No.371 | ||||
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Nelson(ネルソン) | Nelson級 1番艦 戦艦 | |||
艦船ステータス(初期値/最大値) | ||||
耐久 | 82 | 火力 | 72 / 102 | |
装甲 | 74 / 92 | 雷装 | 0 | |
回避 | 22 / 44 | 対空 | 24 / 82 | |
搭載 | 5 | 対潜 | 0 | |
速力 | 低速 | 索敵 | 12 / 42 | |
射程 | 長 | 運 | 24 / 89 | |
最大消費量 | ||||
燃料 | 95 | 弾薬 | 145 | |
搭載 | 装備 | |||
1 | 16inch Mk.I三連装砲 | |||
1 | 16inch Mk.I三連装砲 | |||
1 | 未装備 | |||
2 | 未装備 | |||
改造チャート | ||||
Nelson → Nelson改(Lv50) | ||||
図鑑説明 | ||||
余がNelson級戦艦一番艦、Nelsonだ。 そうだ、三連装主砲三基九門を全て艦前方に集中配置したこの独創的なデザイン、 ビックセブンの一角として、そして我が本国艦隊の旗艦として存在感を放ったものだ。 何?この主砲配置には課題がある…だと? ブリティッシュジョークも休み休み言え。今回だけは許してやろう。 |
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
CV:野水伊織、イラストレーター:コニシ
定型ボイス一覧
イベント | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | ||
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ネ ル ソ ン | ネ ル ソ ン 改 | 追加 | ||||
入手/ログイン | 余がNelsonだ。貴様が余のAdmiral*1という訳か。 フッ……。なるほどな。……いいだろう。 見せてもらおう、貴様の采配を、な。 愉しみだ。 | ◯ | × | 編集 | ||
Nelsonだ。貴様、今日も元気そうだな。何よりだ。フッ……。今日も見せてもらおう貴様の采配を。よろしく頼むぞ、My Admiral*2。 | × | ◯ | 編集 | |||
母港*3 | 編集 | |||||
母港1 | 詳細 | このNelsonに何か用か?…うん?そうか。 | ◯ | × | 編集 | |
このNelsonの主砲配置、そんなに気になるか?…うん?そうかっ!それならいいんだ!流石はMy Admiralだ!見る目があるな! | × | ◯ | 編集 | |||
母港2 | そうだ、各々がその責務を尽くせば、勝てる! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
母港3 | うん?なんだ。フッ……。あまいな! そんな踏み込みでは。よかろう、余が直々にNelson Touch*4を教えてやる。いいか、その壁に立て! 行くぞ! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
ケッコンカッコカリ | Admiralよ、何だ改まって。うん、その小箱を余にくれるというのか。どうした、らしくないな。折角だ、開けるぞ。ほぉ、どうだ、余に似合うか?そうか!んっん、I adore you too. | ◯ | ◯ | 編集 | ||
ケッコン後母港 | どうした、My Admiral? 浮かない顔だな。うん、よし、Tea timeにしよう。そんな時には、熱い紅茶が一番だ。どれ、余が淹れてやろう。すこし待て。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
放置時 | My Admiral?……Zuiun…Ashika…何のことだ?……あぁアシカ作戦*5か…大丈夫、対策は万全だ。このNelsonに任せておけ。……え、違うのか? | ◯ | ◯ | 編集 | ||
編成出撃 | 編集 | |||||
編成 | うん、余が出よう。なぁに、これもビッグセブンの努め、気にするな。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
出撃 | うん、余が出よう。なぁに、これもビッグセブンの努め、気にするな。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
Nelson級1番艦Nelson、出撃するぞ。各艦、遅れるな! | ◯ | × | 編集 | |||
Nelson級1番艦、艦隊旗艦Nelson、出撃するぞ!各艦、遅れるな!ついて来い! | × | ◯ | 編集 | |||
開戦・攻撃*6 | 編集 | |||||
戦闘1 | 昼戦開始 | Enemy ship is in sight*7…. 各々方…、さあ、始めるぞ! | ◯ | ◯ | 編集 | |
戦闘2 | 昼戦攻撃 | 逃さんぞ!Shoot*8! | ◯ | ◯ | 編集 | |
戦闘3 | 夜戦開始 | 各艦!複縦陣で敵の中央に突撃する! 聞こえなかったか? 複縦陣だ! 行くぞ! | ◯ | ◯ | 編集 | |
戦闘4 | 夜戦攻撃 | 余は各艦がその責務を全うすることを期待する。続け! | ◯ | ◯ | *9 | 編集 |
特殊攻撃【Nelson Touch】 | 編集 | |||||
号令 | Nelson Touch!*10。主砲、1番!2番!行くぞ、もう一撃だ! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
戦闘時ステータス*11 | 編集 | |||||
小破 | うっ……かすり傷だ、何の問題もない。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
うあぁっ!チッ…なかなか、やるな。面白い! | ◯ | ◯ | 編集 | |||
中破/大破 | こ、このぉ…!ビッグセブンと言われた余が、この程度で…。まだ、沈まんぞ…。見ておれ…! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
轟沈 | ほぅ…これが…「沈む」っと言うこと…これが…戦いでの死か…暗く…暗くなって…そう…か… | ◯ | ◯ | 編集 | ||
戦闘終了*12 | 編集 | |||||
勝利MVP | ほう、Battle honor*13か…。かなり…、久しぶりな気もするな。…だが、悪くは、ない! Thank you very much indeed*14! | ◯ | × | 編集 | ||
うむ、Battle honorか。My Admiral、貴様の指揮のお陰だな…。だが、悪くは、ないっ! Thank you very much indeed! | × | ◯ | 編集 | |||
旗艦大破 | うあぁっ!チッ…なかなか、やるな。面白い! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
装備・改修*15 | 編集 | |||||
装備1 | 改修/改造 | Brilliant*16!気に入った! | ◯ | ◯ | 編集 | |
装備2 | うん、それもアリ、か…。感謝しよう。 | ◯ | × | 編集 | ||
うーん、なるほど、な…。良い判断かもしれん。感謝しよう。 | × | ◯ | 編集 | |||
装備3 | 改修/改造/開発/バケツ/遠征/発見 | よし!ラム酒を出そう!*17 | ◯ | ◯ | 編集 | |
その他 | 編集 | |||||
帰投 | 艦隊、戻ったぞ。うむ、母港というものは、いつでもいいものだ。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
補給 | よし、万全だ。いけるぞ。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
入渠(小破以下) | この程度の傷は、傷の内には入らんが……まあいい。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
入渠(中破以上) | まいったな。……すまない、少し後ろに下がる。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
建造完了 | 新しい仲間か。祝福しよう。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
