No.163 | ||||
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まるゆ | 三式潜航輸送艇 潜水艦 | |||
艦船ステータス(初期値/最大値) | ||||
耐久 | 6 | 火力 | 1 / 3 | |
装甲 | 2 / 9 | 雷装 | 0 / 9 | |
回避 | 9 / 19 | 対空 | 0 | |
搭載 | 0 | 対潜 | 0 | |
速力 | 低速 | 索敵 | 1 / 9 | |
射程 | 短 | 運 | 7 / 77 | |
最大消費量 | ||||
燃料 | 10 | 弾薬 | 5 | |
装備 | ||||
装備不可 | ||||
装備不可 | ||||
装備不可 | ||||
装備不可 | ||||
改造チャート | ||||
まるゆ → まるゆ改(Lv20) | ||||
図鑑説明 | ||||
まるゆは海軍工廠出身じゃないので、同郷のお友達がいないんです。 皆さんとちょっと違うっていうか…木曾さんには第一声で「何だお前、潜れるのか?」なんて言われちゃうし… まるゆ、ここで上手くやっていけるのかなあ…。 |
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、最大値はLv99の時の最大値を指します。
CV:能登麻美子、イラストレーター:くーろくろ
定型ボイス一覧
イベント | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | ||
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ま る ゆ | ま る ゆ 改 | 追加 | ||||
入手/ログイン | 初めまして…まるゆ着任しました。え?聞いてないって…そんなあ! | ◯ | × | 編集 | ||
隊長、もっとまるゆに頑張らせてくださいね。 | × | ◯ | 編集 | |||
母港*1 | 編集 | |||||
母港1 | 詳細 | か、艦娘さんって、怖くないです…か? | ◯ | × | 編集 | |
隊長までモグラちゃんって言わないでください! | × | ◯ | 編集 | |||
母港2 | まるゆがお荷物持って行きますね。はい、モグラ輸送です。 | ◯ | × | 編集 | ||
もぐもぐ~♪…はっ、しまった! | × | ◯ | 編集 | |||
母港3 | 嫌っ、そんな目で見ないで下さい! | ◯ | × | 編集 | ||
だから、モグラじゃないですよ!まるゆです! | × | ◯ | 編集 | |||
ケッコンカッコカリ | たっ…隊長。まるゆのこと…そんなに気にかけてくれるなんて…まるゆ、感激です!これからもがんばります! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
ケッコン後母港 | 疲れちゃいましたか?じゃあ、まるゆとまったりしてましょうよ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
放置時 | 隊長~、まるゆなんか遠巻きに見られる感じなんですよね…なんでかな? | ◯ | ◯ | 編集 | ||
編成出撃 | 編集 | |||||
編成 | まるゆもご一緒します。 | ◯ | × | 編集 | ||
まるゆ、出撃するからね! | × | ◯ | 編集 | |||
出撃 | まるゆもきっと、お役に立ちます! | ◯ | × | 編集 | ||
まるゆ、がんばりまーす! | × | ◯ | 編集 | |||
開戦・攻撃*2 | 編集 | |||||
戦闘1 | 昼戦開始 | そぉれぇ~もぐもぐもぐ…。(潜水音) | ◯ | × | 編集 | |
まるゆ、最後までちゃんと運ぶから! | × | ◯ | 編集 | |||
戦闘2 | 昼戦攻撃 | わぁぁぁあ~! | ◯ | × | 編集 | |
まるっとお見とおしだぁ~! | × | ◯ | 編集 | |||
戦闘3 | 夜戦開始 | 皆さんと一緒に! | ◯ | × | 編集 | |
もぐもぐアタ~~ック!! | × | ◯ | 編集 | |||
戦闘4 | 夜戦攻撃 | 届いてぇぇぇ~! | ◯ | × | 編集 | |
まるっとお見とおしだぁ~! | × | ◯ | 編集 | |||
戦闘時ステータス*3 | 編集 | |||||
小破 | よく見つけたわね…! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
ひゃっ! | ◯ | ◯ | 編集 | |||
中破/大破 | うぅ~、まるゆは大丈夫ですから! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
轟沈 | やだ…落ちたくない、おちたくないよぉ…っ | ◯ | ◯ | 編集 | ||
戦闘終了*4 | 編集 | |||||
勝利MVP | まるゆだって、活躍できるんですよっ!…だれですか?今もぐらって言ったひと。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
旗艦大破 | ひゃっ! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
装備・改修*5 | 編集 | |||||
装備1 | 改修/改造 | トリムの調整、お願いしますね。 | ◯ | × | 編集 | |
足が遅いのはどうにもならないのかなぁ… | × | ◯ | 編集 | |||
装備2 | もうモグラだなんて言わせないんだから! | ◯ | × | 編集 | ||
私もあの…「晴嵐」とか…あっ…なんでも…ない…です… | × | ◯ | 編集 | |||
装備3 | 改修/改造/開発/バケツ/遠征/発見 | モグラじゃないもん。まるゆだもん! | ◯ | ◯ | 編集 | |
その他 | 編集 | |||||
帰投 | 艦隊、帰投したようです。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
任務…終了です | × | ◯ | 編集 | |||
補給 | これでまた潜れるね! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
入渠(小破以下) | お風呂に入ろ…あ、あれ?おかしいな、体が浮いちゃうよ!? | ◯ | × | 編集 | ||
ちょっとだけ休ませてください。 | × | ◯ | 編集 | |||
入渠(中破以上) | ふぅ、疲れた…ゆっくりお風呂に…あれ?や、やだ!どんどん沈んじゃう! | ◯ | × | 編集 | ||
うわぁボロボロだよぉ、隊長からもらった大事な水着だったのに…。 | × | ◯ | 編集 | |||
建造完了 | 新しい艦娘さん、お友達になれるかな? | ◯ | × | 編集 | ||
陸軍所属の娘、来てくれないかな… | × | ◯ | 編集 | |||
戦績表示 | 隊長、報告書ですね。 | ◯ | × | 編集 | ||
まるゆ、隊長に通信届けます。略して「もぐ通」です…あれ? | × | ◯ | 編集 |
時報ボイス一覧
時刻 | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | |
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ま る ゆ | ま る ゆ 改 | 追加 | |||
00 | マルマルマルマル。隊長、就寝の時間です。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
01 | マルヒトマルマル。隊長が起きてるなら、まるゆもご一緒します。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
02 | マルニーマルマル。隊長、明日こそちゃんと潜ってみせますから! | ◯ | ◯ | 編集 | |
03 | マルサンマルマル。みなさんとはどうかって?う…うまくやってるに決まってる…じゃないですか! | ◯ | ◯ | 編集 | |
04 | マルヨンマルマル。隊長は余計な心配しすぎです。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
