんな畏まって感謝されてんの? -- 2025-04-27 (日) 15:17:43
- 護衛艦 ちょうかい は、トマホーク 発射能力獲得のため、本年9月26日から令和8年9月中旬まで米国に派遣され、艦艇の改修や乗員訓練等を行います。出国に先立ち、9月25日、トマホーク模擬弾の搭載訓練を実施しました。引き続きスタンド・オフ防衛能力の早期構築に取り組みます。https://x.com/ModJapan_jp/status/1971501170222067843?t=HYZG_X213_i2xqFMnsF3OA&s=19 -- 2025-09-29 (月) 18:09:23