戦績表示 | 情報か…。よろしい、状況の確認は大切だ。…何? 余に持ってこいと? 何を? 何故だ? | ◯ | ◯ | 編集 |
時報ボイス一覧
時刻 | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | |
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ネ ル ソ ン | ネ ル ソ ン 改 | 追加 | |||
00 | よろしい。本日は余がAdmiralのそばにいてやろう。 ふっ、そうか! そうだろう! よし、時刻はちょうど零時を回ったところだ。 | × | ◯ | 編集 | |
01 | One O'clock! うん、夜勤にはこれだ。嗜むだろう? そうか! よし、乾杯だ! うむ、貴様もやるな。 | × | ◯ | 編集 | |
02 | Two O'clock! まぁ、飲みすぎはいかん。 ほどほどにしよう。 …ん? 誰だ、こんな時間に? ん?…Arkか! どうした? | × | ◯ | 編集 | |
03 | Three O'clock! …そうか、眠れないのか。 仕方ない、ラム酒でやるか? My Admiral。 …すまない、いいか? っそうか! 話せるな、流石だ! | × | ◯ | 編集 | |
04 | Four O'clock! あぁいや、Swordfish*18の話は、もう分かったよArk。飲みすぎじゃ…。 水を……あ、My Admiral、すまない。助かる。 | × | ◯ | 編集 | |
05 | Five O'clock…。 やっと、Arkも寝たか。 My Admiral、すまなかった! いや…Thanks a lot*19。 …あははっ、もう、朝だ、な。 | × | ◯ | 編集 | |
06 | Six O'clock! I see*20. こうだろう? ソウイン、オコーシ! ~っ、Ahー! いい朝だ。 よし、熱い紅茶を入れようか。 飲むだろう? | × | ◯ | 編集 | |
07 | Seven O'clock! 朝食は大事だ。もちろん、Full breakfast*21、だな。 …ん? 余の分はどこだ? Admiral? | × | ◯ | 編集 | |
08 | Eight O'clock! まさか余に作らせるつもりだったとは…。 Good English jokeだ。 My AdmiralのFull breakfast、なかなかに美味だったぞ? 料理、上手いな? 流石だ。 | × | ◯ | 編集 | |
09 | Nine O'clock! さぁ、海に出るか。 …Oh、Ladyか! 今日も綺麗だな。 流石だ! そうだな、腹ごなしに演習でもするか。 お手合わせ願おうか。 | × | ◯ | 編集 | |
10 | Ten O'clock! Oh、この主砲配置か。 いいだろう? 側面方向に最大火力3基9門を指向できるぞ? …背面だと? …知らん! まぁ、問題は、ない! | × | ◯ | 編集 | |
11 | Eleven O'clock! そろそろ昼か。 そういえば、少し腹が減ったような気がするな。 My Admiral、貴様はどうだ? Hmmm…。 | × | ◯ | 編集 | |
12 | Middayか。 Oh、あの駆逐艦は! Hey! Lucky Jervis! 何? このsandwichは? Oh…ありがたい! まさにLucky! | × | ◯ | 編集 | |
13 | One O'clo、Oh……っ! 出たな、貴様は…ナガート! ニッポンのビッグ7か! どうだ? 余と演習でも…そうか! よし! なら手加減はしない! 勝負だ! こい! ナガート! | × | ◯ | 編集 | |
14 | Two O'clock! ふっ、なかなかにやるな、ナガート! そうこなくては、な。 もう1戦、行くか! | × | ◯ | 編集 | |
15 | Three O'clock! Uh、いい汗をかいた。 ん? Ice tea! ありがたい! んっんっ…プハーッ! ムツ、Thanks! ナガート! 貴様もできた妹がいるな。 ん、んっ…プハーッ! うんっ、美味い! | × | ◯ | 編集 | |
16 | Four O'clock! そうこうしているうちに、もう夕方か。 …? あの艦影は…。 そうか、あれがYamato Typeか。 あれが……。 そうか。美しい、な。 | × | ◯ | 編集 | |
17 | Five O'clock! さぁ、そろそろ夕食の時間だな。 My Admiral、今夜のメニューは何だ? 貴様は料理が上手い、楽しみだな! | × | ◯ | 編集 | |
18 | Six O'clock! ほう? フーカデン*22、とな? Scotch Egg*23に似てるな。どれ……はむっ…ん~、美味い! 貴様、戦いが終わったら店を開くのはどうだ? 余がオーナーになってやってもいいぞ? うむ! | × | ◯ | 編集 | |
19 | Seven O'clock! うん! 貴様の料理は、ラム酒はもちろん、スコッチにも合うな! よろしい、今日はもう飲んでしまおう! いいだろう? なぁ! | × | ◯ | 編集 | |
20 | んっんっ…ぷはーっ! Eight O'clock…かな? うーん、今日の酒はうまい! 貴様も行けるな。 結構なことだ。 何やら水雷がうるさいが…まぁいい、ほっとけ。 …それより! もう、一杯! | × | ◯ | 編集 | |
21 | Nine O'clock! 何だ、イタリアの小娘か。 …何? こっちに来て一緒にやりたいのか。 よろしい! 来なさい。 さぁ一杯! Oh~! 貴様やるなっ! うんっ! | × | ◯ | 編集 | |
22 | Ten O'clock! おっ、Sheffield*24! どうした~? 何? サンス~イセンの夜戦に巻き込まれた? アッハッハッハッ! まぁいい! 一杯どうだ? | × | ◯ | 編集 | |
23 | Eleven O'clock! 貴様と過ごす一日は、とても楽しいものだ。 明日もまた、よろしく頼むぞ。 おやすみ…My Admiral。 いい夜を。 | × | ◯ | 編集 |
季節ボイス一覧
季 節 | イベント | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | |
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ネ ル ソ ン | ネ ル ソ ン 改 | 追加 | ||||
春 | 桃の節句 | 編集 | ||||
春の訪れ | 編集 | |||||
ホワイトデー | これは……貴様、から? ……そ、そうか、有り難い、な。だ、大事に余が貰ってやろう。なに、礼はいらないぞ。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
春 | サクラ。この地ではこの花をそう呼ぶのだな。何故だ……綺麗だが、悲しい気持ちにもなる。不思議な……花だな。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
春本番 | 編集 | |||||
夏 | 梅雨 | Uh-huh*25、これが噂に聞くこの地のツーユーか。……まあいいじゃないか。雨音を聞きながら飲む酒も、悪くはないな。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
初夏 | 編集 | |||||
夏 | 編集 | |||||
盛夏 | 編集 | |||||
夏祭り | 編集 | |||||
秋 | 秋 | 寒くなってきたな。Rodney*26もこの季節は苦手なはず……いや、そうでもなかったかもな。 まあいい。今日の夕食は何だ? ……ほう、ナベか。いいな、あれは温まる。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
秋 (2021) | ああ、Rodneyか。奴もこういったfestivalは好きだったな。いつか貴様と三人で飲み歩きも……いいな。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
秋刀魚 | 何だと!? この騒ぎはなんだ! おいArk、何事だ!? 何、サンマ!? サンマとはあの魚の? ……その装備は一体!? | ◯ | ◯ | 編集 | ||
晩秋 | 編集 | |||||
ハロウィン | 編集 | |||||
秋のワイン | 編集 | |||||
冬 | 冬 | 編集 | ||||
師走 | 編集 | |||||
