No.403 | ||||
---|---|---|---|---|
Hornet(ホーネット) | Yorktown級 3番艦 正規空母 | |||
艦船ステータス(初期値/最大値) | ||||
耐久 | 67 | 火力 | 0 / 45 | |
装甲 | 38 / 65 | 雷装 | 0 | |
回避 | 30 / 57 | 対空 | 32 / 72 | |
搭載 | 87 | 対潜 | 0 | |
速力 | 高速 | 索敵 | 45 / 70 | |
射程 | 中 | 運 | 28 / 67 | |
最大消費量 | ||||
燃料 | 60 | 弾薬 | 65 | |
搭載 | 装備 | |||
36 | F4F-3 | |||
18 | SBD | |||
18 | SBD | |||
15 | TBD | |||
改造チャート | ||||
Hornet → Hornet改(Lv40) | ||||
図鑑説明 | ||||
Yorktown級航空母艦3番艦、USS Hornetよ。 ミッドウェー、そしてサンタ・クルーズ諸島沖で全盛期の日本機動部隊と真正面から対決したわ。 飛龍、そして翔鶴瑞鶴も強かった。シャングリラ伝説も私よ? 覚えておきなさい。 |
※初期値はLvや近代化改修の補正を除いた時の数値であり、改造直後の値とは異なります。
最大値はLv99の時の最大値を指します。
セリフ | CV:ファイルーズあい、イラストレーター:コニシ |
---|---|
入手/ログイン | そう、貴方が噂の提督なの。よろしくね。 私はUSS CV8 Hornet! I'm looking forward to you. |
母港/詳細閲覧 | そう、私がHornetよ。覚えておいて。 |
Did you call me? | |
母港/クリック時 | なあに、Northampton。あんまり引っ張んないでって……ん……あっ、貴方提督、何をしてるの!? え、曳航の、演習?……いらないわ、その演習。……艦爆隊、発艦始め! |
母港/詳細閲覧【新春】 | A happy new year! 提督、今年もHornetをよろしく頼むわね。さあ、New year partyに行きましょう。 ……え? 一緒よ? |
母港/詳細閲覧【節分】 | 来たわ、噂のセツブーンFes。Saraからも聞いているわ。演習も対策もバッチリよ。 私達の鬼役は誰が担当なの? ……え、翔鶴、貴方なの? はぁ……運命は非情ね。……仕方がないわ。全力で、行くしかないわね! ……攻撃隊、発艦用意っ! |
母港/詳細閲覧【バレンタイン】 | 提督、Hornet手作りchocolate、差し上げます。是非召し上がって。少しシナモンを効かせているの。 |
母港/詳細閲覧【ホワイトデー】 | 提督、これは? chocolateのお返しに? That will be great.頂くわ。 |
母港/詳細閲覧【春本番】 | まあ、これが噂に聞いたoutdoor party、お花見ね。いいじゃない。 バーベキューはどこでやるのかしら? え、しない? really? |
母港/詳細閲覧【秋】 | 鎮守府秋祭り? 楽しそうね、一緒に行きましょう! |
母港/詳細閲覧【Xmas】 | Christmasね! 今日は陽気に騒ぎたいわね。あら、美味しそうなターキーグリル。提督もひとつどう? ……ん? 何か目が泳いでるわよ。どうしたの? なに? |
母港/詳細閲覧【年末】 | I see*1、new Yearの前に、鎮守府をcleaningするわけね。 OK、私は何をやればいい? 差し入れ用に得意なアップルパイ、焼きましょうか? |
ケッコンカッコカリ(反転) | え、サラやビッグEじゃなくて、私? ああ、そう、ふーん。い、いい趣味ね、悪くはないわ。 でもサイズ、合うかな……あ、ぴったり。ん……じゃあ仕方ない。イエスよ。 |