05 | マルゴーマルマル。朝になりますね。みなさんを起こしてきますね。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
06 | マルロクマルマル。艦娘のみなさん、もうすでに起床していました…ははは… | ◯ | ◯ | 編集 | |
07 | マルナナマルマル。ではまるゆ、食堂に行ってきますね。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
08 | マルハチマルマル。はぁ~。目が赤いって、昨日ちゃんと寝てないから…かな? | ◯ | ◯ | 編集 | |
09 | マルキューマルマル。隊長!気を取り直して、進撃しましょう! | ◯ | ◯ | 編集 | |
10 | ヒトマルマルマル。だから落ち込んでなんかいないですって! | ◯ | ◯ | 編集 | |
11 | ヒトヒトマルマル。もうすぐ楽しいお昼ですよ~ | ◯ | ◯ | 編集 | |
12 | ヒトニーマルマル。まるゆは、ちょっと潜ってきますね。またランチ後に! | ◯ | ◯ | 編集 | |
13 | ヒトサンマルマル。うーん、今日の潜航は調子いいなぁ~ | ◯ | ◯ | 編集 | |
14 | ヒトヨンマルマル。遅めのお昼いただきま~す。あ、これ?戦闘糧食です! | ◯ | ◯ | 編集 | |
15 | ヒトゴーマルマル。ふ~ん、隊長はたくさんのお友達がいるんですね。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
16 | ヒトロクマルマル。まるゆには隊長がいるから大丈夫なんです。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
17 | ヒトナナマルマル。夕方ですね。まるゆ、ぽつーん。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
18 | ヒトハチマルマル。えぇ!?まるゆの手料理ですか!?カ、カレーなんて私… | ◯ | ◯ | 編集 | |
19 | ヒトキューマルマル。カレーとか、作り方わからないし、どうしよう… | ◯ | ◯ | 編集 | |
20 | ニーマルマルマル。あ…あなたは!まるゆに教えてくれるの?ありがとう! | ◯ | ◯ | 編集 | |
21 | ニーヒトマルマル。隊長!木曾さんに教えてもらいながら作ったカレーです! | ◯ | ◯ | 編集 | |
22 | ニーニーマルマル。美味しかったですね、隊長! | ◯ | ◯ | 編集 | |
23 | ニーサンマルマル。隊長、友達っていいですね! | ◯ | ◯ | 編集 |
季節ボイス一覧
季 節 | イベント | セリフ | 改装段階 | 備考 | 追加 | |
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ま る ゆ | ま る ゆ 改 | 追加 | ||||
春 | 桃の節句 | 編集 | ||||
春の訪れ | 編集 | |||||
ホワイトデー | 編集 | |||||
春 | 編集 | |||||
春本番 | 編集 | |||||
夏 | 梅雨 | 隊長、雨の日が続きますね。傘、持ってきますね。…え?まるゆはどんな傘が好きかって?う~ん………あ!大和さんの傘、華やかで、まるゆ好きです! | ◯ | ◯ | 編集 | |
初夏 | 編集 | |||||
夏 | 編集 | |||||
盛夏 | 編集 | |||||
夏祭り | 編集 | |||||
秋 | 秋 | 秋ですね。……隊長、それは? 枯れ葉を集めて……あっ、焼き芋ですね! まるゆ、了解です。さつまいも、モグラ輸送で持ってきますね。 | ◯ | ◯ | 編集 | |
秋刀魚 | なにやら艦隊が忙しそう。明かりをいっぱいつけて、北方の海域に出ていく…木曾さん、あれって…ふんふん…あ、なるほど。そうだったんですね。 | ◯ | ◯ | 編集 | ||
晩秋 | 編集 | |||||
ハロウィン | 編集 | |||||
秋のワイン | 編集 | |||||
冬 | 冬 | 編集 | ||||
師走 | 編集 | |||||
クリスマス | 隊長、この鶏肉、美味しいです!カレーにしても美味しそうです。…あ、流石にクリスマスにカレーはダメですよね?………えっ!いい?じゃあまるゆカレー作ってきます! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
年末 | 編集 | |||||
新年 | 編集 | |||||
節分 | 編集 | |||||
バレンタイン | 編集 | |||||
周 年 | 二周年記念 | 編集 | ||||
三周年記念 | 隊長。三周年、おめでとうございます! まるゆも、もぐもぐ、嬉しいです。まるゆ、これからもがんばりまーす! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
四周年記念 | 隊長。四周年だそうで、本当におめでとうございます! まるゆも、まるっと嬉しいです♪ まるゆ、ずっとずっとがんばりますね! | ◯ | ◯ | 編集 | ||
五周年記念 | 編集 | |||||
六周年記念 | 編集 | |||||
七周年記念 | 編集 | |||||
八周年記念 | 編集 |
ゲームにおいて
- 2013年12月24日の「大型艦建造」と共に実装。
- 公式Twitterで発言があった通り、大型艦建造ならレシピ問わずハズレ的に出現。
- と言っても「まるゆ狙ってるのに全然建造できない」という提督も多く、下記のようなメリットも多くあることから「まるゆはアタリ」という考え方が大勢である。
- 大型艦建造ではドックの空き数が建造率に影響するとされているが、まるゆの場合は空きドックの数が少ないほうが、建造率が高まると言われている。
- 長らく大型艦建造でしか入手出来なかったが、2014年春イベント『索敵機、発艦始め!』のイベント海域ではじめてドロップ対象となった。
その後のイベントでも定番のドロップとなっており、イベント期間後半にはまるゆ掘りに邁進する提督も少なくない。 - 現状通常海域でドロップが確認されているのは3-5(Hマス)、4-5(ボス)、6-1(Iマス、ボス)、6-2(ボス)。
確率は高くないのでレベリングやEO攻略ついでにドロップすればラッキーといった感じであろう。- イベント海域で掘れる場合もあるため、低消費で掘れる機会があったら狙うのも手。
通常海域ドロップ情報まとめ
ドロップ
エリア条件等 ドロップ率 備考 3-5-H
(道中)最終編成 2.4~2.5% ゲージ破壊後も最終編成固定 それ以外 1.4% 1/3の確率で出現する耐久300の北方棲姫+護衛要塞×5の編成ではドロップ不可
合算でのドロップ率は0.93%程度4-5-T
(ボス)最終編成 ?% ゲージ破壊後は前哨戦編成 それ以外 ?% 6-1-I
(道中)空母棲姫旗艦 1.4% ヲ級旗艦の編成ではドロップしない
合算でのドロップ率は0.8%程度6-1-K
(ボス)エリツ×2の輪形陣 2% 現在3種類ある編成の内1種類しかドロップ判定が無いと思われる
合算でのドロップ率は0.66%程度6-2-K
(ボス)すべて 2% 艦娘コンプに拘りがない場合はまるゆ未所持状態で4-5を周回し、ドロップ次第改造して単艦改修を繰り返すのが最も効率が良い、所持している場合でも2%と低くはない。東方任務消化や戦果目的としても優秀。2023/12/26メンテ以降確率が低下した。- 未所持でない場合は3-5の北方棲姫マスが最も確率が高い、戦力ゲージが最終段階以降でないと著しく確率が低下するのは注意。
- ボス周回マップとしての評価は高くない為、北方任務消化ついでかボス前であえて逸れる空母レベリングルートが主体か。
- 6-2は状況に関わらず2%でドロップ可能、戦果やドロップ(五航戦や島風)等、副産物も優秀。
- 6-1は道中ボス共にドロップ率が低く、道中の伊401堀やマンスリーの潜水艦任務等の明確な目的がない場合は非推奨。
- イベント海域で掘れる場合もあるため、低消費で掘れる機会があったら狙うのも手。
- 艦これ初の海軍以外の所属艦、かつ完全非武装艦で装備スロットが存在しない。