クリスマス | Happy Christmas! My admiral! よろしい、今夜は飲もう! 乾杯! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
年末 | 編集 | |||||
新年 | 新年か。My admiral、今年もよろしく頼む。よし、まずは一杯やろう! ラム酒でいいか? 乾杯! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
節分 | ほう、これが噂に名高いセッツブーン。いいな、異文化を楽しむのは好きだ。これをナガートにぶつけるのだな。よろしい、任せておけ。行くぞ! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
おのれナガート! 初弾は回避したか。……諸元修正! 第二斉射一くっ……Oh! 誰だ! ア、Ark! き、貴様っ! | ◯ | ◯ | 編集 | |||
バレンタイン | き、貴様! 甘い物は……そ、その……好きか? そ、そうか! なら、これをやろう! 余からの餞別……違う、気持ちだ! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
周 年 | 六周年記念 | Sixth anniversary*27! 凄いじゃないか! Congratulations*28! 祝福しよう。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
七周年記念 | ほう……Seventh anniversaryだと? 凄いじゃないか! Congratulations! 貴様とも長くなったな。……ふふっ。いや、悪くはない! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
八周年記念 | Eighth anniversary? 何気に凄く、 Congratulations! そうだ、余が祝福をくれてやろう。顔をこちらに……違う! 頬だ頬! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
九周年記念 | 9thAnniversary? 本当に? そうか! Congratulations! 大したものだ。 貴様との縁も、深くなったな。えっ、い、いや嫌いでは、無い。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
イ ベ ン ト | イベント名 | 編集 | ||||
そ の 他 | 内容 | 編集 |
ゲームにおいて
- 2018年9月13日実装。同年の初秋イベント『抜錨!連合艦隊、西へ!』最終海域E-5の突破報酬艦。
Warspiteに次ぐ2隻目のイギリス戦艦にして、長門・陸奥・Colorado・Maryland・Rodneyと並ぶ「ビッグ7」の一角である。 - 16inch Mk.I三連装砲系列を装備することで火力+2、装甲+1の装備ボーナスがつく。
- 中でも16inch Mk.I三連装砲改+FCR type284は、ポンポン砲と同時装備で対空カットインが使用可能な主砲。
補強増設を施せばポンポン砲はそこに収める事ができるため、装備構成を損なわずに対空カットインを使える利点がある。- 後述する特殊攻撃Nelson Touchという唯一無二の強みがある彼女を(高速化して)高速艦隊に組み込みやすくもなるため、補強増設を使用する価値はある。
- 中でも16inch Mk.I三連装砲改+FCR type284は、ポンポン砲と同時装備で対空カットインが使用可能な主砲。
- 2021年夏イベント『増援輸送作戦!地中海の戦い』のE-2乙作戦以上で、複数所持解禁ドロップが設定された。
特殊攻撃【Nelson Touch】
- ある条件で発動する、T字不利に関連する史実に因んだ特殊能力を実装予定であることが運営から発表されていた。
2018年9月15日のメンテナンスにおいて、【Nelson Touch】と呼ばれる専用の特殊攻撃が先行実験実装された。
- 公式の発表にもある通り、現段階では実験実装のため、以下に記す仕様や発動条件が今後変更される可能性もある点に留意されたし。
発動条件 |
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昼砲撃戦・夜戦において、以下の条件を全て満たした状態でNelson/Rodneyの行動時に一定の確率で発動する。
なお、以下の説明で「Nelson」とある部分は「Rodney」と置き換えても同様。
- 「Nelsonが艦隊旗艦(連合艦隊の場合、第一艦隊旗艦)である」こと
- 「Nelsonの損傷が小破以下である」こと
- 「通常艦隊で水上艦6隻編成である」or「連合艦隊で第一艦隊が水上艦6隻であること」or「遊撃部隊で水上艦6隻以上であること」*29
- 「3番・5番艦が空母系(正規空母・装甲空母・軽空母)・潜水艦でない」こと
- 「陣形は複縦陣(連合ならば第二警戒航行序列)を選択している」こと
- 発動するのは、出撃1回につき1度のみ。
- 戦闘開始前にNelsonが小破以下であっても、発動までに中大破した場合はその時点で発動しなくなる。
- ただし、参加艦が大破していても問題なく発動する。
- 通常艦隊なら、昼戦だけでなく夜戦でも発動する。この場合も複縦陣を選択している必要がある。(つまり最大3回の判定回数)
- 夜戦で発動した場合も、参加艦が大破していても攻撃に参加する。
- Nelsonの居る艦隊で退避が発生し、3,5番艦が退避するか、水上艦が5隻以下となった場合は発動しない(第二艦隊の欠員については問題ない)
- 弾着観測射撃と異なり制空権に関わらず発動できる。
- 交戦形態は無関係(T字不利でなくても発動)
- Nelsonや参加艦が無装備でも問題なく発動する。
- 演習や友軍艦隊では発動しない。
- 敵がPT小鬼群のみのマス(燃料4%弾薬8%、開幕夜戦含む)では発動しない*30
発動率について |
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- 参加艦(1・3・5番艦)の練度と旗艦の運(3・5番艦の運は影響なし)が発生率に影響する*31。
練度が高いほど発動率も高くなるので、ケッコン艦で練度の上限が解放されるとさらに発動率も高まる。 - 16inch Mk.I三連装砲改+FCR type284を装備しても発動率上昇の効果はない*34
- 電探を装備しても発動率上昇の効果はない*35
効果・利用法 |
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- Nelson及び3番艦と5番艦が勢揃いするカットイン演出の後、3連続の砲撃を行う。
- 攻撃は1番艦(Nelson)、3番艦、5番艦の順に行い、攻撃対象は3回個別に選択され、攻撃力とダメージ計算は各艦ごとに行われる。
- 発動の際、3番艦と5番艦の攻撃権は消費されない。
なので、デメリットも特になく二回攻撃回数を増やせるものという認識で問題ないだろう。
増えた攻撃回数の分、余計に弾薬の消費量が増える…なんてこともないので安心して使って欲しい。
- 発動の際、3番艦と5番艦の攻撃権は消費されない。
- 攻撃力にはNelson Touch補正に加え各種特効補正も反映されている。
- イベント海域や対陸上型戦での特効艦の手数を増やせるのが大きな利点。
- MVP計算も個別に判定されている。
- Nelson Touchに参加中の艦は潜水艦を狙わない。
- 攻撃は1番艦(Nelson)、3番艦、5番艦の順に行い、攻撃対象は3回個別に選択され、攻撃力とダメージ計算は各艦ごとに行われる。
- 攻撃倍率は2.0倍*36、徹甲弾着が1.5倍なのを考えるとかなり大きい。
なお、T不利時に発動すると、倍率が2.5倍に上昇する。
- 代表的な用途として、戦闘初っ端から一方的な連続攻撃を叩き込み敵陣を半壊、その後の戦局を有利に運ぶ等がある。
この場合、より早い発動を狙うためにNelsonに超長射程砲を装備させるのも有効。 - 前述通り複縦陣を選択しているため、単縦陣や第四警戒航行序列より火力や雷撃が落ちる点には要注意。
発動しなかった場合は勿論だが、Nelson Touch以外の砲雷火力が全体的にやや下がる。- 連合艦隊における第二陣形は火力1.0倍となっているため、第四陣形の1.1倍のような上昇こそ受けられないものの本来の実力は発揮することができる。
味方全員の火力が落ち込む通常複縦陣に比べると使いやすい方だろう。
- 連合艦隊における第二陣形は火力1.0倍となっているため、第四陣形の1.1倍のような上昇こそ受けられないものの本来の実力は発揮することができる。