ケッコン後母港(反転) | Coffee入れたわ、飲むでしょう? はい。……ああこれ? 頑張ってる差し入れ。 私の手作りのアップルパイ、好きでしょう? シナモンちょっと多めの。 |
編成/出撃 | Task Force flagship Hornet. Weigh anchor. |
出撃 | USS CV8 Hornet、出撃します。第十六任務部隊、前へ。 |
開戦/攻撃 | さあ、始めましょうか。Hornet攻撃隊、発艦始めなさい。 |
夜戦開始 | 夜か……あまり好きじゃないけど。……追ってみましょうか! |
攻撃/航空戦 | そこね、逃さないわ。 |
連撃/弾着観測射撃/夜戦攻撃 | さあ、行きなさい! |
小破 | ううっ! 喰らった! 飛行甲板!? |
小破/旗艦大破 | くうっ。これ、ヤバイか?いえ、まだよ! |
中破/大破 | やってくれる。でも、これ以上はやらせない。誘爆を、火災を防ぐの。 甲板の機は海へ投棄!もう……艦は捨てないわ! |
勝利MVP | この戦い、Hornetの戦果が大きいっていうの? ……まあ、そうなるか。ごめんね皆、せっかくだから貰っておくけど、勿論、これは皆の戦果よ。 |
帰投 | Fleetが港に戻ったわ。皆、ご苦労さま。 |
補給 | That will be great.助かるわ。 |
改装/改修/改造 | ふうん、良い機体ね。悪くはないわ。 |
そんなのでいいの? Really? まあ、いいけど。 | |
改装/改修/改造(遠征選択/アイテム発見) | No problem. |
入渠(小破以下) | 少し汗をかいちゃった。シャワーいただくわね。 |
入渠(中破以上) | 敵もなかなかやるわ。身体、直しておかないと。 |
建造完了 | 出来たわ。早いものね。 |
戦績表示 | Information? 大事よ、何よりも。 |
轟沈(反転) | 火が……火が、消えないわ。艦を包んで、傾いていく。 ……なに……あの子。綺麗に描いてよ……うっ。お願い……ね。 |
時報 | 改で実装 |
放置時 | あら翔鶴。貴方、私と全然似てないけど、どこか通じるところが……ね、ある気がするの。 なんていうの、Feeling? ……星廻りかしら。まあ、なんでもいいわ。 今度、鎮守府のBarで一杯やりましょう? 私、奢るわ。 |
ゲームにおいて 
- 2020年7月11日、梅雨&夏イベ「侵攻阻止!島嶼防衛強化作戦」の最終海域突破報酬として実装された。
- Intrepid同様、素の射程が中。
- 改装するとGraf Zeppelinと同燃費になるが夜間砲撃能力を除き、全ての面で能力が勝っている。
Grafの立場が危ない。- 特に搭載は34もの差がある。実質的な向こうの大幅強化版といえる艦娘。主力空母を出したくない前段作戦等で活躍が見込める。
- ちなみに改装で搭載数は微増なので、レベリングや周回燃費だけを考えるなら未改造のままでも良い。
前線に出すことを考える場合は耐久面の大幅に上がる改の方が良い。ボイスも改で部分的に差し替わる。
キャラクター設定について 
- スーツ姿で肩に担いだガンケース型飛行甲板に右手のライフル型艤装という、法執行機関のスナイパーめいた出で立ちの艦娘。
- ちなみに上着はフライトジャケット系統。
- 右手に携えたライフルはIntrepid同様、スプリングフィールドM1903がモデル。
ガンケース型の飛行甲板にライフル型艤装が収納可能な構造と思われる。
ライフルの機関部上部には1.1inch(28mm)対空機銃が二基と探照灯が搭載されている。 - 性格は冷静沈着な感じで、提督の悪戯に艦爆隊を差し向ける程には生真面目。五航戦の妹やアー様と案外気が合うかもしれない。
