No.326 | ||||
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大鷹(たいよう) | 大鷹型 1番艦 軽空母 | |||
艦船ステータス(初期値/最大値) | ||||
耐久 | 37 | 火力 | 0 / 12 | |
装甲 | -- / 34 | 雷装 | 0 | |
回避 | 24 / 39 | 対空 | 13 / 27 | |
搭載 | 27 | 対潜 | 35 / 59 | |
速力 | 低速 | 索敵 | 30 / 52 | |
射程 | 短 | 運 | 6 / 44 | |
最大消費量 | ||||
燃料 | 30 | 弾薬 | 25 | |
搭載 | 装備 | |||
14 | 九六式艦戦改 | |||
11 | 九七式艦攻 | |||
2 | 未装備 | |||
装備不可 | ||||
改造チャート | ||||
春日丸 → 大鷹(Lv30) → 大鷹改(Lv60) → 大鷹改二(Lv85+試製甲板カタパルト+改装設計図) | ||||
図鑑説明 | ||||
航空母艦、大鷹です。 優秀船舶建造助成施設によって建造された客船でしたが、戦いに臨み、空母へと改装されました。 航空機の輸送などに務めた後、大鷹と名前を変えて、海上護衛の任に就きました。 夜の潜水艦は…怖いですね……。 |
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、改造直後の値とは異なります。
最大値はLv99の時の最大値を指します。
セリフ | CV:首藤志奈、イラストレーター:しばふ |
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入手/ログイン | 航空母艦、大鷹です。戦力として艦隊のお役に立てるよう努めます。 |
母港/詳細閲覧 | 航空機の輸送でしょうか…? |
っはい、かすg…いえ、大鷹、ここに。 | |
母港/クリック時 | この子、ですか? 九七艦攻さんです。懐いてくれて……可愛い。触ってみますか? |
母港/詳細閲覧(新春) | |
母港/詳細閲覧(桃の節句) | |
母港/詳細閲覧(バレンタイン) | |
母港/詳細閲覧(ホワイトデー) | |
母港/詳細閲覧(春本番) | |
母港/詳細閲覧(梅雨) | 梅雨……たまにはこんな時間もいいですね。でも…この子たちは少しつまらなそう。提督、お出かけになるなら、傘をお持ちください。 |
母港/詳細閲覧(初夏) | 夏が近づいてくると、私…いえ、提督、大丈夫です。今は平気、です。その…はずです。 |
母港/詳細閲覧(夏) | |
母港/詳細閲覧(秋) | |
母港/詳細閲覧(晩秋) | |
母港/詳細閲覧(秋刀魚) | |
母港/詳細閲覧(クリスマス) | |
母港/詳細閲覧(師走) | |
ケッコンカッコカリ(反転) | |
ケッコン後母港(反転) | |
編成 | 航空母艦、大鷹、出撃いたします |
出撃 | 航空母艦、大鷹、抜錨します! |
航空母艦、大鷹、出撃いたします | |
遠征選択時 | これで、いいのかしら? |
アイテム発見 | これで、いいのかしら? |
開戦 | お味方ではないようです。仕方ありません、皆さん、攻撃準備を……お願いします。 |
航空戦開始時 | お味方ではないようです。仕方ありません、皆さん、攻撃準備を……お願いします。 |
皆さん、よろしくお願いします! | |
夜戦開始 | 夜は…怖いですね…海が…黒くて、怖い… |
攻撃 | 大鷹航空隊、発艦…始め! |
夜は…怖いですね…海が…黒くて、怖い… | |