- 当然(補強増設を使わないかぎり)ダメコンも装備不可。貧弱すぎる性能も相まって普段以上に轟沈に注意しなければならない。
- 近代化改修やレベルアップで火力・雷装・装甲を少しばかり強化できるが、基本的に戦力としては全く期待できない。
- (艦種の分類上)潜水艦には違いないので、Lv10以上になるとちゃんと先制雷撃を行ってくれる。
但し攻撃力は微々たるもので1-1の駆逐艦すら落とせるか心配になるレベル。一応、先制雷撃・雷撃・夜戦と3回雷撃してくれる。 - この火力の低さから、伊号潜水艦とは違いレベル10以上になっても1-1の随伴として使い続ける事ができる。修理時間も極端に短いため囮としても優秀。
余裕のある鎮守府なら3隻程度確保しておくと囮役として重宝する。 - ちなみに、史実のまるゆに雷撃能力は皆無である。
- (艦種の分類上)潜水艦には違いないので、Lv10以上になるとちゃんと先制雷撃を行ってくれる。
- 改になると待望の装備スロットが1枠だけ開放される。
ただしHPが1増える分、HPが1になってからの修復時間が数分(LV20で2分弱)伸びるので、囮役専任なら改造しないという選択肢もある。 - 燃費は全艦娘中ぶっちぎりトップの低消費。1戦闘(2目盛り)あたり燃料2・弾薬1。加えて耐久があまりに低すぎるため、修理費も修理時間も異常に負担が軽い。*6
- 轟沈する可能性が大きいと言われている大破判定になるのはHP1であり、HP2でまだ中破のまま。
燃費の良さと修理時間の短さを利用してキラ付けの随伴艦(弾除け)やレベリングのデコイ役にするのも悪くなかったりする。
- 轟沈する可能性が大きいと言われている大破判定になるのはHP1であり、HP2でまだ中破のまま。
- 燃費を生かした遠征要員としても優秀。
- 彼女が「艦これ」6隻目の潜水艦である。*7これにより一応6隻全て潜水艦の艦隊を組むことが可能になった。もっとも戦力的に他の潜水艦娘が来れば真っ先に外されるとは思うが。
- まるゆは「伊号」潜水艦ではないが、潜水艦を要求される一部の任務(クエスト)を達成することは可能。
- まるゆは「伊号」潜水艦ではないが、潜水艦を要求される一部の任務(クエスト)を達成することは可能。
- 未改造の彼女とケッコンした場合、なんと耐久値が約67%も上昇する。これは2014年11月現在、全艦娘の中で最高の伸び率である。これは超お得!やったね!!なお実用度はお察し。
- しかし未改造でLv99まで持っていく提督はまずいない、と思いきや未改造かつケッコン後レベルキャップまで育てる猛者もいる。
運改修について
- 近代化改修の素材とする事で各艦の「運」のパラメーターが上がるという
唯一の存在。- 海防艦の登場で唯一ではなくなったが、恒常的に入手できるのはまるゆのみである。
- 7-4で海防艦の恒常的な入手が可能となった。
- 海防艦の登場で唯一ではなくなったが、恒常的に入手できるのはまるゆのみである。
- パラメーターの上がり方は普通の改修と異なりやや特殊なので詳細は近代化改修を参考のこと。
なお、1隻につき最低+1は(上限値に達しない限り)上がり、またまるゆ改を用いるとより上がりやすい傾向にあるようだ。
しかも特例として、これにより上昇した運の数値は改造後も引き継がれる(検証済み)。- 素材にする事が前提の存在だといえなくもない。
- 最近ではイベント最深部における敵の耐久性能向上が著しく、高難易度では駆逐艦は連合艦隊の必須枠でありながら夜戦連撃では有効打にならない事が多いため、夕立改二や綾波改二などの高火力艦の運改修が重要視されつつある。水雷戦隊 熟練見張員でカットインの複数回判定が可能になり発動率が上がったため多少優先度が下がっている。
- 軽巡も連合艦隊における必須枠であり、出撃制限のかかりがちな雷巡と並んで先制雷撃が可能な阿武隈改二は特に強力である。
しかし素の状態では随伴艦を落とすのにやや雷装が足りないため、主砲を積んだ連撃要員よりも魚雷を積んだ夜戦カットイン要員としての運用が望ましく、運改修の優先度は筆頭である。
また2020年現在は夕張改二特というライバルが登場。甲標的系統を装備可能かつ素の運が30であり阿武隈改二より運キャップへのハードルが低めである。
さらに初期運は阿武隈より低いものの、同様に甲標的を装備でき新夜戦キャップ到達可能な矢矧改二乙も実装されたことにより、これからという場合は夕張や矢矧を優先したほうがよいだろう。 - 雷巡は北上改二・大井改二なら連撃装備でも昼夜ともに十分な威力があるが、2021/3/1アップデートにて夜戦キャップが360に変更されたため、運改修優先度は上がったと言える。
甲標的甲型+五連装酸素魚雷(未改修)×2+見張員かつ夜偵なしでキャップ超過のため装備を揃えるハードルが低めなのも高優先度化を後押ししている。 - 重巡は昼戦火力との取捨選択になるが妙高改二や鳥海改二など夜戦火力240に肉薄できる重巡を1隻でも運改修しておくと夜戦装備を積む余力ができるため戦術の幅が広がる。航巡の最上改二特も同等の火力を誇る。
- 戦艦は徹甲弾を用いた弾着観測射撃による昼戦火力が基本的な用途となる上に、主砲カットインは倍率こそ高いものの単発で、総火力は魚雷カットインに遠く及ばないため、運改修の優先度は低い。例外としてBismarck dreiと金剛改二丙は魚雷カットインが可能なので、堅い夜戦要員として運を上げておく提督も居る。
またビッグセブンと大和型改二の特殊砲撃と金剛型改二丙の僚艦夜戦突撃の発動率に運が関係している、旗艦に配置する関係上後述の煙幕の発動率の上昇も見込めるため優先的に上げてよい。 - 潜水艦は基本的に魚雷カットイン装備で運用するため運改修の恩恵は大きいが、切り札として期待できる威力となるかは微妙。またマップにより生存が難しかったり羅針盤で弾かれたりすることも多いため、やや優先度は下がる。
- 空母系は2017/09/12のアップデートより「戦爆連合」カットイン攻撃と夜戦でも攻撃が可能になり、昼夜共にカットイン攻撃の発動率が上がる。ただし夜戦空母を複数並べるシチュエーションは限られており、連合第2艦隊に編成でき初期運の高い瑞鳳改二(乙)や隼鷹改二や龍鳳改二戊がいるならば空母も運改修の優先度は低め。
- 航空戦艦、航空母艦、水上機母艦、航空巡洋艦の対空噴進弾幕の発動率上昇も確認されている。
- 他にも命中率、回避率、弾着観測射撃発動率、煙幕発動率が上昇する、基本的に上げて損するステータスではない。
- 素材にする事が前提の存在だといえなくもない。
限定グラフィック
- 2016年12月09日のアップデートでクリスマス限定グラフィックが実装された。
- 中破時に見せる、プレゼントを守りきった満面の笑顔がなんとも眩しい。
Xmasmodeのグラフィックも立ち絵限定で、カードイラストはそのまま。
他の限定グラフィック同様、限定期間終了後に図鑑に格納された。
限定イラスト:Xmasmode
- 中破時に見せる、プレゼントを守りきった満面の笑顔がなんとも眩しい。
小ネタ
- 大日本帝国陸軍が開発・運用した秘密兵器、三式潜航輸送艇(通称「まるゆ」*8)が元ネタ。終戦までに38隻が完工し、うち5隻が失われている。
他の艦娘のように特定の1隻を擬人化した存在ではなく、三式潜航輸送艇という艦級全体がモチーフになっている。 - デザインコンセプトは「野暮ったさ、地味さがまるゆのテーマです。戦闘用の潜水艦娘さんより強そうに見えないように、私のフォーマットでは最小限の艤装にしました」とのこと。
他潜水艦娘と違って、一人だけ海女さん風の大きなゴーグルを持っているのはこの違いから来ているのだろう。
このゴーグル、左右非対称の形状は、艦橋(とは言えないが)の平面形状に由来するのでち。- また
一人だけ白スクなのは「白スクはまるゆの艦橋にペイントされている日の丸をイメージしたコスチュームです」とのこと。- 伊504の実装により白スク仲間ができました。
- また
- 陸軍出身であるため提督を「隊長」と呼び、またアウェーとも言うべき鎮守府に戸惑っている模様。
- 大戦中期ごろから鼠輸送すら困難となり、潜水艦を用いたモグラ輸送の需要が高まった。だが海軍としては艦隊決戦のための伊号を輸送任務に充てることは不本意であり、陸軍としても海軍の船を借りるのは不都合があった。
そこで「陸軍が管理運用する輸送型潜水艦」として、陸軍の独力で海軍には秘密裏に開発がスタートした。