- 放置時や改の時報だとむしろ五航戦の姉とのからみが多い。
小ネタ 
- アメリカ海軍のヨークタウン級航空母艦3番艦「ホーネット」(CV-8)が元ネタ。
- 名前はスズメバチを意味する「Hornet」から。アメリカ独立戦争期の10門スループである初代以来アメリカ海軍で代々受け継がれてきた伝統的な名前で、本艦は7隻目にあたる。
- 第二次世界大戦には2隻のホーネットという名前の空母(CV-8とCV-12)が登場するが、本艦は前者(CV-8)の方。
- 後者(CV-12)は本艦の名前を引き継いだエセックス級4番艦*2で、こちらは2020年現在もカリフォルニア州アラメダで博物館として現存・公開されている。
- あだ名はFighting Lady、これは船はアメリカでも女であり、戦う女という発想からよくついたあだ名でホーネット以外にもいる。またはHorny Maru、HornetのHornにyをくっつけたアメリカ人が好きな言葉遊びであり、Horney自体かなり下品な言葉で、むらむらしてやりたくなるイカす船、ぐらいの意味になる。
建造の経緯 
- 1934年、第二次ロンドン軍縮会議の予備交渉が不調に終わり、日本はワシントン条約の破棄を通告、1936年にはロンドン軍縮本会議も脱退した。それにより1938年、英米仏の三か国のみで締結された第二次ロンドン条約のエスカレータ条項が発動し、アメリカは新たに4万tの空母保有枠を得た。
- それを受けてアメリカは2万t級空母2隻の建造を計画するが、新型空母の設計が間に合わなかったため、差し当たり1隻をヨークタウン級の準同型艦として1938年度計画で発注し、もう1隻は新規設計として1939年度計画に後ろ倒しすることとなった(こちらは後のエセックス(CV-9) )。
- ヨークタウン級の「準同型艦」というのは、軍縮条約の制限がない状態での建造であったため、全長の延長(約8mほど)などの改修が施されており、排水量も約100tほど大きくなっているため。
- ヨークタウン級の「準同型艦」というのは、軍縮条約の制限がない状態での建造であったため、全長の延長(約8mほど)などの改修が施されており、排水量も約100tほど大きくなっているため。
- こうした経緯から姉2隻と建造時期が4年ほどずれており、年の離れた妹のような関係にあたる。
- ハル・ナンバーが2番艦エンタープライズ(CV-6)から1つ飛んでいるが、これはこの空いた期間にワスプ(CV-7)が建造されたため。
- 就役日は1941年10月20日で、真珠湾攻撃の1ヶ月半前。開戦時の最新鋭空母であった。
- ホーネットの事は日本でも「日本ニュース」第34号(1941年1月)
で進水式の様子が報道されている。
- ホーネットの事は日本でも「日本ニュース」第34号(1941年1月)
- 初代艦長となったのは「マーク・A・ミッチャー」大佐。後にハルゼーやスプルアンスの貴下で機動部隊を指揮し、マリアナ、フィリピン、沖縄などで日本海軍と相対する人物である。
竣工、そして前線へ 
- 竣役後、ホーネットはノーフォークで訓練航海等を行い、風雲急を告げる日米関係の悪化を踏まえて、一刻も早い戦力化に努めていた。そして1941年12月8日、遂に太平洋戦争が始まると、ホーネットの慣熟訓練も急ピッチで進められ、翌1942年1月末には訓練を完了する。
- この訓練の最中、ホーネットに2機のB-25陸軍双発爆撃機がホーネットの甲板上に搭載された。乗員たちはなぜ陸軍機を積むのか訝しんだが、これが米軍が企図するある重大作戦のための準備であり、ホーネットがそれに参加する事になることは、この時乗員たちは誰も知る由はなかった