- 夜戦の場合、攻撃力として雷装値も参照されるため、3番艦や5番艦が昼戦火力が低めな駆逐・軽巡・雷巡等でもNelsonTouchの攻撃力が上昇できる。
- 開幕夜戦の場合は、複縦陣のデメリットは多少の命中減だけなので昼開始よりはデメリット少なめ。
- 1回でもミスしたり、後ろの艦で大破が出るとS勝利が不可能になる開幕夜戦でS勝利を取りやすくなる。
勿論敵の行動回数自体を減らせるので大破の危険性も減らせる。 - 夜戦で発動した場合、参加艦が大破していても攻撃に参加する。
- 1出撃で1回きりの大技。
そのため、普段は単縦陣で進み、ここぞという一マスで複縦陣を選択するのが無難な使い方。
レ級や姫級、夜戦マスなど厄介な道中マスがある場合、早めに選択しておくとそこで発動しなくてもボス戦でもう一度複縦陣を選択し再度発動に賭けることが出来る。采配が大事。- 道中複縦陣を選択したほうがいい場面(フラ潜が1隻潜水混じりで敵陣形が単縦陣等)がある場合そちらで発動してしまう可能性もある。
しっかり考えておこう。- ちなみにネルソンタッチに参加中の艦は潜水艦を狙わない。
- 条件でもあるが、Nelsonが中破したり大破した場合は発動しなくなるので、戦闘開始前にわかっているなら単縦陣や第四警戒を選んで通常の全力火力を出すように。
- 道中複縦陣を選択したほうがいい場面(フラ潜が1隻潜水混じりで敵陣形が単縦陣等)がある場合そちらで発動してしまう可能性もある。
- 旗艦にNelsonを据えなければならないという根本的な点にも注意。
旗艦指定のある任務等では使用できないし、Nelsonが低速艦であることは忘れてはいけない。
- 長門型改二の特殊攻撃との差異は以下の通り。
- 戦艦以外の艦を巻き込むことができる。
- 装備構成にかかわらず高い基礎倍率を発揮できる。
- 複縦陣は梯形陣よりも砲火力が少し高い。
- 発動コストの弾薬消費がない。
- 未改造から発動できる。
- 艦隊配置の制約はやや厳しい。
- 小型艦を巻き込む場合はどうしても戦艦に比べて安定した破壊力は望みにくい。
- 最大倍率で劣る。
その他 |
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- 発動時に専用SEが入るのは特殊砲撃の中でも【Nelson Touch】のみである。
- 【Nelson Touch】発動時は、Nelsonの専用グラフィックが表示されるようになる。
この専用グラフィックは夜戦カットインでも見る事ができる。- 逆に言えばこれで【Nelson Touch】と夜戦カットインを勘違いしないように。
戦闘時グラフィックを1枚余計に使用するせいか、表示系のバグ報告が相次いでいる。キャッシュクリア等試されたし- 参加艦は中破だったり限定グラだったりする場合でもそのまま出てくる。
公式コラ
- 参加艦は中破だったり限定グラだったりする場合でもそのまま出てくる。
- 逆に言えばこれで【Nelson Touch】と夜戦カットインを勘違いしないように。
キャラクター設定について
- 実装に先駆け、『コンプティーク』2018年10月号において腰周りのイラスト(残りの部分はシルエット)が公開。
更に、野水伊織氏がCVを担当する事も、同号掲載の本人インタビューの中で明かされていた。野水氏が戦艦、そして海外艦のボイスを担当するのは初。 - これも同インタビューの中で明かされていたが、一人称は艦これでは初の「余」。何に影響を受けたんだよ…
- 図鑑説明が長門と陸奥は「ビッグ7」と記載されているのに対し、Nelsonはなぜか「ビックセブン」という記載になっている。まるで某家電量販店のようだ…。
- 参考にイギリス国内では公式非公式に関わらずビッグ7やビックセブンという単語が用いられた事はなかった。
- 改造すると時報が付く。提督に作らせた料理に舌鼓を打ったり、長門と演習でいい汗を流したり。そして日が落ちてからはずっと呑んでいる。
当然のようにやってきたPolaの他、2020年11月実装のSheffieldにも酒を勧めているが、Ark Royalの絡み酒には参ってしまった様子。にもかかわらず今のところ秘書艦と提督の机では何故か緑茶が表示される。同時実装の海外艦であるMaestraleは普通にコーヒーを淹れているのに。
2018年10月10日のアップデートで紅茶を淹れるようになった。歴史上イギリスに初めて伝わったお茶は緑茶の方だったので、ある意味史実に則っている。
小ネタ
前段-ポスト・ユトランド
- 第一次大戦最大の艦隊決戦となったユトランド海戦*40。戦闘そのものは消化不良気味に終わった英独の大決戦だが、戦艦の進化論的には極めて大きな影響を及ぼしていた。端的に言って「紙装甲とノロマは役に立たない」である。
- フィッシャーの提唱した「速度は最大の防御である」はここに霧散した。どれほど高速であっても敵弾に当たれば最終的にモノを言うのはやはり分厚い鎧であり、そしてその鎧は戦闘距離の延伸によって水平装甲に大きな死角が顕在化していたのだ
- それ以前の海戦、例えば日本海海戦などでは砲撃は1万m未満の距離で行われていたので、砲弾は横から飛んでくるのが殆どだったが、ユトランド海戦の頃は砲戦距離は1万mを超え出しており、砲弾は大きく弓なりに飛翔し、目標に対して上から落ちてくるようになった。
従来の戦艦の装甲は舷側など横側に重装甲が施され、甲板や天井などは重心が上がるのを抑える目的もあり、それほど重装甲ではなかった。
だが、ユトランド海戦ではただでさえ装甲が薄い巡洋戦艦の天井や甲板が簡単に射抜かれてしまい、3隻がほぼ瞬時に沈む轟沈を起こしてしまった。そして天井や甲板の装甲が薄いのは戦艦も同様であったため、こういった水平方向の装甲の強化が戦訓として得られたのである。
- それ以前の海戦、例えば日本海海戦などでは砲撃は1万m未満の距離で行われていたので、砲弾は横から飛んでくるのが殆どだったが、ユトランド海戦の頃は砲戦距離は1万mを超え出しており、砲弾は大きく弓なりに飛翔し、目標に対して上から落ちてくるようになった。
- そして鈍足艦は戦闘そのものに参加できなかった。どれほど強力な戦艦であっても戦いに加わらなければ意味がない。
- 結局、主力艦の最適解は、少し前に登場した高速戦艦すなわち「走・攻・防」三拍子全てが高い次元でバランスしている艦こそベストと改めて知らしめられたのだ。高速戦艦の始祖たるクイーン・エリザベス級の活躍がそれを証明していた。
- フィッシャーの提唱した「速度は最大の防御である」はここに霧散した。どれほど高速であっても敵弾に当たれば最終的にモノを言うのはやはり分厚い鎧であり、そしてその鎧は戦闘距離の延伸によって水平装甲に大きな死角が顕在化していたのだ
大戦後の新戦艦
- 激烈な世界大戦によって国力を疲弊させたイギリスは、大量の余剰戦艦を抱え込んでいたためもあって更なる増強には否定的だった。しかし極東では戦争特需の恩恵を受けた新興大国が大きく戦力を伸張させようとしていた。ご存じ日本の八八艦隊と、アメリカのダニエルズ艦隊である。参戦によってやや停滞していた両国の建艦は再びスパートをかけつつあり、太平洋に激烈な建艦競争が再開されていた。
- 極東にシンガポールや香港をはじめとした小さからざる権益を持つイギリスとしてもこれを座視するわけにはいかず、さしあたり戦艦・巡洋戦艦各4隻の新造が決定された。大戦の戦訓をふんだんに盛り込まれた彼女らは、戦後第一世代の主役となるにふさわしい性能を与えられるはずだった。
- 結局ワシントン条約の締結によりキャンセルされたが、彼女らの設計・思想は後にネルソン級へと繋がる源流となったのである。
G3型巡洋戦艦
- 8隻の内、一回り小型で攻防性能が控えめな代わりに高速の4隻がG3型である。
- 外観は、艦橋を挟んで前2・後1の三基の三連装主砲塔を置き、艦後部は副武装のみとした思い切った設計となった。
- 主砲はネルソンと同じ16インチ砲である。
N3型戦艦
- より強力な艦として、N3型も建造が決定された。とはいえ、当時すでに軍縮会議の機運は高まっており、交渉を有利に進めるための、多分に当て馬的要素が強かったとも言われる。
- 主砲は当時世界最大の18インチ砲が採用された。
どこの大和だよ
軍縮条約-そしてビッグ7へ
- ワシントン海軍軍縮条約は、戦艦(主力艦)の性能に強い枷をはめることになった。基準排水量3万5千トン、主砲最大16インチ。今後建造されるべき戦艦は全てこの制限に従わねばならなくなった。とはいえ、条約締結時点ではごく僅かな例外(すでに完成していたため制限を逃れた超巨大艦フッドや、厳密には16インチを超える41cm砲を積んだ長門*41等)を除いて、列強各国ほとんど全ての戦艦がこの制限以下の性能しかなかった。あくまでも「これから建造される」戦艦のための制限だったのである。