ちなみに海軍でも既に昭和17年度計画において輸送潜水艦(伊361型)が始まっていた。- 民間の潜水艇技師の協力の下に設計を完成したが、造船所は既に海軍の予定で一杯だった。
そこで機関車やボイラー工場といった専門外の民間工場を利用、合計4ヶ所で仕様が微妙に異なる潜水艇が造られた。 - 陸軍の怪しい動きは海軍も察知しており、実際には技術者派遣などの支援を行っていたとされる(三菱長崎造船所に陸軍の技術者を受け入れたりしていた)。
そもそも自力で作れなかった潜望鏡を海軍に発注した時点でバレバレである。
陸軍が独自の潜水艇を持てば、潜水艦の運用を海軍のためだけに集中出来る。
しかも建造に必要な鋼材は戦車用の割り当てから捻出、乗組員も陸軍の人員と、全て陸軍持ちの計画となっていたことから、海軍がとやかく文句を言う理由はなかった。
- 民間の潜水艇技師の協力の下に設計を完成したが、造船所は既に海軍の予定で一杯だった。
- 1型は全長40m程と、伊168の半分以下の大きさしかない。改良された2型は55mだが、それでも半分程度。非常に小さな艦艇であり、居住性は海軍艦艇との比較対象に困るほど。
といっても海軍が作った同じ小型輸送潜水艦の波101型(昭和19年度計画、昭和19年末完成)は似たような性能だった。まるゆ 全長41.4m 水上排水量274t 水上出力400馬力 水上速力10kt 波101型 全長44.5m 水上排水量370t 水上出力400馬力 水上速力10kt - トイレもなく、半切りにした固定されていない一斗缶で用を足すしかなかった。
原設計や戦車用鋼材の優秀さもあって、理論上は伊168よりも深く潜れる。事実「ゆ1007」は110m深々度潜航試験に成功している。
しかし航行速度は遅く、浮上しても大発動艇並の速度しか出せなかった。 - 本質的には輸送艇であって、戦闘艦艇ではない。
戦車砲を転用した四式37mm舟艇砲*11や機関銃等を装備するものの、とても対艦戦闘が出来るようなものではない。
艦これでは潜水艦に分類されているため雷撃戦・夜戦に参加できLv10以上になれば開幕でも魚雷を発射するようになるが、これはゲーム独自設定である。 - 左手で引っ張っているのは「運貨筒」と呼ばれる無動力の水中輸送コンテナ。一回当たりの輸送量を増やすため、これを潜水艦に曳航させて運んでいた。(運貨筒の画像のあるサイトへのリンクは、画像が消えているため削除しました)。(⇒以前とは、別サイトと思いますが、画像がありましたので、参考迄。)
しかしこれは純然たる海軍の装備品であり、陸軍、しかも牽引能力のないまるゆが使ったという記録はない。- 実物は上記の写真の通り尖った筒状の小型潜水艦といった見た目をしている。一方艦これ界の運貨筒は、図鑑絵を見る限りでは丸みを帯びた筒状ないし球状である。
どちらが正解なのかは「公式で今後どの形を正解とするかについては、分かりません」と発言が出ていることから、最終的には各々の想像次第。
絵師は「私は筒状のつもりで作画しております」「形も実際の運貨筒をディフォルメしたものにしました」と発言している。
また、公式4コマ第27話の"運貨筒"は球体で描かれていることから、公式でどちらの形も存在している状態である*12。
- 実物は上記の写真の通り尖った筒状の小型潜水艦といった見た目をしている。一方艦これ界の運貨筒は、図鑑絵を見る限りでは丸みを帯びた筒状ないし球状である。
- トイレもなく、半切りにした固定されていない一斗缶で用を足すしかなかった。
- なお艦内はトイレはなくともエアコン完備である。
- 計画開始(昭和18年3月)から僅か9ヶ月という驚異的な短期間で試作1号が完成(12月下旬には引き渡し済み)。海軍も招いたお披露目会が開かれる。
だが浮力の調整が上手く行かず、シーソーのような動きを繰り返しながら、ようやく船体全体が水面下に沈むことに成功。
潜水艦と言えば「進みながら潜る」のが当然の海軍は、「その場で沈んだ」試作艇を見て沈没したものと騒然となった*13が、陸軍は万歳三唱で開発成功を喜んだ。
しかし、この時は潜水後の制御に失敗し、本当に沈没してしまった。幸い再浮上に成功し、乗組員は無事であった。- なお一般に潜水艦の潜航動作は「潜る」と称される。「沈む」は沈没を意味する単語なので使わない。一応注意。
- お披露目は失敗したものの、潜水能力は実証されたとして開発続行。造船を担当した民間会社それぞれが独自に改良を加えて量産、実戦に投入されていく。
……が、ここでも逸話に事欠かない。- 予定の倍近い日数をかけてマニラに到着。だが木曾*14から不審船と見られて誰何を受けた挙句、あまりの小ささに「潜水可能なるや?」と心配される。
- 秘密兵器扱いのため、民間には船影等の情報が明かされていなかった。そのため不審船を発見したと、哨戒に借り出されていた日本郵船の貨物船に体当たり攻撃を受ける。
貨物船の船長は陸軍に酷く怒られるが、海軍からは「敢闘精神見事なり」と誉められている。*15相変わらず仲が悪い。←海軍は潜水艦の脅威を知っていたためとも言われている。 - 海軍所属の輸送艦からも敵艦と誤認され、一触即発の緊張状態に陥っている。
だがまるゆ側は誤認されているとは微塵も思わず浮上航行を継続。輸送船側も仕掛けてこないならと、辛くも同士討ちを回避していた。
- 多彩な珍エピソードや乗員たちの苦難の日々については、『決戦兵器陸軍潜水艦』(土井全二郎著・光人社)という本に詳しい。
輸送作戦の切り札として期待されたが、航行能力の問題や積載量の不足もあって、満足な結果を出すことは出来なかった。 - 1945年4月に訓練中のまるゆの一隻が、沖縄へ最後の出撃中の大和と登舷礼を交わしている。
- その優雅かつ勇壮な姿に、まるゆの乗組員は感激した直後に大和の引き波をモロ被りして濡れ鼠になった。
- 特に艇長の本名盛一少尉は海軍びいきになり、うっかり陸軍高官の前で海軍式敬礼を披露。
さんざん罵倒された後に左遷の憂き目に遭ったが、このおかげで九死に一生を得る。
左遷されなかった彼の仲間達は8月6日早朝、栄転先の広島に到着し、その直後に… きっとまるゆが少尉に幸運を運んだのだ。
その後、本名氏は終戦まで生存。戦後は画家(筆名は岡田守巨(もりお))になっている。
- 特に艇長の本名盛一少尉は海軍びいきになり、うっかり陸軍高官の前で海軍式敬礼を披露。
- 艦これで海軍に興味を持った方々に誤解されないために書くと、公式4コマなどでも出てくる脇をしめる形の敬礼は、終戦頃に一部海軍部内で使用された敬礼(これも正確には「挙手敬礼」といい、小銃を持つ兵がする「捧げ銃の敬礼」も「敬礼」に該当する)であって、「海軍式敬礼=脇をしめる」ではない。
海軍内では敬礼の形は陸軍ほど厳密ではなく、場所や状況、する人間によって異なる点があったそうだ*16。
実際、当時の海軍軍人の敬礼をしている写真を見ても、脇を開けている所謂「陸軍式敬礼」とされる形で敬礼している海軍軍人の写真は多々ある。
戦死直前に前線を視察し搭乗員らから敬礼を受けて答礼する山本五十六、車から降りる山本五十六。山本も敬礼する部下も脇をしめないで答礼をしている、沈没する瑞鶴で軍艦旗に対して敬礼する乗員たち、横須賀海兵団にあった新兵教育用の敬礼写真、海軍兵学校を卒業し家族らに見送られながら桟橋まで行進する士官候補生たち
旧海軍における敬礼は、基本形は基本形としてあったが、現実にはその時その時、その人その人によって形が異なった。また旧海軍自身が敬礼の “形” そのものについてはそれほど厳格ではなかった。
ところが終戦近くなって極端に脇を締めて肱を前に出す「おかしな敬礼」が一部で行われるようになり、その形が指導される地域もあった。それを習った一部の旧海軍軍人が戦後に「海軍の敬礼は…」 と言って世に広めた結果、現在でも「海軍式敬礼=脇を締める」という誤った認識が広まってしまった。
あくまでも旧海軍の敬礼は「脇を締めない」陸軍式と言われるのと大差ないものであり、脇を締める形は戦争末期に一部で行われていた海軍での敬礼の一つである。
- その優雅かつ勇壮な姿に、まるゆの乗組員は感激した直後に大和の引き波をモロ被りして濡れ鼠になった。
- あまりのネタの豊富さから、公式4コマ第27話*17がまるまるまるゆ史実ネタの回となった。まるゆを愛する諸提督大歓喜である。
- その後第33話で再登場。まるゆに海軍式敬礼で出迎えられたあきつ丸が悲しむ結果となった。
4コマでは木曾と同室になっており木曾が完全にまるゆの保護者である。