- 2機のB-25爆撃機、これは真珠湾攻撃等で落ちるばかりのアメリカの士気を、もう一度高めるために計画された「日本本土空襲」を実現させるために(陸軍爆撃機を空母から発艦させることは可能か)を試すために搭載されたもので、慣熟訓練終了直後の2月1日、2人の海軍士官の操縦する2機は無事にホーネットから飛び立つことに成功した。
- この訓練の最中、ホーネットに2機のB-25陸軍双発爆撃機がホーネットの甲板上に搭載された。乗員たちはなぜ陸軍機を積むのか訝しんだが、これが米軍が企図するある重大作戦のための準備であり、ホーネットがそれに参加する事になることは、この時乗員たちは誰も知る由はなかった
- ノーフォークに帰港したホーネットは、直ちに太平洋方面への進出を命じられ出港、3月4日にはパナマ運河を通り太平洋に進出する。20日にはサンフランシスコのアラメダ海軍基地に到着したが、ここで乗員たちを驚かせたのは、ホーネットに搭載するために待ち構えていた16機ものB-25と、1925年のシュナイダートロフィーレースの優勝者で、当時アメリカ航空界で名の知らない者はいないパイロットだった「ジミー・ドーリットル」陸軍中佐と100名以上もの陸軍パイロットが、ホーネット乗艦のため待っていた事だった。
- 初陣どころか、海軍艦艇としての作戦行動など、一切経験のないホーネットに課せられた最初の任務は、なんと「日本本土初空襲をするB-25を日本本土近海まで運び離陸させること」という極めて重要な任務であった。巡洋艦2隻、駆逐艦4隻で新たに第18任務部隊を編成したホーネットは4月2日にはサンフランシスコを出撃、途上13日には現場指揮官を務めるウイリアム・ハルゼー提督率いる第16任務部隊(空母エンタープライズ、重巡2、駆逐艦4)が護衛のため合流し、ホーネットを中心とした攻撃部隊は一路日本に向けての針路をとった。
- 機密保持のため、ホーネットの乗員には「真珠湾にB-25を輸送する」とだけ知らされていた。出港した2日の午後、ミッチャー艦長の艦内放送で出撃の目的を知った乗員達は歓声を上げて喜んだという。
日本本土初空襲 
- ドーリットル中佐率いる攻撃隊は、4月18日夕刻に日本から400マイルほどの地点から出撃する予定だった。しかし、出撃当日の未明、艦隊は遂に日本側に発見されてしまう。
- 発見したのは犬吠埼東方で監視任務に従事していた特設監視艇第二十三日東丸だった。元々漁船である第二十三日東丸は、海軍に徴用され監視任務のため第二十二戦隊(通称黒潮部隊)に配属されていた。ホーネットらを発見した第二十三日東丸は直ちに米機動艦隊発見を通報し、さらに航空母艦の数などを打電するなど、身の危険を顧みず、偵察行動を続けたという。
- 発見されたことを知ったハルゼーは、直ちに第二十三日東丸の撃沈を指示、護衛の軽巡洋艦ナッシュビルやエンタープライズの艦載機がこれを攻撃、第二十三日東丸側も搭載していた機銃で応戦する。しかし僅か90t程でしかない第二十三日東丸と、1万トン近い軽巡洋艦とでは端から勝敗は見えてていた。それでも第二十三日東丸は最後は体当たりを企図したかのように突入を開始、米軍の攻撃開始から約30分もの間粘りぬくが、8時20分に遂に命中弾を受け大炎上、その7分後に沈没した。生存者はいなかった。
- 通報されたことで、ホーネットらは直ちに攻撃隊を発進させることを決断する。日本からはまだ600マイルの地点で、これは着陸地点にたどり着けるぎりぎりの地点だったが、通報されたことで日本側の迎撃態勢が整えられてしまう事を危惧した結果、予定を繰り上げて出撃する事となったのである
- 40ノットを超える強風と30フィートに及ぶ波が激しく船体を揺さぶる中、ドーリットル中佐率いる16機のB-25は1機も事故を起こすことなく無事に発艦した。ホーネットは麾下艦艇と共に直ちに反転退避行動をとった。日本語および英語両方のラジオ放送を傍受して攻撃隊が成功した事を知ると、艦内は再び歓声に包まれたという。ホーネットらは4月25日の朝、無事に真珠湾に帰港する。