連撃/弾着観測射撃/夜戦攻撃 | |
小破 | きゃぁぁ……、やめてっ! |
ぃやーっ!ど、どうして!?どこから!? | |
中破/大破 | やられてしまいました……。沈まないように、努力します。 |
勝利MVP | 私が……一番働いたと、いうことですか?! 褒めていただいて、あの……ありがとうございます。お役に立てて、私、嬉しいです。 |
旗艦大破 | いやーっ!ど、どうして!?どこから!? |
帰投 | 港に無事、戻って来れました。皆さん、お疲れ様です。 |
補給 | ありがとうございます。頂きました。 |
改装/改修/改造 | これは……! 見たことありません! |
新しい、艦載機? 九六艦戦より、あ……重い。 | |
これで、良いのかしら? | |
入渠(小破以下) | すみません。少し、修繕させてください。 |
入渠(中破以上) | 申し訳ありません、この格好では……。すみません。 |
建造完了 | 新しい方がお見えです。 |
戦績表示 | ぁ、はい。情報をまとめます。お待ちください。 |
轟沈(反転) | あ、傾いてる……水が…たくさん……水が…入って…きて……皆さん…ごめんなさい……。 |
時報 | 提督、今日は私が秘書艦を、務めます。よろしくお願いいたします。 |
マルヒト、マルマル。終わり。 | |
マルフタ、マルマル。終わり。 | |
マルサン、マルマル。えっ…?だめ…ですか? | |
マルヨン、マルマル。すみません、提督。どういった努力をすれば…あの…え? | |
マルゴー、マルマル。了解です。朝ごはんの支度なら、お任せください。私、料理とかは、実は、得意です。 | |
マルロク、マルマル。皆さんを丁寧に起こしてきますね。え?丁寧じゃなくていい?あ…はい。 | |
マルナナ、マルマル。皆さん、ちゃんと起きてくれました。良かった。提督、朝ごはんは此方です。 | |
マルハチ、マルマル。提督、洋風の朝ごはん、いかがでしたか?貴重な卵を使ったスクランブルエッグ、おいしかったでしょう?私、洋食も得意なんです。 | |
マルキュー、マルマル。まず、艦載機の整備をしていきますね。皆さん、集まって。はい! | |
ヒトマル、マルマル。朝の発着艦訓練を実施したいと…えっ?まずは遠征管理ですか?あ…はい。 | |
ヒトヒト、マルマル。そのあとは艦隊演習ですね。了解です。ふぅぅ…。 | |
ヒトフタ、マルマル。提督お昼ご飯の時間です。何になさいます?材料さえあれば私、えっ?握り飯とお茶でいい…?あぁ…、はぃ…。 | |
ヒトサン、マルマル。私たちの姉妹ですか?はい。昔、絵に描いて頂いたこともあって…うふふっ、少し、照れてしまいますね。 | |
ヒトヨン、マルマ…あっ…速吸さん、こんにちは。はい、元気です。ほらぁ、この子たちもこんなに…。 | |
ヒトゴー、マルマル。あ、響さん。えっ?今は名前が違うの?洒落た名前ね。あ…冲鷹さんですか?はい。もうすぐ会えると…信じています。 | |
ヒトロク、マルマル。そうですね。私たち三姉妹だったので、最期はそれぞれ、離れ離れでした。 | |
ヒトナナ、マル…マル。もうすぐ日が落ちますね…。夜は…、夜の海はこわい……。 | |
ヒトハチ、マル…マル。日が落ちます。提督…少し、そばにいてもらって、いいですか? | |
ヒトキュー、マルマル。気分転換に、夜御飯に集中します。ディナーコース、久しぶりに挑戦したい。 | |
フタマル、マルマル。大和さんたちにも負けません!どうでしょう?材料を工夫して特製ディナーコース作ってみました。召し上がってください! | |
フタヒト、マルマル。食器の洗い物も…何故か…楽しい…。うふっ。何か…っ懐かしい…。あれ?涙……あれっ?おかし… | |