- その後第33話で再登場。まるゆに海軍式敬礼で出迎えられたあきつ丸が悲しむ結果となった。
- ドイツ軍包囲下のセヴァストポリに潜水艦で輸送支援を行った実績を鑑み、ソ連は強襲揚陸輸送潜水艦を何度も計画していた。物資・兵員・揚陸舟艇・戦車・機雷・直掩用戦闘機などを詰め込み、果ては排水量17800トン、最大速度18ノット、原子力潜水艦にまで膨れ上がったモデルもある。いづれも未成に終わったが、まるゆはこのような後輩たちを見てどう思うであろうか。
小ネタ(もっと詳しく)
我が陸軍が世界に誇る「まるゆ」の詳細である!(※ネタ満載長いので注意)
まるゆ(三式潜航輸送艇)の概要 |
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- 元ネタは、わが大日本帝国陸軍の誇りある秘密兵器「三式潜航輸送艇(通称「まるゆ」)」である。
- 長門型1番艦「長門」のような特定の艦を指す名称ではなく、三式潜航輸送艇という艦の形式そのものが通称のモチーフになっている。
- 開発優先順位は「航空に次ぐ扱い」とまでされた、陸軍渾身の決戦兵器。陸さん地上決戦する気あったぁ?いや島国ですしおすし…
- 量産された1型(ゆ1型)は設計上の潜航深度100m、積載量24t(お米換算)或いは兵員40名を搭載可能。
- 陸軍が慣れない潜水艦開発・建造・運用に乗り出したという経緯もあり、色々な意味で話題に事欠かない艦である。
- 昭和18年のガダルカナル撤退以降、陸軍は海軍の潜水艦による輸送(艦これに実装されている伊19もガダルカナルへの輸送をしている)にも限界を感じており、独自の補給能力を持つ必要性を感じて陸軍の船舶担当の参謀本部10課においてまるゆの構想を開始した。
昭和18年3月初めに陸海軍大学校共同で行われた図上演習では、陸軍が輸送潜水艦を持っているという状況をシミュレートしたが、不慣れなため、うまく活用できなかった。
そしてこの直後、10課は「海洋決戦態勢確立要綱」を策定し、3月5日よりまるゆの開発がスタートし、
10月29日に1号艇が進水し、12月下旬には引き渡しがされ、開発開始から9ヶ月で完成という驚異的なスピードであった。(海軍の輸送潜水艦、伊361型の伊363が昭和19年5月23日竣工、まるゆと似たような性能の波101も昭和19年11月22日竣工となっており海軍より早い)。
開発経緯と戦歴・エピソード |
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- 開発の経緯は、ザックリ言えば下記のような感じであった。
1942年のとある日の大本営…
陸軍「ガダルカナルに上陸した兵士に補給物資送ってほしいんだけど」
海軍「米軍の攻撃が激しくて無理。鼠輸送*18も満足にできないし」
陸軍「潜水艦使えば敵にばれずに輸送できるじゃん*19」
海軍「そういう艦じゃねえからこれ!物資輸送なんてやめて艦隊攻撃したいんだけど」
陸軍「お前らの方から泣きついておいて前線の兵士を見殺しにするのかタコ!」
海軍「そんなに言うなら自分達でやれよ!波号潜水艦はやるからそっちで何とかしやがれ(今はそんなものないけどな!*20)」
陸軍「陸軍としては海軍の提案に反対である。もう俺らで潜水艦作ってやるからな」
- 更に陸軍と海軍は、ガ島撤退以降作戦方針を巡って激しく対立していた(それも現地部隊が)という事情もある。
陸軍が補給の不安から北部ソロモンまで一気に後退することを主張したのに対し、
海軍は「それではラバウルが米軍陸上機の行動圏内に入ってしまう」としてあくまで中部ソロモンを保持した上で、
米軍の攻撃を凌ぎきったら敵の弱体化を待って反攻することを求めていた。陸軍「できる訳ないだろ!守備隊維持するための補給すらままならんのに」
海軍「補給については海軍が全責任を持つ(キリッ」
陸軍「信用できるかあああああああ!!」
- まぁこれは無理も無い……
さすがに帝国陸海軍といえど現地部隊が海だの陸だの言って対立することはラバウル進出の頃までは無かった。
ところが陸軍は米豪遮断の方針こそ聞いていたものの、ガダルカナルなる島があることすら知らなかった。
一方海軍は陸軍には詳細を伝えないままにガダルカナル島へ最低限の護衛の陸戦隊員だけ付けて飛行場建設の施設隊を送り込んでいた。
で、飛行場が完成に近づく頃、かねてよりこの地域で反攻作戦の準備を進めていた米軍が気がつき(当たり前だ)、作戦開始と同時に海兵隊1個師団を上陸させてきたのである。
当然海軍はそれを撃退できる陸戦兵力など持っているはずも無く……
海軍「助けてほしい」
陸軍「しょーがねーな、今回だけだぞ! 今回だけ!」
- という具合だったのである。
このときガダルカナルに送り込まれた一木支隊は、そもそもはミッドウェイの占領部隊として投入されるはずが
海軍が勝てる戦に負けやがったのでニューギニアに転戦させられ、そこでポートモレスビー攻略を企図していたら、今度は突然名前もはじめて聞くような島へ行けという。
そりゃあ頭にくるに決まっている。*21
- 一般に旧帝国陸軍というと補給軽視で悪名が高いが、現場指揮官は(一部例外はあるが)さすがに兵站の重要性は頭の内では理解していたのである。「わかっていても実行できる能力が陸軍という組織自体に無かった」のが問題なのであって。
- 一方それでは上層部(参謀本部)はどうかというと、こちらも補給の重要性を理解してはいたものの、
「前線部隊が要求するだけの補給を賄える輸送船を前線に投入してしまうと、南方資源の輸送がストップして本国の経済と工業生産が崩壊する」という事情からわかっていても出せないという有様だったりする。 - 結局この対立は「中部ソロモンは海軍陸戦隊が、北部ソロモンは陸軍が保持する」という事で決着したのだが、この経緯は,
陸軍が海軍に決定的な不信感を抱くのに十分すぎるものであったのは間違いない。
- 一方それでは上層部(参謀本部)はどうかというと、こちらも補給の重要性を理解してはいたものの、
- 挙句、
海軍「もう空母沈みすぎて制空権も自分達じゃとれない…」
陸軍「むむむ、連合軍の攻勢を見過ごすわけにもいかない…」
- こんな具合で、アジア大陸方面に張り付いていた航空戦力までニューギニア方面に抽出させられたのである。
- それが2年半ほど後にあの筆ヒゲにいいようにされるきっかけになる。
だが、ソロモン方面の戦いには陸軍機は航続距離や洋上航法能力の問題があったことからほとんど参加しておらず、海軍航空部隊が主な航空戦力だった。
- いずれにせよガ島戦以降、輸送手段のほしい陸軍と海上戦闘に注力したい海軍とではおのずと協同には限界があり、陸軍としては円滑な作戦遂行のためにも独自の輸送手段確立は急務であったのである。
- 波号潜水艦の供与を拒否した理由は「海軍ごときに潜水艦運用の権限を奪われるのが嫌だった」から。
仲良くしろよお前ら。
…という戲言は置いといて、「ハナから艦隊決戦重視で余裕のない海軍に運用の権限を握られたままだと輸送計画の自由度が狭められて作戦の遂行に支障をきたす恐れがある」からというのが実際のところである。*22 - 一応海軍も海軍で、輸送用潜水艦として伊361型や波101型潜水艦を建造している。ただその実績は…。
- いらぬ摩擦を起こさぬよう海軍に内密で開発を開始したため、海軍のバックアップは望めない。おまけに造船所の予約は海軍が埋めてしまっている。
そのため、設計開発は陸軍が独自に行い、海軍が用いていない民間のボイラー工場に発注しなければならなかった。- が、潜水艇なんて繊細な艦艇を、開発経験のない陸軍と建造経験のない民間工場が作るのだ。開発が難航するのも当然だった。
そして結局、潜水艇の命綱とも言える潜望鏡を自力生産できず、やむなく海軍に発注。計画は露呈してしまう。
だが「陸軍独自の潜水艇を持てば、海軍も潜水艦を陸軍のために動かす必要がなくなり、海軍の計画に専念できる」という理由から不憫に思ったか海軍もこっそり技術者派遣や備品などのツンデレ支援を行っていた。 - 他にも海軍は広島の大竹にある海軍潜水学校にて、まるゆ搭乗員の速成教育(3ヶ月)を行っている。
- 実はまるゆ開発命令を受けたスタッフの一人、中村久次技術大尉の叔父が呉海軍工廠造船部長の経験(潜水艦の権威)のある穂積律之助予備役海軍造船中将であった。
以後、この海軍中将よりアドバイスを受けていたので、実はまるゆは海軍の血を受け継いでいるようなものであった。 - まるゆ関連の給与制度などに関してはどうも井上成美中将(当時)も関わっていたとされる。詳細は比叡の項目で。