- だが大きな問題が会議中に発生した。98%完成とされ、日本が就役を主張した「陸奥」保有に関する議論である。
- 詳細は省くが、結論として曲折の果て、「陸奥」保有は認められた。しかしその代償に、米英はそれぞれ対抗し得る戦力の整備が認められた。
- アメリカは建造を中断していたコロラド級の内コロラドを含む2隻を完成させることとした。しかしイギリスにはそのような艦はなく、新たに2隻を新造することが例外的に認められた。
- そう、すなわち、条約の制限に従いつつ、まったくのゼロから設計された新造戦艦を海軍の本家本元・ロイヤルネイビーが造る。これが各国の注目を集めないわけがなかった。大戦の貴重な教訓を反映させつつ条約制限に適合させるにはどのような戦艦が良いのか? その命題に最初の回答をイギリスが示すことになったのだから。
誕生-O3型戦艦Nelson
- こうして、1922年度計画で2隻の戦艦が承認された。N3型の次の戦艦として「O」3型の名が与えられたこれが、後のNelson級(1番艦Nelson、2番艦Rodney)である。ちなみに「3」は三連装砲塔の「三」。
- サー・ダインコートの最後の仕事となったNelson級の基本コンセプトは「G3型巡洋戦艦をワシントン条約の制限に適合させる」ものだった。
- 元々が4万8千トンの巨艦であるG3型の性能をそのまま詰め込むには、どう設計をいじっても4万3千トンが限界であり、当初イギリスは条約制限の特例等の道を探っていた(数少ない特例艦の1隻に4万トン超のフッドがあり、実現性がまったくなかったわけではない)。しかし3万5千トンの数字が確定し、この方針は諦めざるを得なかった。
- 苦慮の結果、イギリスが選んだのは「走」を捨てることだった。日米の同級艦に対抗する攻防性能に妥協が許されない以上、残るは「走」しかなかったのだ。
外観
- 設計思想の根底は、バイタルパートの徹底的な縮小と、それによって浮いたリソース配分による攻防の強化である。
- その結果取られたのが、有名な主砲前方集中配置である。N3型では艦橋を挟んで三番砲塔は後方指向としたが、Nelsonはそこも割り切り、三砲塔全てを艦橋の前に集中し、前方指向とした。後部の死角は上構の工夫で旋回範囲を広く取ることでできるだけなくすこととした。
- 爆風の影響低減も兼ね、艦橋は新コンセプトの塔状構造とした。あまり触れられないがこの塔状艦橋も世界初で、以後の戦艦設計に大きな影響を与えている。しかし16インチ砲の衝撃は想定を超えており、三番砲塔の後方への発砲は上構に甚大なダメージを与える厄介者となってしまった。
- 前方に主砲を集中すれば、当然後方が手薄となる。このため、副砲は全て艦尾配置とした。この「艦首主砲、艦尾副砲」配置は前方集中艦の基本となり、以後フランスのダンケルク級やリシュリュー級、さらには日米の新設計案などでも踏襲されていく。
- 機関出力が抑えられたため、煙突も細い一本だけである。
攻
- 攻防を突き詰めた結果、火力は世界初となる16インチ砲3連装3基9門を実現した。
- コロラド級や長門型より砲門は1門多いが、砲塔を1基減らした事で船体の軽量化に成功し、以後の16インチ砲以上の戦艦は全て3連装になった程の影響を与えた。
- 副砲には新開発の15.2cmMk.XXII速射砲を連装砲塔で6基12門搭載。それまでの英戦艦の標準だったケースメート式から脱却した。
防
- 徹底的な集中防御は、設計思想を従来から大きく変革させ、第一次大戦型構造からの脱却を果たした。簡単に言えば、「多重防御の廃止」である。
- つまり、従来は一枚目の装甲で敵弾を防ぎつつ、それを貫通された場合、裏に控えた二枚目の装甲の弾片防御で被害の拡大を防ぐのが基本思想だったが、この「二枚目の装甲」のリソースを全て一枚目に回して「分厚い装甲で全て防ぐ、それでも貫かれたら仕方ない」という思い切った割り切りが選択されたのである。
- 例え二枚目で防ぎ重要部は守れたとしても、一枚目が貫通され砲弾が船体内に飛び込み炸裂した時点で何かしらのダメージは発生する。そういったダメージが重なれば、例え一撃で轟沈とはいかずともいずれ戦闘力を喪失し、ひいては失血死に繋がる(例:比叡・霧島)。戦闘力を失いながら重要部だけ無事で浮いていても意味がない、という事である(例:ビスマルク)。
「不沈艦」と言えば聞こえはいいものの、戦闘力を失った時点で戦術的価値はゼロである。それよりは、多少喪失しやすくなってもいいから、喪失するまでは戦闘力を持続できるように…「怪我しても平気」から「怪我をしにくい」への発想の転換と言える。 - この方式は、艦内スペースに余裕を生むことにもなった。多重防御の場合、複数の装甲の間は「壊される事を前提に」使われる。「絶対壊されたくないもの」は多重防御のスペースの奥底にしか置けないのである。だが多重防御を捨てればその分のスペースが要らず、船体の容積をフルに利用できる(逆に言えば、重要部に同じ容積を必要とするならば、船体をコンパクトに、軽量化できる)。それだけ機関スペースも広く確保できるということで、高速発揮に必要な大出力機関の収容が可能となったのである。
- 「走」を捨てたNelsonには機関スペースを広く取る必要はないのでは? との疑問も湧くだろう。それはもっともだが、広い機関スペースを取れる設計ということは、裏返せば機関スペースを削れば艦全体を小さくできるということでもある。つまり攻防性能をより強化することにも繋がるからNelsonにとっても十分に利のある設計なのだ。
走
- 開発と設計に一番苦心したのは、実は機関部であった。
- 最高速度は度外視されていたとは言え、それでも一定以上の速度が無ければ戦闘に参加すらできないからだ。
- 要求性能はかなり厳しく、機関出力45000馬力を発揮しつつ2000トン以下の重量に抑える事が求められた。
- この要求に答える為に新設計の高温高圧缶の導入が図られたが、いつもの英国面らしく無理な軽量化が祟って信頼性と耐久性の低下を招いてしまう。
- 特にタービン部は高圧缶の蒸気圧に耐えられず、タービン翼と羽根の亀裂に終始悩まされる事になる。
完成後の評価
- こうして完成したネルソンだが、軍縮条約の制限下での建造という事もあり色々と新機軸を導入して建造されたが、あまりにも先進的過ぎるコンセプトに技術が追い付かず、各所に課題を抱える戦艦となってしまっていた。
攻撃力の課題
- 攻撃力に関しては、やはり主砲を甲板前面にのみ配置した事で後方への攻撃力不足がやり玉に挙がった。これに関しては海戦では真後ろに射撃する機会はほどんど無い事。主砲塔の射角をなるべく広くとり、船体も針路を少し斜めにする事で射界を確保し対処できるとされた。
- この後方射撃であるが、当初は後方への斉射を行うと艦橋などの窓ガラスが破壊されてしまっていた。この問題は後に艦橋の窓を小型化する事で対応している。
- ネルソン級やフランス海軍で建造されたRichelieu級やダンゲルク級のような前甲板への主砲塔の集中配置は列強各国で検討されたものの採用例は少なく、日本でも大和型などで計画案の中に前甲板に集中配置する案もあったが採用されず、運用した国でもイギリスでは続くキングジョージ5世級やライオン級(計画のみ)、フランスのガスコーニュ級*42(計画のみ)では再び前後に主砲等を配置する形に戻している。
- ネルソン級はその艦歴の中で真後ろへの攻撃が必要になる局面に遭遇する事は無かったが、フランス海軍では停泊中の前方集中配置艦は後方より襲撃され、主砲での反撃ができないという事態に直面している。皮肉にもこの時後方から襲撃したのはイギリス海軍であった。
- また、主砲はそれまで最大の重量を誇った巡洋戦艦「フッド」の1基1080tを優に超す1基1470tとなり、ネルソンではそれまでの蒸気駆動式の水圧ポンプから油圧式とし、従来艦よりも旋回速度が速くなる筈であった。しかし蓋を開けてみると予定の計画値がでず、結局斉射速度が従来艦の毎分2発が毎分1~1.5発まで落ちてしまった。
- 使用する砲弾も高初速軽量弾*43であったためか日本海軍などが想定していた2万m台での砲戦となると威力が大きく減じ、更に高初速軽量弾特有の散布界の悪さや砲身へ与えるダメージの増加などもあり、長門型やコロラド型といった同じビッグ7のもつ主砲と比べて一歩劣るものとなった。
- ただし実際の第二次大戦では2万m台での砲戦はほとんど発生せず、それよりも近距離での戦闘が主だった事は付け加えておきたい。実戦の場においてネルソン級の主砲の貫通力は常に十分以上の威力を発揮していた。
- ネルソン級は日米のビッグ7と比べて新造艦であるが、砲弾自体は更新されていたため第二次大戦時には建造当時よりは貫通力が向上していたとされる。