フタフタ、マルマル。提督、すみません。ありがとうございます。もう、大丈夫、です。 | |
フタサン、マルマル。提督、本日は大変お疲れさまでした。少し…お休みになって下さい。また…また、明日の朝に…。 | |
放置時 | この子達の整備もしっかり…、んっ、あぁ、提督、どうされましたか? あぁ~、この子たち?いい子でしょ?潜水艦を見つけるのも少しずつうまくなってきたんです。育てるって楽しいですね♪ |
ゲームにおいて 
- 春日丸を改造した姿。燃料消費のみ30に増えるが弾薬消費は据置き。
- 春日丸でも持参した九六式艦戦改をもうひとつ持ってくる。
- スロット数が3に増え、春日丸では装備できなかった艦攻が装備可能になる(艦偵・カ号・対潜哨戒機は不可)。
各改造段階での装備可否一覧
装備分類 春日丸 大鷹 大鷹改 大鷹改二 艦上攻撃機 × ◯ ◯ ◯ 艦上偵察機 × × × ◯ 回転翼機 × × × ◯ 対潜哨戒機 × × ◯ ◯ 大型電探 × ◯ ◯ ◯ 司令部施設 × ◯ ◯ ◯ 爆雷 × × ◯ ◯ ソナー × × ◯ ◯ 大型ソナー × × × ◯ 他の装備は、通常の軽空母と同等に装備可能*1。
- Lv60以上で4スロかつ燃弾各30の大鷹改への改装が解禁、Lv85以上かつ要カタパルト&設計図で改二となる。
- 対潜護衛空母と銘打たれているためか、既存の軽空母といくつか異なる特徴を持つ。
- 他の空母と異なり素の対潜値が0ではなく、対潜値7以上の艦攻を1つ以上装備した状態で対潜値を65以上にすると対潜先制爆雷攻撃を行うようになる。
- 対潜先制爆雷攻撃に必要な「対潜値7以上の艦攻」に該当しているのは九七式艦攻(九三一空)、九七式艦攻(九三一空/熟練)、九七式艦攻改(熟練) 試製三号戊型(空六号電探改装備機)、天山(九三一空)、流星改(一航戦/熟練)、TBM-3D、Swordfish Mk.III(熟練)、天山一二型甲改(熟練/空六号電探改装備機)、TBM-3W+3Sの9種。
イベント海域突破報酬やランキング報酬を除くと、九七式艦攻(九三一空)は初期装備と改修、天山(九三一空)は初期装備、流星改(一航戦/熟練)とTBM-3DとTBM-3W+3Sは任務報酬として入手可能。詳しくは各装備ページを参照のこと。 - 注意点として、装備ボーナスは先制対潜爆雷攻撃の条件に加算されない。
九六式艦戦、九六式艦戦改、九七式艦攻(九三一空)、九七式艦攻(九三一空/熟練)、Ju87C改二(KMX搭載機)、Ju87C改二(KMX搭載機/熟練)を大鷹に装備した場合、対潜値に装備ボーナスが付くが、対潜先制爆雷攻撃を行うにはこれらの装備ボーナスを除いた状態で対潜値65以上にする必要がある*2。 - 大鷹改、大鷹改二になれば上記の条件を満たさなくとも対潜先制爆雷攻撃できるようになる。勘違いしている人が非常に多く見受けられるので注意。
- 対潜先制爆雷攻撃は中大破状態でも艦載機全滅でも行う。敵側で言えばヌ級改flagship等と同じ仕様の模様。
- 大鷹改になれば対潜ソナーを積めるようになるが、それまでは装備できないため条件は比較的厳しい。
Lv30の場合初期値42 天山(九三一空)*2+九七式艦攻(九三一空)で可能、
逆に九七式艦攻(九三一空)*2+天山(九三一空)だと対潜値が1足りない。(この装備の場合Lv33で可能になる) - 非ランカーでは九七式艦攻(九三一空)+天山一二型(友永隊)+天山(村田隊)によって、Lv46から可能となる。