- 他にもドイツの輸送潜航艇の図面を参考にしたり、国内の著名な潜水艇開発者の協力を受けるなどの涙ぐましい不断の努力により、ついに昭和18(1943)年10月29日に第一号が完成する。
- が、潜水艇なんて繊細な艦艇を、開発経験のない陸軍と建造経験のない民間工場が作るのだ。開発が難航するのも当然だった。
- 写真を見れば一目瞭然、出来上がった彼女は、海軍潜水艦と似ても似つかない寸胴な船体に頭でっかちな艦橋と、苦心惨憺の跡が見える独特の姿であった。といっても後で完成した海軍の波101型も同じような大きさの艦橋になっている。
- 但し陸軍は潜水艇を「持っていなかった」訳ではない。西村深海研究所の西村一松技師が開発した「西村式潜水艇」。その1号艇と2号艇を陸軍技術研究所が1937年までに徴用(後に購入)して運用していた。陸軍はこれを使って日米開戦時点では日本周辺の海底地形の殆どを把握している。
- また西村式潜水艇は海軍のい号潜水艦が潜れる深度100ⅿの3倍の300近くまで潜る事が可能で、当時の日本海軍でも持ち得なかった大深度での水中音響伝搬の各種データを習得、これらデータを基に海軍ですら専ら輸入やデッドコピーに頼っていた水中探信儀(現在のアクティブ・ソナー)、水中聴音機(現在のパッシブ・ソナー)の独自開発に成功している。
- 西村式潜航艇は現在で言う「深海探査艇」の先駆けであった。当然潜水艦を自前で作る事になった陸軍は西村に開発を依頼*23している。
- こういったデータを基に陸軍は「現在の技術水準では潜水艦同士の水中遭遇戦はまず起こり得ない」と結論、「昼間は海底に鎮座し、夜間に洋上航行を行う」という輸送潜水艦構想の一因となった。
- また西村式潜水艇は海軍のい号潜水艦が潜れる深度100ⅿの3倍の300近くまで潜る事が可能で、当時の日本海軍でも持ち得なかった大深度での水中音響伝搬の各種データを習得、これらデータを基に海軍ですら専ら輸入やデッドコピーに頼っていた水中探信儀(現在のアクティブ・ソナー)、水中聴音機(現在のパッシブ・ソナー)の独自開発に成功している。
- 1943年12月、満を持して陸軍は海軍関係者を招待し潜航試験を実施する。そして試験は…
潜航艇の中の人「ん?おっと、トリムの調整が難しいな」
まるゆ「頭は潜ったけど、あ、あれ?おかしいな、お尻が浮いちゃうよ!?」
潜航艇の中の人「こうか…?」
まるゆ「こ、今度は頭が浮いちゃうよー!」
潜航艇の中の人「うまく潜れないな…っと、ようやく潜れたかな?…ん?」
まるゆ「あれ?や、やだ!どんどん沈んじゃう!もう嫌ぁ~!(ブクブク…)」
海軍(ざわ…ざわ…)
陸軍「見ろ!ちゃんと潜航したぞ!やったー!!チハまるゆたん∩(・ω・)∩ばんじゃーい」
海軍「…いや、あれ沈んでるだろ!?(゚д゚ )ポカーン」
- 潜水がなかなかうまくいかず試行錯誤をしてようやく水面下に行ったと思ったらまさかの沈没。なお、なんとか無事に再浮上し乗員も無事救出されました。
- 海軍の潜水艦と潜水方式が違っていたため、*24仮に沈没しなかったとしても沈没時の挙動にそっくりだったのである。
そのため潜水成功したと思い万歳三唱する陸軍を横目に、海軍は「これはエラいことになってしまった!」と騒然となっていた。 - 因みに戦後発行された雑誌「偕行」に掲載されたまるゆ乗組員の座談会によると…
「海軍の急速潜航は、航海中に四つのヒレを使って潜るんです。
ところが陸軍の方は七研(第七技術研究所)がうまく設計したんですね。停止したまま沈む。
そういう安全性はあったんです。それをむしろ建て前にして設計したらしいんですね」
「日立の笠戸工場でテストのときに海軍の参謀が私のわきで、
垂直に沈むなんて、海軍の常識では考えられない。『危ない、危ない』なんて最後までいっていた(笑い)」
(土井全二郎「陸軍潜水艦」より引用)
- この「浮沈制御がうまくいかない」という潜水艦としての本質的問題点は、入渠時のセリフにも反映されている。
- この後も試作艇の調子は散々で、指導教官として海軍潜水学校呉分校の海軍大佐が乗り込んだ際には、ハッチと舵の軸受けから子供の小便ほどの勢いで水がだだ漏れ。
「これでは外洋航海はダメだな」「二度と乗りたくないねえ」との不名誉な言葉を賜っている。 - それでもなんとか量産化までこぎつけ、1944年に就役。陸軍船舶司令部直轄、通称「暁部隊」に配属される。
- が、量産化されても水漏れや機関不調などあちこち不具合の連続で、乗員たちは改善のため奔走することとなる。
- 主機関のヘッセルマンエンジンはもともと米国製の石油井戸掘削用エンジンだったが、故障が頻発する上に油の質によっては黒煙をもうもうと噴き上げる悪癖があり、そもそも出力不足であった。*25
- 聞き慣れないこのエンジンは、1926年スウェーデン人のディーゼル技術者ヨハス・ヘッセルマンによって発明されたものである。
特徴を判りやすく言うと“ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの中間の存在”であり、ガソリンも軽油も魚油も使えるマルチフルーエル(多種燃料)なエンジンである。→Webで見られる文献 - ディーゼルエンジンはシリンダー内の圧縮熱で点火するのだが、エンジン本体や燃料噴射ポンプなどの部品に極めて高い精度を要求されるものであり、
1930年代の技術水準ではどこの国でも手に余るものだった。*26
そこでスウェーデンのボルボ社では妥協的にヘッセルマンエンジンを設計、トラックに搭載し高い評価を得た。
折しも世界恐慌の傷跡癒えぬ頃である。当時燃費の恐ろしく悪かったディーゼルエンジンより、煤まみれになろうとも経済的なこのエンジンには価値があったのだ。
石油の潤沢なアメリカでさえ農業用・建設用トラクターに搭載され活躍。
日本へは上記のように石油掘削用のものが輸入され、戦後も富士産業*27が米軍払下げのトラックに載せ換えたりして糊口を凌いだ。 - まるゆ1号艇に搭載されたのは、大阪発動機(現ダイハツディーゼル)が製造していた6EKH型(200hp/1600rpm)を2基タンデム(直列)にしたもの。
これを採用したのはまるゆ開発に招聘された塩見文作少佐だが、戦時急造と燃料逼迫の事情を補いうると考えたからであろう。
塩見少佐は谷口少佐に相談の上、二人の母校・早稲田大学理工学部にいたヘッセルマンエンジンの権威・渡部虎二郎教授の薫陶を受けた可能性がある。*28
- 聞き慣れないこのエンジンは、1926年スウェーデン人のディーゼル技術者ヨハス・ヘッセルマンによって発明されたものである。
- 燃料は始動用にガソリンを、主には満州産の石炭で作られたLTC(液化燃料)を用いていた。
- 更に水中航行用のバッテリーも具合が悪く、亜硫酸ガスか何かをねろねろと垂れ流して歯をぼろぼろに蝕んでいたため、担当乗員は終戦後まもなく総入れ歯の憂き目に遭っている。
- また、設計時にトイレがなくそのまま。仕方ないので乗組員は重油を入れて悪臭対策をした石油缶にしていたが…都合よく油に沈むものばかりでなく、艦内中に悪臭が漂う有り様。
- 主機関のヘッセルマンエンジンはもともと米国製の石油井戸掘削用エンジンだったが、故障が頻発する上に油の質によっては黒煙をもうもうと噴き上げる悪癖があり、そもそも出力不足であった。*25
- 昭和19年5月28日、潜水輸送派遣隊(301名)は母船1隻とまるゆ3隻でマニラへと出撃した。
一方で海軍の輸送潜水艦伊361は3日前の5月25日に竣工(まるゆは海軍に先駆けること半年前の12月下旬に引渡し済み)、陸軍の輸送潜水艇のほうが先に出撃するという、
素人の陸軍が専門家の海軍より先に輸送潜水艇を作り上げて出撃させるという逆転現象が起きた。 - 3隻がマニラへ向けて出撃中、台湾沖で米潜水艦に発見される…が、白昼堂々日の丸を掲げて浮上航行するという、潜水艦としては非常識極まりない行動であったため、
さしもの米潜水艦も理解に苦しみ、監視するのみで攻撃せず見逃していった。待て、慌てるな これは日本軍の罠だ - そして7月18日ようやく辿り着いたマニラでは木曾に「お前マジで潜水艦かよ」と心配されたエピソードが残る。さすがにまるゆの乗員も怒ったそうで。
木曾「誰だお前!?」(汝ハ何者ナルヤ)
まるゆ「陸軍の潜水艇です(キリッ」(帝国陸軍潜水艇ナリ)
木曾「・・・潜れんのか?」(潜水可能ナルヤ)
まるゆ「ほ、ほっといてください!」(返答ノ要ヲ認メズ!)