- 日本初空襲が報道された際、どこから発進したのか聞かれたルーズベルト大統領はホーネットからとは当然言わず、シャングリラからと答えた。ジェームズ・ヒルトンの小説『失われた地平線』で語られる理想郷の名である。のちにエセックス級空母12番艦が、その命名進水式をドーリットル中佐の妻ジョセフィン・ドーリットルが務めたことから、米海軍空母命名の慣習である歴史上の戦地や過去の艦名ではなく、シャングリラの名が与えられることになる。
- この作戦による被害は死者87名、重傷者151名(うち後日死亡1名)、軽傷者311名以上、家屋全壊・全焼112棟(180戸)以上、半壊・半焼53棟(106戸)以上であった。
- 名目上は軍事施設のみを標的とした作戦であったが実際は民間の居住区にも攻撃が及んでおり、国際法上禁止されている非戦闘員への攻撃も積極的に行われていた。中には日本軍の航空機と勘違いし手を振った学童に対しても機銃掃射が行われたが、幸いにも死者は出なかった。詳細についてはこちら
も参照。
- 名目上は軍事施設のみを標的とした作戦であったが実際は民間の居住区にも攻撃が及んでおり、国際法上禁止されている非戦闘員への攻撃も積極的に行われていた。中には日本軍の航空機と勘違いし手を振った学童に対しても機銃掃射が行われたが、幸いにも死者は出なかった。詳細についてはこちら
日米空母決戦「ミッドウェー海戦」 
- 帰還したホーネットらは、南方海域で行われようとしていた初の空母同士の決戦に参加すべく、4月30日に真珠湾を出撃するが、5月8日に珊瑚海で行われた「珊瑚海海戦」には間に合わず、ナウル島とバナバ島に対する攻撃を支援した後、5月26日に真珠湾に帰還する。
補給や整備を僅か2日で済ませたホーネットは、エンタープライズの第16任務部隊に加わり、ミッドウェーに侵攻する日本海軍を迎撃するために30日に出撃する。
しかし指揮官のハルゼー提督は皮膚病が悪化して入院するという事態となり、後任に巡洋艦部隊を率いていたレイモンド・スプルアンスが着任する。 - 緒戦以来大戦果を挙げ続ける「南雲機動部隊」、それを先鋒として連合艦隊が戦力の大半を投入したミッドウェー攻略作戦。
対してアメリカ側は珊瑚海からの修理を終えて参加したヨークタウンを含めた「ヨークタウン級三姉妹」を中心とした機動部隊でこれを迎え撃った。
太平洋戦争のターニングポイントの一つとなったミッドウェー海戦の始まりである。- しかし、この戦いでホーネットは姉二人と比べて目立った活躍は出来なかった。
南雲機動部隊を発見して出撃した航空隊は、艦攻隊以外は南雲機動部隊を発見できずにミッドウェー島に帰還したり、燃料切れで不時着水したり、母艦に舞い戻ったりと散々な結果となった。
唯一南雲機動部隊を捕捉で来た艦攻隊15機は、三姉妹の艦載機で最初に南雲機動部隊への攻撃を仕掛けた部隊となったが、護衛戦闘機もいないままの突撃は直掩の零戦の格好の的であり、15機全機が撃墜され、不時着水後に機体から脱出して漂流し、後に救助されたジョージ・ゲイ少尉以外の29名は全員戦死してしまう。- この時全滅したホーネット雷撃隊「VT-8」の隊長、ジョン・C・ウォルドロン少佐は出撃前に以下の訓示をしたと言われている。
「今この時において我々は世界最高であると私は信じている。すべてがうまくゆくよう私は願ってる。だがそうではなく、最悪の状況になったとしても一人一人が最大限の義務を果たし、敵を倒すことを願っている。たとえ最後の一機だけになろうとも攻撃し、敵を倒すんだ。神がともにあらん事を。さあ奴らをやっつけよう、そして帰ってくるんだ」 - 出撃前にミッチャー艦長から最後のブリーフィングを受けている時、ウォルドロン少佐は日本空母は双方の部隊の距離を詰めるために進路を変更するのでは?と考えた。しかしホーネット飛行長のリング中佐はそうは思わず、発進後も想定の目標に向けて進撃した。