- 対潜先制爆雷攻撃に必要な「対潜値7以上の艦攻」に該当しているのは九七式艦攻(九三一空)、九七式艦攻(九三一空/熟練)、九七式艦攻改(熟練) 試製三号戊型(空六号電探改装備機)、天山(九三一空)、流星改(一航戦/熟練)、TBM-3D、Swordfish Mk.III(熟練)、天山一二型甲改(熟練/空六号電探改装備機)、TBM-3W+3Sの9種。
- また通常の軽空母とは異なり輸送護衛部隊の第1艦隊に編成できる。
- 春日丸の時点では無理だった大型電探と艦隊司令部施設が装備可能になる。
- 改二まで改造しても最小スロットの搭載量は非常に小さいままであり、司令部施設の配置にうってつけ。上記の特徴も合わせ、輸送護衛部隊における適性は高い。
- 大型電探については、改二になるまで艦偵を載せられないため、それまで索敵値を稼ぐための手段となりえる。
- ただし連合第一艦隊は先制対潜攻撃を行わない点に注意。この点若干噛み合いが悪い。
- 他の空母と異なり素の対潜値が0ではなく、対潜値7以上の艦攻を1つ以上装備した状態で対潜値を65以上にすると対潜先制爆雷攻撃を行うようになる。
- 対潜先制爆雷攻撃が1番光るのは1-5の随伴。ルート固定しつつ対潜先制爆雷攻撃が可能なので、4隻共対潜先制爆雷攻撃で開幕雷撃戦完全無しの周回も夢ではなくなった。*3
- イラスト変化としては甲板の塗装が変わるほか、手懐けている機体が九七式艦攻に変化している。
装備ボーナスについて 
- 得られる装備ボーナス補正は下表の通り。
※ボーナス対潜値は対潜先制爆雷攻撃のボーダー100の場合以外に加味されず、対潜攻撃力も上がらないため注意。
装備 加算値 重複加算 火力 雷装 対空 対潜 索敵 装甲 回避 射程 九六式艦戦 +1 +1 +2 +1 〇 九六式艦戦改 +2 +2 +7 +2 〇 Ju87C改二(KMX搭載機) +1 +1 〇 Ju87C改二(KMX搭載機/熟練) +1 +1 ? 九七式艦攻(九三一空) +1 +1 〇 九七式艦攻(九三一空/熟練) +1 +1 〇
前述の説明の通り、対潜値65で先制対潜を行いたい場合はこのボーナス対潜値を表示値から差し引く必要がある。
※対空値ボーナスは制空・対空砲火のどちらにも効果がない。
※装備ボーナスは夜間航空攻撃の攻撃力算出に影響しない。
※戦闘中効果がないボーナス数値も遠征では参照される。
小ネタ 
- 特設航空母艦春日丸から、大鷹型航空母艦1番艦大鷹に改名した姿。
1942年8月31日、佐世保鎮守府籍の軍艦として正式に登録された。- とはいっても、手続きが済んで書類上の分類が変わったというだけで、特に何か改装したわけではない。
そもそも、当の春日丸がこの知らせを受けたのは航海の真っ最中であった。
- とはいっても、手続きが済んで書類上の分類が変わったというだけで、特に何か改装したわけではない。
- イラストでは完全に空母籍に入ったことをあらわしてか、郵船のファンネルマークを模したインナーの赤線が消されている。
航空母艦大鷹 
- 春日丸時代から引き続いて、彼女に与えられた任務は航空機輸送だった。1943年12月に海上護衛総隊に転出するまで、20回にもわたる輸送任務をこなしている。
- 航空機は自力で飛んでいけるのだから輸送なんて要らなくね? というのは甚だ早計。確かに緊急展開力は高く、大戦中何度も自力輸送が行われたのも事実である。
しかしそのためには中継地に十分な支援体制が必須となる。燃料は当然だし長距離を飛行してきた機体は個々に十分メンテナンスが必要である。
加えて自力輸送には事故・故障による損耗が常についてまわる。特に戦闘機は1人だけで航法計算をやらねばならず、少しの航法ミスが行方不明に繋がった。