- そんな二人だが艦これ世界では仲良しになってて、木曾がまるゆにカレーの作り方を教えてあげているそうな。お前に最高のカレーを教えてやる
- ただし44年7月から8月まで木曾は横須賀で整備中だったために、まるゆについての本を書いた国本康文氏は球磨型や準同型の長良型の動向を調査した上で
「木曾ではなく当時マニラ湾にいた大井の可能性が高い」としている。マニラ近くの軍港では北上が修理中だったため北上説もあったりする。北上は浮きドックに入っていた為かなりトンデモ説だが。
ちなみにこの時点で川内型はすでに全滅している。なのでまるゆは自身の前任を知らない。
- 見慣れない艦姿であったため、3001号艇などはてっきり敵潜水艦だと思い込んだ日本郵船の石炭輸送船伊豆丸に「怪しいやつ!」と体当たり攻撃を食らう。
しかし伊豆丸も8ノットがようやくというポンコツの戦時標準船であったため、まるゆは凹んで内殻にヒビが入るだけで済んだ。船体がへこんだりヒビが入った時点で潜水艦として既に致命傷なのだが- 流石帝国陸軍というべきか、実は初期型まるゆの耐圧隔壁は戦車装甲板となる資材を流用していたのだが、その影響なのかどうかは判らない。
- ちなみに3001号艇は後期型にあたる「ゆ3001級」であり、戦車用装甲板を用いていたかは不明である。
後期型は海軍が本格的に設計に協力した事もあって、居住性や物資搭載量、航洋性などの問題をある程度解決していた。終戦には間に合わなかったけどな!
- ちなみに3001号艇は後期型にあたる「ゆ3001級」であり、戦車用装甲板を用いていたかは不明である。
- 伊豆丸の乗員自体もやる気満々で、ハンマーやスパナで武装して潜水艦に乗り込んでの白兵戦に備えていたが、まるゆ乗員から「こらぁ、なんばしよっとか!」と怒鳴りつけられるわ、憲兵分隊に呼び出されて油を絞られるわで散々だった。
しかし門司海軍武官府の少将からは「見上げた敢闘精神である」と逆に褒められてたりする。 - この後も3001号艇は災難続きで、修理のため回航中今度は味方輸送船団の護衛艦艇から砲撃まで受けている。
おまけに伊豆丸から受けた傷は検査の結果やっぱり致命傷で、治しきれないヒズミが残った結果、3001号艇は輸送任務から外され教育訓練艇へ格下げされてしまった。
もっともこれで厄落としが出来たのか、3001号艇は終戦まで生き残った。- 帝国海軍潜水艦には3の付く数字、3の倍数は
アホ不幸を呼ぶというジンクスがあり*29*30、3001号艇もそれに触れた可能性がある…のかもしれない。 - なお伊豆丸も伊豆丸で、戦争を生き延びて石炭や復興物資の運搬に従事することになる。まるゆの運をもらったのかもしれない。
- なお戦標船というとやたら悪名高いが、基本的に性能がひどいのは第二次からである。*31
とは言え機関・船体とも工作精度で冒険することを避けたので無い無い尽くしの大戦末期から戦後すぐの間は「とにかくすぐ動く」という理由で重宝された。国鉄で言うところのモハ63系である*32。
ちなみに工期短縮を狙って電気溶接を全般に採用したアメリカの戦標船「リバティ級」は当時の未熟な造船技術に起因する構造的欠陥で200隻以上が事故で沈んでいる*33。欠陥船であることは就役直後から噂として出ていたのだが「戦時中」の理由で封殺された。
どこでもやっていることは同じである。
- 帝国海軍潜水艦には3の付く数字、3の倍数は
- 流石帝国陸軍というべきか、実は初期型まるゆの耐圧隔壁は戦車装甲板となる資材を流用していたのだが、その影響なのかどうかは判らない。
- 陸海軍の対立や、陸軍にとっては不慣れな潜水艦建造・運用といったマイナス要素ばかりがネタにされがちだが、
そんな夥しいハンディギャップにもかかわらず、モグラ呼ばわりされつつ健気に地味な任務を遂行し続けた彼女達のお陰で飢餓や物資窮乏から救われた将兵は少なくない。
戦場においては、まさしく幸運を運ぶ艦だったのだ。- 完工したまるゆは全38隻、意外にも量産幸運艦であった。
- この量産性の高さはブロック工法を採用していたことに起因する。
とはいえ陸軍が潜水艇を短期間で38隻も実戦に投入したという実績は評価に値するものではなかろうか?