- 副砲として採用された15.2cmMk.XXII連装砲は、一応は対空砲弾を撃てるものの砲弾の装填ごとに砲身を水平にしなければならないなど対空性能は皆無であり、後の日本海軍の20cm砲などと同様の問題を抱えていた。
- 艦橋前部に主砲をすべて配置した分、副砲を搭載するスペースが艦橋後部に制限された結果、主砲とは逆に前方に撃つのに艦橋構造物が邪魔で撃てる数が限られてしまった。そのため12㎝Mk.VIII高角砲を単装砲架で6基、死角のできないよう分散配置している。
- 両用砲(?)を搭載しているのに高角砲を搭載するというのは一見無駄にも思えるが、後の新戦艦では「対空性能の高い両用砲では対艦性能が足りず、逆に対艦性能が高い両方砲では対空性能が足りない」というジレンマに陥っており、最終的に大和型、ビスマルク級、リットリオ級、そしてリシュリュー級の4クラスは副砲と対空砲を分けて搭載している。
防御力の課題
- 防御に関しては、傾斜装甲の採用などで建造時の長門型、コロラド級を大きく上回る防御力を有していたが、バイタルパートを縮小しすぎてしまって防御範囲が狭くなっている。ただしこの欠点は戦艦大和などを含めた傾斜装甲/集中防御採用艦にはある程度共通するものであった。
アメリカで建造されたノースカロライナ級以降の新戦艦群は傾斜装甲を採用しつつ十分な防御範囲を有しているが、その代償として装甲厚は他国の戦艦よりも薄くなってしまっている。- 例えば艦の中枢部である機関室付近で言うと、防御範囲が狭くなった結果水線下には殆ど装甲はなく、防水区画も狭くて余裕がなくなってしまい、浸水に対する防御力は低かったとされている。
機関室上面の水平防御装甲は95㎜であり、就役当時は長門やコロラドを上回るスペックであったが、第二次大戦時の戦艦としてはやや心許ない厚さである。もっとも機関部の水平装甲に関しては長門型やウェストバージニアを除くコロラド級戦艦も対14インチ砲防御の域を出ず、ビッグセブン共通の問題点と言えた。 - 戦艦にとって最重要防御区でもある主砲弾火薬庫には合計170mmという非常に重厚な水平装甲が施されている。これは第二次大戦時の16インチ砲に対しても十分な防御力を有しており、改装を施さず就役時からこれほどの装甲厚を備えていたネルソン級の先進性が伺える。
- 例えば艦の中枢部である機関室付近で言うと、防御範囲が狭くなった結果水線下には殆ど装甲はなく、防水区画も狭くて余裕がなくなってしまい、浸水に対する防御力は低かったとされている。
- 主砲を前甲板に集中させたことで機関や副砲は後甲板に配置せざるを得なかったのだが、これらも防御する必要があることから結局従来艦よりもかなり後方にもバイタルパートに準じた防御設備を設定することになり、この配置による重量削減の恩恵はあまりなかったともいわれている。
- しかも、副砲の砲弾を非装甲区画に収納するという非常にデンジャラスな構造となっており、実はユトランド沖海戦の戦訓は全く生かされていなかったりする。
- この構造が危険である事は、後にデンマーク海峡海戦で「フッド」が爆沈した事で改めて認識されるが、改善される事は無かった。
- 他にも日本やアメリカ両国の海軍では注目されていた着水した主砲弾が50mほど水中を直進して水線下に打撃を与える「水中弾効果」に対する認識が甘く、結果両国よりも水線下防御が弱くなっている。
- ただし日本とアメリカの新戦艦に採用された水中弾防御のための舷側装甲は、後に日本海軍、アメリカ海軍の双方から「魚雷命中時にはむしろ被害を拡大させる場合がある」と指摘されている。
- ネルソン級が投入された戦場では戦艦の砲撃よりもUボートによる雷撃の脅威度が高く、事実ネルソンは魚雷の直撃を受けつつも無事帰還していることから、水中弾防御を施さなかった事は結果論的には功を奏したのかもしれない。
速力・機動力の課題
- 最高速力は23.4ノットを発揮可能だった。前級のリヴェンジ級は竣工時で23ノット、改装後で21ノットであり、前々級のクイーン・エリザベス級が25~23ノットである事を考えれば、これらの戦艦と艦隊行動を取るのに十分な速力はあったと言えよう。
- タービンの信頼性が非常に悪く、全力発揮をするとかなりの高確率でタービンに亀裂が入って故障した…と言われているが、この話はソースが確認されていない。
- 機関を担当したジョンブラウン・アンド・カンパニー社は客船ルシタニア号や巡洋戦艦フッド、レパルス、バーラム*44を建造した優秀な造船所で、日本海軍でも戦艦「朝日」が同社で建造されている。戦後は豪華客船クイーンエリザベスを建造、現在ではクイーンエリザベス2が現役である。同社は1900年代初めに「ブラウン・カーチス式タービン」を開発し海洋工学技術に画期的な革命をもたらした。そのためこの頃の主力艦の機関は殆どが同系統のタービンを採用していた。
- 運動性に関しては、スクリューと舵の配置から低速時にはクセのある挙動をしたが、戦闘速力時にはむしろ良好な旋回性能を発揮した。
- 低速時の運動性の悪さは関係者曰く「タンカーと同程度」と言われ、海軍所属のタンカー名をもじって「ネルソル」「ロドル」の名で陰口を言われるありさまだった。実際ネルソン級の入港時は衝突事故などを避けるために順番はいつも最後にされている。
- しかし高速時には打って変わって小回りが利く戦艦であった。ネルソン級の旋回半径は約615mとされており、これは旋回半径が小さいとされた戦艦大和よりも更に一回り小さい良好な数値である。
- この他、煙突からの煤煙が艦橋を覆って指揮所がたびたび高温になることが多かった。
ネルソン級の意義
- ネルソン級が計画された当時、世界の戦艦は第一次世界大戦で起こったユトランド海戦で判明した戦訓を取り入れた「ポストユトランド型」といわれるカテゴリーの戦艦が建造されていた。
- 前述のとおりユトランド沖海戦で得られた戦訓をまとめると
①主砲が大型化したことで砲戦距離が1万mを超えて2万m近くに達するようになり、それに適した構造*45を必要とし、2万m前後で戦う能力が必要となった。
②砲戦距離の増大により砲弾が1万mの頃は横から飛んできたが上から放物線を描いて落ちてくるようになり、舷側装甲と同様、水平装甲の強化が必要になった。
③海戦は高速の巡洋戦艦だけで殆ど行われ、低速の戦艦部隊は殆ど交戦できなかった。このため戦艦にも高速性能が必要。
というものであった。
これらの戦訓を取り入れた結果、ネルソン級は様々な課題を抱えながらもビッグセブンの中では唯一、建造時から第二次大戦時の砲戦に耐えうる装甲を有していた戦艦となった。
- 前述のとおりユトランド沖海戦で得られた戦訓をまとめると
- 35000トンの制限を律儀に守ろうとした弊害は様々に存在したが、それだけでこのネルソン級を単なる失敗作と断じてしまうのはあまりにも浅慮と言えよう。
- また、ネルソン級が多数の問題点を抱えていた事は事実であるものの、ネット上ではそれらがネタとして過大に誇張されていたり、資料となるソースの存在しない欠陥が羅列されるなど、不正確な情報が多く溢れている点に留意されたい。
- 一例として、動画サイトに投稿されている艦船解説では実在のネルソン級とは似ても似つかない架空の図面を用いて「ネルソン級の欠点を指摘」しているものがある。調べる諸氏は十分に注意しよう。
- 各列強のネイバル・ホリデイ(海軍休日)明け新戦艦の第一陣は、いずれも条約失効前に条約に則って計画されたため、35,000tの制限を念頭に置いて設計されている。(条約ブッチする気まんまんの誰かさんを除いて。言い換えれば、日本以外の全ての列強は条約の継続更新を望んでいたのである…)
結果的に、ノースカロライナ級は「防」と「走」に、キング・ジョージ5世級は「攻」に…といったように、なおも物足りない部分はそれぞれ残ったものの、総じて攻・防・走のバランスが高いレベルで取れているのが新戦艦の特徴である。それを可能にしたのはネルソン後十余年間の技術革新ということになるが、そもそもの下敷きとして、ネルソンで試みられた「できるだけ高いスペックを、できるだけ軽量コンパクトに納める」ための発想と手法の数々があればこそである。大和だって、ネルソンというベースが無ければあの性能があの排水量に収まるはずがなかったのだ。
ネルソン本人はいろいろ過激に試みすぎてしまった感はあるものの、その後の戦艦設計の方向性を決定付けた、軍艦史上極めて重要なエポックメーキングな艦だった事は覚えておいてあげてね。 - 散々な問題点を抱えたネルソン級戦艦ではあったが、1939年に第二次世界大戦が勃発し、再び戦火が世界中を覆うと、ビッグ7のうちで一番活躍したのが、このネルソン級であったというのだから、世の中は分からないものである。
第二次大戦-酷使されたビッグ7