大戦中、戦うことすらできず単なる自力輸送中に無念のMIA*4となったパイロットは相当数にのぼる(一説には一度の自力輸送で平均3~5%の自然損耗が発生したという。全てが行方不明となったわけではなく、故障による破損なども含まれるがそれでも大変な数である)。 - また、組立状態もしくは主翼と胴体を分離した程度のほぼ完成状態で輸送できたこともメリットとして大きい。基地で陸揚げ後、直ちに戦力化できたからである。これが貨物船での輸送だとパーツはバラバラの状態だった。
- 特にラバウルに運んでいたときなどは、入港せずに手前で搭載機を自力発艦させ、直接基地に送り込んでいる。このような運用はまさに空母ならではの輸送法だった。
- 彼女の航空機輸送は主に本土~トラック、さらにはラバウルを結ぶ大動脈と呼べるルートであり、多いときには月2回のペースで、ほぼ1個飛行隊に相当する機体を運び続けた。
時に敵味方300機近くが入り乱れた華やかなラバウル上空航空決戦は、彼女たちの地道な輸送に支えられていたのである。
- 航空機は自力で飛んでいけるのだから輸送なんて要らなくね? というのは甚だ早計。確かに緊急展開力は高く、大戦中何度も自力輸送が行われたのも事実である。
- 大鷹を含む日本の改装空母群は本来、機動部隊の補助として艦隊決戦への参加も想定された一線級の艦として期待され、誕生した。しかし20ノットをわずかに超える程度の速力は貨客船としては優秀だったが空母としての運用には物足りなかった。
- 結果、前線での任務には耐えられないとして、後方で航空機輸送が主任務となる。大戦後、敵である米軍から彼女たちの任務の重要性が賞賛されたのは皮肉と言うべきだろうか。
護衛空母大鷹 
- 戦局の悪化と長期化に伴い、資源地帯と本土を結ぶ輸送ルートの維持が一層重要になってきたことで、遅まきながら日本でも船団護衛を専門とする海上護衛総隊が発足した。それに伴い大鷹も貴重な空母戦力として連合艦隊から除かれ、総隊に転出する。
- 精鋭パイロットが失われ、前線での航空作戦が困難になり航空機輸送の必要が少なくなったので護衛に使ってもよい、と回ってきたのである。
大井篤参謀は大鷹以下4隻の航空母艦を不渡り手形、栄養不良児と酷評している。
性能が不満だったのではなく、どの艦も航空機運搬のため飛行甲板が改造されていて半年以上の長期復旧工事が必要だったり、
はなはだしくは機関が故障だらけで大修理しないと航行すらおぼつかない艦*5すらいることが判明したからであった。
この事は、それまで楽しそうに運用方法を考えていた参謀達を大いに落胆させたという。
ちなみに大鷹は修理のため12月21日から入渠する予定であった。*6 - また同隊の航空参謀の江口英二は、護衛する艦艇の数は不足し海軍の対潜兵器は旧式で特設空母の護衛どころの話ではなく、特設空母の搭載機の対潜能力は不十分であり、当時の海上護衛総隊への配属はあまり歓迎できなかったと語っている。そして現場からもそうした意見はあり、雲鷹では戦闘詳報において可能であれば基地航空隊を増備し、護衛空母は廃止すべきでは?と進言している。
ただ、ある士官は搭載機が活動できる日中は今までよりも楽になったとの所見を書いており、太平洋や大西洋を問わず日中の航空機の活動は潜水艦の活動の障害になっていたとの話もある。 - アメリカのC.A.ロックウッド潜水艦隊司令官は輸送船団に空母の護衛が付いていると聞いて、日本海軍の運用方法を批判したという。*7*8
- 大鷹型は当初はサイパン方面など航続距離の問題により、基地航空隊が飛べない航路での運用が想定されていた。