速度はともかく、1007号艇が記録した潜行深度110mは、実は海軍の潜水艦(安全潜航深度70~100m)と比べてもわりあい優秀な部類に入る。
- この量産性の高さはブロック工法を採用していたことに起因する。
- 完工した38隻のうち4隻が戦没、1隻が荒天により遭難喪失した。終戦時に生き残っていたのは損傷艇含め33隻であった。
- ゆ1(1号艇) - 一番最初に作られたまるゆのプロトタイプ。1945年1月2日、フィリピン・リンガエン湾にて空襲時に回避のため急速潜航をするも失敗して沈没。
- ゆ2(2号艇) - 1944年11月27日、フィリピン・オルモック湾にて米海軍駆逐隊と交戦し撃沈された。
- ゆ3(3号艇) - 1945年1月5日、フィリピン・リンガエン湾にて空襲で沈没。米軍により浮揚され鹵獲された。
- ゆ1001(8号艇) - 1945年8月13日、下田港にて米軍機の空襲により沈没。下田市の大浦八幡宮に慰霊碑がある。
- ゆ3002 - 1945年、朝鮮半島群山沖で荒天により沈没。
- 終戦時に現存していた33隻は、米軍により海没処分された。
- ちなみに、先述の伊361型は改型(伊373型)含めて13隻竣工9隻戦没*34、波101型は10隻竣工、2隻未完成、戦没はなかった。
伊361型は長距離航海や末期のアレの運用のために損失率が高く、逆にまるゆや波101型は敵対潜艦艇の少ない近海での輸送が主任務だったため、と考えられる。*35
- 完工したまるゆは全38隻、意外にも量産幸運艦であった。
- 訓練中に適当な場所で浮上したら軍事機密な呉軍港のど真ん中に浮上。すぐさま監視艇がやってきて乗員たちは尋問を受ける羽目になる。六分儀の扱いが器用だったという理由で教官にされてしまった士官のミスだったりするが、この時に尋問を担当した伊号潜水艦の艦長はどう思ったのかまるゆの乗員達を激励し、自分の艦にフルコースを用意させまるゆの乗員達を招待した。まるゆ御一行は、その広さと豪華さに驚き、西洋料理を供する海軍式に感激したが、自分達の船に戻りやるせない気持ちになったとか。
- 1945年4月、訓練中のまるゆが、沖縄へ最後の出撃途上の大和に登舷礼をしている。艇長曰く「せっかく船乗りになったからには、一度でいいからやってみたかった」とか。
もちろん正式な作法など知らず、手空き乗員一同を整列させて艇長が軍刀を引き抜き「かしらぁー、右ッ!」と号令をかける陸軍式の無骨な敬礼であったのだが、
対する大和はこれに応えて百人単位の乗員が整列し、ラッパ吹奏付きの登舷礼を送ってきた。
たった300トンの"可潜艇"に対して、7万トン超の世界一の戦艦が礼儀を尽くしてくれたことに、まるゆの乗員は感動し、思わず涙を流したそうな。- で、これだけなら単なる美談だったのだが、その直後に大和が航行する際の大波を被り、感激の面持ちで立ちつくしていた彼らは揃ってひっくり返されずぶ濡れになったというオチがある。
- その大和との出会いの直前、同艦は米軍グラマンの機銃掃射を受け急速潜航するも潜航しすぎて海底に激突している。異常がなかったからよかったものの…。
- 艇長のほうはそれ以来すっかり海軍贔屓になるのだが、お偉いさんが来た時に思わず海軍式敬礼をしてしまった結果、大目玉を喰らって左遷された。
- ……ところがこの艇長、なんと左遷が吉と出たのだ。
本人が久留米歩兵部隊に左遷される横で、将校仲間4人は広島の船舶司令部へ栄転、嬉しそうに広島駅で下車していく仲間たちをがっかりしながら見送ったのだが…
時に昭和20年8月6日午前6時、このわずか2時間後にあの惨劇が起きるとは誰が予想しただろうか?
人生万事塞翁がまるゆ、いや塞翁が馬。ここでも彼女が運を運んだのだろうか…。
結果、この艇長は無事に終戦を迎え、戦後は画家になっている。
- さらに、まるゆと大和の縁はこれだけではない。
まるゆ10号艇が鹿児島県の黒島に立ち寄った際、不時着した神風特攻隊員の収容を行っているのだが、
この島へは戦艦大和乗員の(と思われる)遺体が20名漂着しており、まるゆ10号艇はその遺骨を引き取って帰還させているのである。
つくづく大和と不思議な縁で結ばれた船であるといえる。 - これら彼女の多彩な珍エピソードや乗員たちの苦難の日々については、『決戦兵器陸軍潜水艦』(土井全二郎著・光人社)という本に詳しい。
- まるゆのスクリューを設計した技官は戦後ソーラーシステム研究に携わり、TV番組『ザ!鉄腕!DASH!!』においてあの「だん吉」製作を指導している。
武装・装備品・運用について |
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- まるゆの基本武装は軽戦車用の戦車砲を洋上運用のため改造した九四式37mm砲1門。あくまで自衛用火砲である。
他には歩兵用軽機関銃や高射機関砲などを搭載しているがこれまた自衛用であり、輸送艦である以上攻撃力は求められていない。- 史実では雷撃能力がなく魚雷発射管も存在せず、艦載機や甲標的の搭載・運用能力もない。
- 特攻に使うという話は出なかった。意外に思われるかもしれないが、そもそも陸軍の上層部は特攻に否定的だった。
陸軍の特攻作戦は実は下位の下士官・兵からの意見具申を参謀本部が無視しきれなくなったことによる。というのも、徴兵の陸軍では兵士の子弟が憎きルメイの無差別爆撃で殺され、「一矢報いたい」という声が上がっていったのである。
確かにキ-115『剣』のようなものも開発しているが、陸軍の特攻兵器を見ると、海軍のアレのように搭乗員が土壇場で脱出できないような代物は造っていないことが解る。- なお海軍のアレの初期型は、陸軍の某大将が「確実な死が前提に兵士を送り出すのは忍びない」と意見したため
使えるかどうかは不明だが脱出用のハッチが取り付けられていたという。
- なお海軍のアレの初期型は、陸軍の某大将が「確実な死が前提に兵士を送り出すのは忍びない」と意見したため
- まるゆが曳航している「運貨筒」は使い捨てが基本の無動力水中輸送コンテナであり、大型・中型・小型各サイズが使い分けられた。ゲーム中では文字通りに「運」を運んできてくれる幸運の筒。運かつつ→運がつく
- 大型運貨筒は375トン、中型は185トン、小型は貨物58トン/石油47トン搭載可能であった、*36イラストでは一見すると球体に見えるがこの資料を見ればわかるように先の尖った魚雷のような見た目をしている。
- 肝心の使い勝手についてだが、堀元美著「造船士官の回想」99頁によると運貨筒のテストに際し
「これを375tも2つの昇降口から積み込むにはまったく人力による他はなく その為に運貨筒を大浦崎の部隊宿営の近所まで持って行き兵員の手によって積み込みを行ったが これは非能率な厄介な仕事だった」
と記述している。 - 運貨筒のバリエーションとしては、甲標的を改造して魚雷の推進機を用いた自航型「特型運貨筒(特運筒)」、その艦首下部に二門の魚雷発射管を備えた特殊潜航艇である「邀撃艇(秘匿名称:U金物)」や六年式魚雷2本を推進機にして各種火砲を運ぶ「運砲筒」がある。
- が、前述したように運貨筒は海軍の装備であり、曳航能力のないまるゆで運用された記録はない。
- なおこの運貨筒は貯水タンクとしてラバウルにて現存している。なんという幸運艦……。
- 海軍が協力してくれるようになった頃は不明だが、詳しい海図もジャイロコンパスも積んでおらず「前の船について行けばなんとかなる」という航法で目的地までたどり着いた。
海軍の中の人曰く「怖いもの知らずというか、素人は凄いと思った」 - 各種改良についてはまるゆ改の該当項目を参照のこと。
ゲーム内限定の小ネタ・独自設定 |
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- 陸軍所属艦ゆえか、プレイヤーを「隊長」と呼ぶ。憲兵さんの憩いのオアシス誕生。
- ゲーム中では潜水艦クラスとして扱われLv10以上で先制雷撃能力を獲得するが前述の通り威力は皆無で、雷撃能力そのものがゲーム独自設定なので注意されたし。
- 艦娘としてのイラストでは、アメリカ製の簡易拳銃「FP45リベレーター*37」に酷似した拳銃を所持している。実銃と異なる不自然に細長い銃身が突き出している事から、これは基本武装の九四式37mm砲を表現しているのではないかと推測される。
- まるゆ画像の拳銃部分を拡大すると、フロントサイトが一体化した無骨なプレス製トリガーガードや独特の形状なトリガー、グリップパネルを持たず側面に丸い穴が開いているレシーバー等、リベレーターの特徴が確認できる。
- 余談になるが、FP45リベレーター拳銃は中国大陸の抗日陣営にも供与され、それを日本陸軍兵士が鹵獲・使用している。その性能は…小ネタの流れでお察しください。
- 彼女は決してぼっちではない。頼もしい友人や、特攻の命令を受けて死にゆく最中にも決して礼儀を忘れなかった、帝国海軍の、果ては日本人の鑑のような憧れの人の存在もあってか、まるゆ改になることができれば自分に自信を持つに至る。
友人「心配するな!」
憧れの人「私たちは大歓迎ですよ♪」
次はいよいよ貴官の出番である。我が陸軍は貴官の隊長着任を心より歓迎する
しかも細い -- 2024-05-20 (月) 00:12:48