- 竣役後は本国艦隊の旗艦となるが、第二次世界大戦が始まるまでは実戦経験はなく、任務を帯びて出動する機会もないまま第二次世界大戦を迎えた。
- 但し1931年に発生した英国海軍水兵によるストライキ「インヴァーゴードン反乱」にネルソンと妹のロドニーの水兵が参加している。
- 世界恐慌の最中、英国海軍では経費削減の一環として給与削減が計画されたが、士官と上級兵士(下士官)が削減率10%だったのに対し、下級兵士(兵)は25%とされ、ただでさえ最低限の給与しかもらっていなかった下級兵士達に見たら死活問題となる計画だった。
- 9月12日に艦隊司令部にこの計画が正式通知されると、水兵たちは動揺し、やがてそれは反乱へと進んでいくことになる。
- 15日、この日は艦隊演習が計画されていたが、ネルソンとロドニーを含む計4隻の戦艦の水兵が演習参加を拒否、士官たちが幾ら説得しても耳を貸さず、事態収拾は不可能だった。更にこの事は他の艦艇にも伝わり、その水兵たちもストライキを実施、艦隊の多くの水兵がストライキを実施する大騒ぎとなった。
- 結局大西洋艦隊司令部が海軍省に働きかけ、翌16日には件の給与削減計画は階級に拘わらず一律10%減とする事に変更され、ストライキは中止され混乱は収拾した。更にこの事件はイギリス経済にポンド危機を起こし、21日にはそれまで金本位制だったのを管理通貨制に移行。以後欧米や日本もこれに倣い、現在まで続いている。
- 尚、叛乱に参加した約400名の水兵は除隊処分となったが、首謀者はイギリス共産党員となってソ連に亡命している。
- 但し1931年に発生した英国海軍水兵によるストライキ「インヴァーゴードン反乱」にネルソンと妹のロドニーの水兵が参加している。
- 1939年9月、第二次世界大戦が始まるとネルソンはロドニーらを従えてスカパ・フローに移動、その後は幾度となく出撃するも大きな戦闘は発生せず、逆にドイツ潜水艦U47がスカパ・フローに潜入し戦艦「ロイヤル・オーク」を撃沈。同港は危険と判断した本国艦隊はクライド湾に移動するが、そこでもドイツのUボートは機雷施設などを実施。12月に入港しようとしたネルソンは蝕雷し損傷、ポーツマスに戻って約7か月もの間ドック入りする羽目になる。
- ネルソンのドック入りの間、本国艦隊旗艦はWarspiteが引き継いでいる。
- 1940年8月、ネルソンは復帰し本国艦隊旗艦に返り咲く。この頃英独空軍がイギリス本土上空で所謂「バトル・オブ・ブリテン」と呼ばれる大空戦を展開中で、ドイツ陸海軍もイギリス本土上陸作戦「アシカ作戦」を準備中であり、イギリスは窮地に立たされていた。復帰したネルソンはドイツ海軍侵攻に備えてイギリス南部に移動。ドイツ海軍侵攻に備えた。だが、バトル・オブ・ブリテンはイギリス空軍の勝利に終わり、アシカ作戦も中止され、ドイツ海軍の侵攻は無かった。その後は本国艦隊旗艦を新鋭のキングジョージ5世に譲り、ロドニーと共に船団護衛任務に就くことになる。
- 1941年5月、フリータウンに在泊していたネルソンに急報が届く。ドイツ海軍新鋭戦艦Bismarckの大西洋進出を知らせるものだった。
- ビスマルク撃沈の功を挙げた妹に対し、ネルソンは武功を挙げれぬままジブラルタルを拠点とするH部隊に所属。マルタへの船団護衛作戦「サブスタン作戦」に参加したのを皮切りに「ステイタスII作戦」などの船団護衛作戦に参加。イタリア海軍の侵攻に備えたが、タラント港に籠るイタリア海軍と交戦する機会を得ぬまま月日を過ごす事になる。尚この間の7月29日にはH部隊旗艦となりサマヴィル中将の将旗を掲げる事になる。
- ハルバート作戦では妹のロドニーも加わり姉妹での出撃となるが、進撃中にイタリア空軍機による雷撃を受け1本が命中。旗艦をマレーヤに引継ぎ本国に帰還する羽目となる。ロドニーも11月には本国に帰還している。
- 1942年8月、修理のなったネルソンはロドニーと共にF部隊に配属され旗艦となる。ペデスタル作戦に参加後はH部隊に復帰し再び旗艦となる。11月にはアメリカ軍の欧州での初陣となるトーチ作戦(アルジェリア、モロッコへの上陸作戦)に参加。以後一時期訓練任務の為本国に帰還したが、1943年7月のハスキー作戦(シチリア島上陸作戦)、9月のアヴァランチ作戦(サレルノ上陸作戦)に参加し、上陸地点への艦砲射撃などを実施した。9月29日のイタリア降伏調印式はネルソンの艦上で行われている。
- イタリアの降伏により地中海の戦いは終結し、ネルソンは10月末には本国に帰還する。修理やオーバーホールを実施したうえで、オーバーロード作戦、所謂「史上最大の作戦」に参加する。ここでネルソンは主砲弾224発をドイツ軍陣地に叩きこみ上陸部隊の支援に活躍するが、1944年6月18日にドイツ軍の機雷2発に接触し損傷、戦線離脱を余儀なくされる。
- 尚、妹のロドニーは9月以降、JW60船団によるムルマンスク航路の護衛任務に従事するが船体の損耗が激しく、10月に帰還後は実戦投入も危ぶまれる程だった。11月には永らく北海に鎮座して脅威を与え続けていたドイツ戦艦ティルピッツ*46も無力化されたこともあり、ネルソンよりも早く予備役となり、乗員は新造艦艇に振り分けられることになる。
- この修理はアメリカで行われ、対空兵装強化の一環としてBofors 40mm四連装機関砲を搭載した。しかし従来のQF 2ポンド8連装ポンポン砲 も引き続き搭載されている。
- 修理のなったネルソンは今度は太平洋に派遣される事になり、インド洋艦隊所属としてセイロン島に向かう。しかし到着した7月7日の時点では日本海軍には健在な戦艦は長門のみという状況であり、まともに相手できる艦艇は既にない状態だった。
- そんな中、第63任務部隊が編成されネルソンはその旗艦となる。シンガポール奪還を目指すイギリス海軍だったが、その前にセレタ―軍港に在泊する高雄と妙高が目障りだった。そこでネルソンの支援の下掃海部隊が突入して2隻を沈める強行掃海作戦「リプリー作戦」が実施されるのだが、既に稼働できない状態だった高雄と妙高は出撃することなく、7月末に豆潜潜水艦「XE艇」による攻撃が実施され高雄が大破、ネルソンは会敵せぬまま作戦を終える。
- そしてこれがネルソン最後の実戦となった。7月29日にセイロン島に帰還したネルソンはそこで終戦の報を受ける事になる。その後11月には本国艦隊旗艦に復帰するも、既に戦艦の時代ではなく、維持費もかさむことから翌1946年7月には練習戦艦、1947年には除籍となり、1949年に売却され解体となった。
- ネルソンはロドニーと異なり敵主力艦と刃を交える事もなく、主要な海戦に参加する事もないまま一生を終えた。しかし多くの船団護衛任務やトーチ作戦やオーバーロード作戦などの連合軍の反攻作戦に参加し艦砲射撃による支援という戦艦としては地味な任務をこなし続け、「縁の下の力持ち」として連合軍の勝利を支えた。戦艦を殆ど活用せずに遊弋させ、劣勢になった終盤に半ばヤケクソの様に前線に投入した日本海軍とは異なり、航空母艦直掩や上陸作戦支援などで従事したアメリカ海軍の戦艦のように第二次世界大戦の全期間を通して当初の戦艦の目的とは外れてはいるが船団護衛や上陸作戦支援などで活躍し続けたネルソンらは、十分武勲を挙げたと言えるだろう。
余談
- 本艦の命名元であるホレイショ・ネルソン提督の上官には後に海軍大臣を務めたジョン・ジャーヴィス提督がいるが、彼の名を冠した艦がJ級駆逐艦ジャーヴィスである。上官が駆逐艦で部下が戦艦、そしてその双方が艦これに実装されている。
- 「HMSネルソン」の名前を持つ艦は一等戦列艦の初代ネルソン(1814年進水)、二代目の装甲巡洋艦ネルソン(1876年進水)、そして今回実装された三代目の戦艦ネルソンが存在する。現在ネルソンの名前はポーツマス海軍基地の施設に冠されている。
- ネルソン提督の名前を冠した艦は他に「HMSロード・ネルソン」(ネルソン卿)もあり、1800年の倉庫船と1906年の前弩級戦艦の二代存在した。
- 建造を受け持ったのは幕末三大兵器「アームストロング砲」の製造元として名高いアームストロング・ホイットワース社。
1927年にアームストロング社はヴィッカース社と合併したため、ネルソンは同社が建造した最後の戦艦となったのである。 - 艦のモットーは"Palmam Qui Meruit Ferat"、ラテン語で「相応しき者に椰子(栄冠の象徴)を与えよ」の意味である。ネルソン子爵家のモットーが受け継がれている。このモットーは古代ギリシャ・スパルタの格言に由来し、世界フィギュアスケート選手権のメダルにも椰子の葉とともに刻まれている。
艦名-海軍史上最も有名な提督
- ホレイショ・ネルソン。イギリス海軍最大の英雄にして、世界三大提督の一角(残り二人はアメリカのジョン・ポール・ジョーンズと、日本の東郷平八郎)。海軍を志してネルソンを知らぬ者などいない。