- サイパン方面哨戒の候補である96式陸攻の燃料容量は3760L。一式陸攻の容量は6000L、九七式飛行艇の燃料容量が13000L超なのに対し九七式艦攻は1150L程度。なのに何故九七式艦攻しか搭載できない空母が採用されたかというと、基地航空隊でカバーする場合、基点を基地としなければならない。また、基地から輸送艦隊上空を飛び周辺を哨戒、帰還のプロセスを踏むため実質最長半径での飛行を求められる。こうした問題もあって、輸送船団に追従できる空母はこうした状況にはメリットが強く、常にエアカバーを受けれる。無論デメリットもある。最もな例はこうした護衛空母が沈んだ場合、一気にエアカバーを失うという弱点がある。実際に日本に限らず、同じような運用を行ったイギリスでもアメリカでも経験しており、この経験が上記の消極的な発言に繋がっていく。
- 精鋭パイロットが失われ、前線での航空作戦が困難になり航空機輸送の必要が少なくなったので護衛に使ってもよい、と回ってきたのである。
- ちなみにアメリカやイギリスにおいて航空機を用いた対潜哨戒を行う場合、攻撃役と索敵役に分けて一人当たりの負担を減らして効率的な運用や、空中からの索敵だけでは見逃す可能性もあるので、ソノブイを投下したりとかなり戦術研究が進んでいた。日本の場合は哨戒機一つ辺りでも索敵と攻撃は両立な上、探知方法は目視かKMXといったレーダー、果ては水上電探*9だった。その点を見ると、日本は航空機を使った対潜戦術は遅れていたのを受け入れなければならない。
- また、対潜哨戒において航空機の使用は間違った発想ではない。 というのも、水上艦艇のソナーなんて当時はたかが知れていたのだ。例えば九三式水中探信儀。これは探知可能距離は船速12ノットで1.300m。アメリカの主力ソナーのQC探信儀は艦が停止状態で3000mだが、15ノットなら1700mにまで低下している。最大距離のみを見ても、潜水艦側の射程圏内に入っており、非常に危険が伴う。こうした中、航空機は対潜警戒網を広めるためには有効なのである。
- 開戦当初から、陸海軍の基地航空隊は船団護衛および対潜哨戒をおこなっているし、901空の行動開始は護衛空母の運用開始より前、931空もサイパン等に配備され哨戒を行っている。パイロットや整備員等を空母に回すより基地航空隊の拡充に回したほうがいいという意見も出ていた。なにより、基地航空隊の電探搭載機なら夜間哨戒が可能なのである。901空の97式飛行艇が実際に夜間対潜哨戒を行っている。
- また後述するが、大鷹最後の日、901空も船団護衛を共同で行っている。
- ヒ61-62船団の運航指揮官は「大鷹が護衛しているため昼間は楽」との発言を残している。
気休め程度という声はあったが、無いより遥かにマシであり九七式艦攻を有し広域哨戒を行えるため、現場からは歓迎されていた。- 潜水艦にとって艦載機は対抗手段のない天敵であり、潜望鏡深度でも爆撃を受ければ重大な損傷を負う。
制空権さえ取っていれば低速な飛行船ですら脅威である。*10
- 潜水艦にとって艦載機は対抗手段のない天敵であり、潜望鏡深度でも爆撃を受ければ重大な損傷を負う。
- 昭和18年12月の転出から内地にて、搭載機たる931空の97艦攻と訓練を積みながら待機する大鷹に、初の護衛任務が下命された。
- 5月3日、ヒ61船団の護衛戦力として合同、シンガポールまで同行し、無事任務を終えた。帰りのヒ62船団に同行するかたちで本土に戻り、6月帰着。
- 翌7月、今度はマニラまでの輸送船団に同行、8月3日に佐世保に戻る。
- 息つく暇なく6日には再び佐世保を出航、これが最後の航海となった。
- 最後となったのがヒ71船団の護衛である。
- この船団は数少ない大型タンカーや速吸それに、陸軍ご自慢の陸軍特殊船が含まれた大船団であり、護衛も大鷹以下、駆逐艦藤波、夕凪、朝風に海防艦9隻と当時用意できる最高の戦力であった。