しかしウォルドロン少佐は自分の判断を信じ、発進後に針路を変え、自分の想定する日本空母部隊の位置を目指して進撃する。彼の予測は的中し、ウォルドロン少佐率いるVT-8は針路を変えて距離を詰めようとしていた南雲機動部隊の上空に到達する。なお、リング中佐率いるVB/S-8*3、ミッチェル少佐率いる「VF-8」隊は計画通りの針路を進んだ結果敵を発見できず、ミッドウェ―基地に退避したり、母艦に帰投したり、燃料切れで不時着水したりと、攻撃に貢献できなかった。 - 日本艦隊を発見したウォルドロン少佐は、護衛の戦闘機隊がいないのを承知の上で突撃を開始する。だが低速で鈍重な雷撃機TBDは上空警戒している零式艦戦21型にとっては格好の標的であり、ウォルドロン少佐機を含む全機が撃墜され、最後に残ったジョージ・ゲイ少尉機のみが雷撃、だがこれは命中せず、ゲイ少尉機も撃墜され、少尉のみが脱出、生還している。
- この時全滅したホーネット雷撃隊「VT-8」の隊長、ジョン・C・ウォルドロン少佐は出撃前に以下の訓示をしたと言われている。
- 因みに南雲機動部隊攻撃に出撃した3空母の艦載機9部隊*4のうち、計画通り南雲機動部隊に到達できたのはVF-3、VT-3、VF-6、VT-6、VT-8の5隊*5だけだった。このうち、エンタープライズの各航空隊*6)は、ウォルドロン少佐と同じような判断をして、独自にコースをとったので、南雲機動部隊を発見できた。
しかしVT-6はVT-8と同様に南雲機動部隊を発見し攻撃に移るのだが、護衛役のVF-6は他の部隊の行動が把握できず、結局上空にいるだけでVT-6の突入の護衛が出来なかったため、VT-6はVT-8と同様の悲劇に見舞われ、4機を残して全滅する*7。
唯一連携して攻撃できたのがヨークタウンのVF-3とVT-3だったが、10数機もの零戦の迎撃にVF-3の6機だけでは対抗できず、10機が撃墜され、残り2機も燃料切れで不時着水したので全滅となった。- ただ、ここで思わぬ偶然が起る。南雲機動部隊を発見できないでいたVB/S-6が、偶々米潜水艦を攻撃して南雲機動部隊への合流を急ぐ駆逐艦嵐を発見、これを追尾したことで3空母の雷撃隊を壊滅させた結果、低空に零戦が集中してしまい、上空が無防備となっていた南雲機動部隊を発見する。
更に日本側にとって間の悪い事に、遅れていたVB-3もようやく南雲機動部隊上空に到達し、2隊同時攻撃の形となる。
バラバラの波状攻撃という失敗が、却って日本側に護衛戦闘機が低空にかたまってしまうという状況を生み、そこを遅れてきた爆撃隊が上手く突くという偶然によって、南雲機動部隊の3空母が大破、そして沈没や自沈へとつながるという結末となった。
- ただ、ここで思わぬ偶然が起る。南雲機動部隊を発見できないでいたVB/S-6が、偶々米潜水艦を攻撃して南雲機動部隊への合流を急ぐ駆逐艦嵐を発見、これを追尾したことで3空母の雷撃隊を壊滅させた結果、低空に零戦が集中してしまい、上空が無防備となっていた南雲機動部隊を発見する。
- その後、飛龍の反撃で長姉ヨークタウンが航行不能となると、ホーネットはヨークタウンの艦載機を収容し、撤退する日本軍の追撃を開始する。
翌6月6日には日本戦艦発見の報を受け、エンタープライズと共に攻撃隊を出す。
しかしこれは戦艦ではなく、損傷により撤退する重巡洋艦最上、三隈だった。
攻撃隊はこれを空襲し三隈を撃沈する。ホーネットにとってこれが最初の戦果となった。
- しかし、この戦いでホーネットは姉二人と比べて目立った活躍は出来なかった。