- ナポレオン戦争における救国の英雄。強大なフランスに王立海軍を率いて立ち塞がり数々の苦渋を舐めさせ、トラファルガー海戦で自らの命と引き換えにフランス・スペイン連合艦隊を完膚なきまでに壊滅させナポレオンにイギリス侵略を諦めさせた。その前にフランス人資本家からのクレームが入って海戦前に諦めていたが、制海権を確保し続けるという利は戦略的に非常に重要でその後もナポレオンの頭を悩ませることとなった。
- ネルソンの名が不朽のものとなったのは、そのトラファルガー海戦において彼が率いるイギリス艦隊が、敵艦隊の隊列へ側面から複縦陣で突入して大勝利を挙げた「ネルソン・タッチ」である。
- この戦法の妙味は、極めてシンプルで意図が分かりやすい上、効果が絶大なことだった。
- 仕組みは単純である。二列で敵縦陣に突っ込み、敵艦隊の艦列を三つに分断する。後はそのまま乱戦で戦うだけ。
- 三つに分断されたフランス艦隊は、前方3分の1が遊兵化してしまった。帆船で隊列を組むのは想像を遙かに超えて手間がかかり、数十隻の艦を並べるだけで半日かかることすらある時代。前方部隊は風を捉えて大きくぐるりと回らないと戦場に戻って来られなくなった。これで何時間もの貴重な時間を稼いだイギリス艦隊は、その間に数の優勢を確保し残り3分の2を鏖殺してのけたのだ。
- イギリス側の突入態勢は、一見すると、いわゆるT字不利に見えるかもしれない。だが、当時の大砲の射程では、長く伸びたフランス艦隊の前方および後方からの砲撃が、突入してくるイギリス艦隊の先頭にあまり効果が無かったため、さほどイギリス側に不利にならなかった。むしろ懐に飛びこんだ後は、イギリスの方が数隻で一隻に砲火を集中する形に持ち込めるのである。
- そう、ネルソン・タッチの本当の意味は、帆船時代の海戦常識を覆す極端な短期決戦であり接近戦だった。海戦が始まる前、この態勢をとった時点で、すでに勝敗は決していたのだ。だが、この戦法はリスクも大きかった。特に、突入時に先頭を行く旗艦の危険度はとてつもなく高かった。いくら当時の大砲の射程が短いとは言っても、突入直前には一時的にT字不利の状態になってしまうし、敵艦に衝突するほど接近すれば小銃による攻撃を受ける危険もあった。
- フランス側の指揮官ヴィルヌーヴ提督や各艦の艦長たちも馬鹿ではなかった。突入してくるネルソンの意図を察した彼らは、近づいてくるイギリス艦の乗組員を殺傷するため、マストに多数の狙撃兵を配置し、接近戦に備えた。特に、ネルソンの運命に大きく関わることになるフランス艦ルドゥタブルのリュカ艦長は、以前から小銃を用いた銃撃や斬り込みの訓練に重点を置いていた人物だった。フランス側とて、無為無策に敗れたわけではないのだ。
- 艦これのネルソンタッチに3番艦と5番艦が参加するのは複縦陣の構造によるものだろう。
図解:複縦陣
↑ ↑ 進 ← 3 4 ← 1 2 ← 5 6 射 旗艦を縦に挟むように3番艦と5番艦が配置される。この場合1・3・5番艦は僚艦に邪魔されることなく最大火力を側面に叩き込めるのである。
- ネルソンの名をヨーロッパ中に轟かせたのはナポレオンを乗せてエジプトに遠征したフランス艦隊を一方的に打ち破ったナイルの海戦(アブキール湾海戦)であり、この時から接近戦でフランス艦隊をボコボコにしていた。彼は生粋のインファイターであり、若手士官の頃からバリバリの艦隊決戦主義者であった。
- しかし当時の英国海軍は現存艦隊主義を採っていた。大雑把に言えば、艦隊が存在するだけで敵(ぶっちゃけフランス)の侵攻意図を挫く事が出来る、という考え方である。その最大の敵フランス海軍はというと、これもやはり現存艦隊主義だった。つまりどうなるかというと二大海軍が激突してもほとんど艦が沈まず*47、海戦の勝敗すらなかなか付かなかったのである。
- このような状況に歯噛みしていたのはネルソンだけではなく、当時の将官クラスの中にもいた。そのうちの一人がJervisの元ネタのジャーヴィス提督で、彼もまた艦隊決戦を(当時の英国海軍の中では)重視していた。その表れが1797年のサン・ビセンテ岬の海戦であり、この時彼の下で活躍したのがネルソンである。のちにネルソンを戦隊司令官に抜擢し、エジプトに向かったナポレオンを追撃させたのもジャーヴィス提督だった。
- また、この海戦の際にネルソン提督は"England expects that every man will do his duty"(英国は各員がその責務を尽くすことを期待する)という有名な信号文を掲揚した。
- 後に東郷平八郎はこの例に倣い、日本海海戦でZ旗「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ」を掲揚することとなった。
- この信号文はネルソン(艦娘)の母港セリフおよび連撃・弾着観測射撃セリフにも反映されている。
- 本来ネルソンはexpectsではなくconfides(確信している)と掲げたかったらしいが、既定の信号旗の組み合わせにない*48単語だったので旗の上げ下ろしが煩雑になってしまうため、既に信号に指定されていたexpectsで代用したのだった。
- ちなみにもう一方の艦列を指揮していたネルソンの親友かつ副司令官のコリングウッド中将はこの旗を見て「そんなこと今さら言われなくともわかっとる」と不満顔だったとか*49。
- 海戦の結果はなんとイギリス艦隊に沈没艦なし、フランス・スペイン連合艦隊は実に6割もの艦が沈没・捕獲され完全に壊滅した。
- しかし、ネルソン自身はこの戦闘のさなか、フランス艦ルドゥタブルの狙撃手からマスケット銃による銃撃を浴びて死んでしまう。遺骸は腐敗を防ぐため、酒に漬けられて無言の帰国を果たすこととなる
- この際に漬けられていたのが英海軍ではなじみの深いラム酒であるとされ、さらに彼にあやかろうとした将兵が、ネルソン酒を盗み飲んだという逸話が残る*50。このため、ラム酒は「ネルソンの血」とも呼ばれる。
- 彼と共に海を駆けた戦列艦ヴィクトリーは今なお現役の帆船(世界最古)としてポーツマスに在り、膨大な数の乗員が登録されるイギリス海軍の象徴となっている。
- 実はイギリスには「全ての海軍軍人は艦船=HMSに登録されていなければならない」という決まりがあるため、艦船で働かない地上勤務の軍人等は記念艦ヴィクトリーの乗員として登録されるのである。
- ネルソン提督の遺髪が江田島の海上自衛隊教育参考館に保管されている。元は1911年、東郷平八郎元帥が英国王ジョージ5世の戴冠式に随行したとき英国海軍から贈られ、これを江田島の海軍兵学校に安置したことに始まる。兵学校時代に遺髪を見た事のある元海軍士官の方の述懐によれば、箱の中に髪の毛が数本入っていたという。
- なお、世界三大提督の名を冠した艦としては、ジョン・ポール・ジョーンズも戦後ではあるが存在し、現在は2代目のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦3番艦(USS John Paul Jones, DDG-53)が現役である。映画進出もしていて、某記念戦艦が侵略して来たエイリアンと最後に水上ドリフトしながら戦うハリウッド映画では主人公の乗艦する艦として活躍している。一方東郷平八郎は、日本が人名を採用しない方針なので(略
設計図-日英の友情の残光
- 新戦艦の設計図…それは海軍にとって最高レベルの軍事機密である。その機密の塊を、かつてのイギリスは割と大らかに同盟国に開示した。それは先達者の自信であり、ともに戦う同盟国の実力を底上げする思惑もあった。日本はアメリカと共にその恩恵を最も受けた国であり、八八艦隊の設計はイギリスの無形の援助なくしては不可能だったろう。
- しかし大戦も終わり、日英同盟も解消されかつてのように気軽に扱われるものではなくなった。というより本来当然の扱いに立ち戻ったと言うべきだろう。
- だが日英の友情はまだ生きていた。留学した平賀がなんとか新戦艦の話を聞こうと模索していた際の有名なエピソードがある。
- 頼み込む平賀に対して担当官は設計図の在処を指し示し「自分は所用でしばらく留守にする。だがこれは機密文書だから絶対に見ないように」と言い残して部屋を空けたのだ。なんだこの三文芝居。見るなよ。絶対に見るなよ!絶対だからな!
- 与えられた貴重な時間を使って平賀は設計図を必死にメモる。帰国した後Nelsonのノウハウは昇華され、新戦艦の設計に存分に活かされていくのである。金剛代艦も、そして勿論大和にも、Nelsonの血脈はしっかりと受け継がれたのだ。
この艦娘についてのコメント
ドロップ祈願や海域攻略祈願のために、wiki内神社というページが設置されました!ぜひご利用ください。
余が漬かったラム酒を呷って明日への反省とするのだ(咽 -- 2024-08-18 (日) 14:36:18