- 8月18日、901空の96式陸攻隊も船団護衛を行っており、船団に対して
「夜間航行は危険だからやめて点在する島の側で仮泊して朝を待つこと、翌朝護衛を再開する」と申し入れ、日没とともに去っていった。
しかし、一刻も早い目的地到達を優先し、船団はそのまま航行を続行したのである…… - 8月18日22時28分、夜間のため航空機の活動はできず、加えて悪天候と視界不良で船団の隊形維持すら困難な状況の中、大鷹はルソン島の北西でアメリカ海軍潜水艦ラッシャーの雷撃を受けた。
そして、今回は当たりどころが悪すぎた。右舷後部のガソリンタンク付近に一本が命中、大爆発と共に高さ300mもの火柱が上がり大火災が発生した。
さらに弾薬庫も誘爆、22時40分には左舷ガソリンタンクも爆発。全艦手のつけようのない火の海と化し、僅か8分後に沈没していった。
船団僚艦の目撃証言によれば、暗闇の中で文字通りの「火の玉」と化していたという。優秀な豪華客船として生まれるはずだった船のあまりにも無残な最期であった。 - 激しい雨が降る悪天候の夜間であり沈没まで急速だったため、乗員747名のうち助かったのは137名に過ぎなかった。さらには多数の便乗者も乗っていたが、その総数および犠牲者数は不明である。
学業を終え勇躍赴任途中の少尉候補生200名以上が全滅した*11のを含め、大鷹の犠牲者の総数は1千名を遥かに超えるとみられている。- 荒れ模様の暗い海上に投げ出された生存者たちからは「ここは御国を何百里……」と軍歌「戦友」の弱々しい合唱が流れていた。
深夜の海上を、か細く陰鬱な歌声を頼りに三々五々漂流する暗澹たる気持ち。生存者のひとりは戦後、この光景を何度も夢に見たという。
- 荒れ模様の暗い海上に投げ出された生存者たちからは「ここは御国を何百里……」と軍歌「戦友」の弱々しい合唱が流れていた。
- 頼みの大鷹の轟沈に動転したヒ71船団はパニック状態に陥り、船団解散・全速単独航行命令が出され各船は四方八方に四散。しかし、これが裏目に出た。
各船が散り散りになったことで護衛の手が届かなくなり、各個撃破されることになってしまったのである。
帝亜丸撃沈、能代丸被雷大破、阿波丸被雷大破、玉津丸轟沈、帝洋丸轟沈、そして速吸も撃沈。
帝亜丸は2,654名、玉津丸に至っては乗船者の99%の4,755名が犠牲になるという、海難史上指折りの大惨劇となった。- ヒ71船団は結局、最終的に5隻が撃沈される大損害を被り、さらに海防艦3隻が8月22日マニラ帰投時に沈没。
一個旅団相当の約7,000人もの陸軍将兵が戦わずして死亡し、一個連隊相当の約3,000名の将兵は救助されたものの食料も武器も失って戦力喪失。
さらに1万トン以上にのぼる兵器、弾薬、食料も海没と、ダンピールの悲劇を上回る惨憺たる結果となった。 - また、乗船していた陸軍第26師団は兵力、兵器、弾薬、食料の多くを失いつつも、決戦兵力としてその後のレイテ島の戦いに投入され、米軍上陸部隊と激突し潰滅した。
投入兵力13,778名のうち、戦後帰還できたのは将校1名、兵22名の計23名のみ。師団長以下ほぼ全員がレイテ島の露と消えた。
沈むも地獄、進むも地獄。どこにも救いなどない、悲運の船団であった。
- ヒ71船団は結局、最終的に5隻が撃沈される大損害を被り、さらに海防艦3隻が8月22日マニラ帰投時に沈没。
- 以後も商船改装空母を用いた海上護衛任務は続くが、最終的に5隻中4隻が潜水艦攻撃によって沈没するという結果になってしまった。いづれも艦載機が発艦できない夜間に狙われた結果である。
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