- 結果的にミッドウェー海戦は日本側の空母4隻と重巡1隻が沈み、アメリカ側は空母1隻を喪失。日本の侵攻企図は挫かれアメリカ側の大勝利となった。
しかしこの戦いで第16任務部隊を指揮したスプルアンスは、ホーネット隊が南雲機動部隊への攻撃に多くの機が失敗したことが、ヨークタウンの損失につながったと考え、指揮官のミッチャーに対して偏見の目を向ける事になってしまった。
だが皮肉にも、こののちスプルアンスが中部太平洋方面で第五艦隊を指揮して戦う際に、常に貴下の機動部隊を指揮したのがミッチャーで、やがてスプルーアンスの誤解も解かれ、終戦まで上司と部下の間柄となっていくのである。- スプルーアンス大将(当時中将)については、元々空母は畑違いだった事から、「空母運用の理解が乏しかった」と評され、その乏しさから「航空隊の壊滅はホーネットの責任」と判断したとも言われている。
ミッドウェ―海戦も、本来であればハルゼー中将が赴くはずだったが、持病を理由に後方へ一時離脱する事になったため、前述の通り巡洋艦部隊指揮官だったスプルーアンスがハルゼーの指名を受けて急遽指揮官に就任したのだが、「畑違い」という事や、戦艦の価値が怪しくなっていた1944年においてもトラック島空襲で戦艦の運用を希望した逸話や、大和との対決も戦艦部隊で決着させようとして失敗したという逸話から、一部では「戦艦至上主義者」ともささやかれている。
- スプルーアンス大将(当時中将)については、元々空母は畑違いだった事から、「空母運用の理解が乏しかった」と評され、その乏しさから「航空隊の壊滅はホーネットの責任」と判断したとも言われている。
ソロモン方面の激闘「南太平洋海戦」 
- ミッドウェー海戦を生き延びたホーネットは、艦載機を他の空母に明け渡すと、装備の更新と訓練に終始し、ガダルカナル島侵攻作戦にも当初は加わらなかった。8月7日からのガダルカナル島攻防戦にはエンタープライズ、サラトガ、ワスプが参加している。しかし、8月24日の第二次ソロモン海戦でエンタープライズが損傷し戦線を離脱すると、サラトガは8月31日に伊26の雷撃で損傷。ワスプも9月15日に伊19の雷撃で沈没したため、攻防戦開始から1月ほどで、アメリカ軍は運用可能な空母はホーネットだけになってしまう。
- 慌てたアメリカ海軍はホーネットを直ちにソロモン方面に投入すると共に、エンタープライズの修理を急ピッチで行い、なんとか作戦投入可能な空母を2隻揃える。一方日本側はミッドウェー海戦で4隻の空母を失いつつも、ガダルカナル島攻防戦時は空母6隻*8を揃えており、第二次ソロモン海戦で龍驤を失い、飛鷹が機関不調で引き返していたが、4隻の空母を投入可能であり、戦力的には日本側が有利な状況だった。
- こうしてアメリカの海軍記念日である10月26日、日米双方の機動部隊による4度目の海戦「南太平洋海戦」が発生する。
- この戦いで両艦隊は、ほぼ同時期に敵機動部隊を発見し、攻撃隊を出撃させた。ホーネットは第一次攻撃隊29機*9と、第三次攻撃隊25機*10が出撃する。日米ともほぼ同時に出撃した事で、双方の攻撃隊が上空ですれ違うという珍事が発生したりしている。
- この際、瑞鳳の戦闘機隊(9機)が、すれ違った米攻撃隊のうち、エンタープライズの第二次攻撃隊19機*11を迎撃し、これに打撃を与えるが、自隊も損傷を受け、位置も見失った事から瑞鳳に帰還する。このため直掩戦闘機の数が減った日本側攻撃隊は、その後のホーネットへの攻撃の際に大損害を被り、隊長の村田重治少佐も戦死する原因となったとも言われている。
- 但し瑞鳳戦闘機隊の行動については、これによりエンタープライズ攻撃隊は機動部隊攻撃のタイミングを逸し、その前衛部隊を攻撃するしかなくなった結果、ホーネット隊の空襲で中破した翔鶴が、更に損害を受ける事を防げたという意見もある。
- ホーネットから出撃した2つの攻撃隊のうち、第一次攻撃隊の方は日本機動部隊を発見、直後に直掩の零戦に襲われ護衛のF4Fが迎撃、その後丸裸となった艦爆隊に残りの零戦が殺到し、2機撃墜、2機被弾撤退の損害を受ける。残りの11機が旗艦翔鶴に対して攻撃を実施し、4発の命中弾を与えている。
しかしミッドウェー海戦の教訓から航空燃料や弾薬などの危険物を早急にしまっていた事で誘爆を避ける事に成功し、翔鶴は中破の状態で戦線を離脱した。一方第一次攻撃隊の艦攻6機と、第三次攻撃隊25機は日本機動部隊を発見できず、エンタープライズ隊と同様前衛部隊を攻撃し、筑摩を大破させるなどの損害を与えている。 - 一方、日本海軍の第一次攻撃隊も、米機動部隊上空に到達する。攻撃隊長の村田重治少佐は目標をホーネットに絞り攻撃を開始する*12。
- 高橋定大尉率いる瑞鶴艦爆隊がまず攻撃を仕掛け、爆弾3発が命中、1発が至近弾となった。更に被弾した佐藤茂行飛曹長機がホーネットの煙突前部に突入自爆し火災を発生させた。続いて村田重治少佐率いる翔鶴艦攻隊が雷撃を仕掛け、ホーネット右舷の前部機械室と対空砲弾庫付近に魚雷が命中、更に被弾した艦攻1機(村田隊長機ともいわれる)が体当たりを行う。被雷による浸水でホーネットは全動力を失い停止してしまう。
- 一度の空襲で爆弾3発、魚雷2本を命中させ、他にも至近弾等でホーネットに大損害を与えた第一次攻撃隊、しかしホーネットや護衛の艦艇、直掩戦闘機による必死の防戦で、零戦12、艦爆21、艦攻20のうち零戦5、艦爆17、艦攻16と8割もの損害をだし、指揮官の村田少佐を含め、多くの熟練パイロットを失った*13。
- 航行不能となったホーネットは全動力を失い大火災を起こしながら漂流する。救援の駆逐艦からの消火活動などで鎮火には成功するが、動力復旧は絶望的だった。幸い日本機動部隊からの第二次攻撃隊*14は無傷のエンタープライズに攻撃を集中したので、アメリカ側はホーネットの曳航を企図したが、そこに前進部隊に所属していた隼鷹からの二航戦第二次攻撃隊15機*15が来襲、ホーネットに魚雷1発が命中し、傾斜がそれまでの11度から14度に増大する。
続いて瑞鶴からの第三次攻撃隊*16、隼鷹からの二航戦第三次攻撃隊*17の攻撃で複数発の爆弾を被弾し、ホーネットの復旧曳航は不可能と判断される。艦長のチャールズ・P・メイソン大佐は総員退艦を指示、また駆逐艦2隻による海没処分も決定した。- しかしホーネットの海没処分は思いのほか難航する。まず魚雷で仕留めようとしたが、当時のアメリカ海軍の魚雷は不良品が非常に多く、命中したとしても威力不足だし、命中しても爆発しないこともあった。そのためか16本発射した魚雷は半分の9発しか命中せず、しかも威力不足で浸水を広める事は出来なかった。また砲撃で沈めようにも喫水線下を上手く狙う事は難しく、殆どの弾が喫水線上構造物に命中するだけで、これも浸水を誘発する事が出来なかった
- 海没処分が長引くうちに、日本艦隊の前衛が迫っている事を知った2隻は、処分をあきらめ撤退する。こうして炎上したまま浮かぶホーネットは、米空母が漂流しているとの報を受けて進撃してきた第十駆逐隊の秋雲、巻雲の2隻に発見される。「事情許さば、拿捕曳航されたし」と連合艦隊参謀長宇垣纏少将からの指示を受けていた2隻だが、拿捕曳航できるような状況ではなく、撃沈処分が決定する。
- 秋雲の方もまず砲撃でホーネットを沈めようとしたが、米駆逐艦の時と同様全く沈む気配はなく、魚雷による処分が決定した。秋雲と巻雲双方から計2本ずつ放たれた魚雷は3本が命中。ついにホーネットは力尽き沈んでいった。この際、沈めた空母がホーネットであることを知った乗員からは、東京空襲がホーネットによって行われたことを知っていたこともあり「東京空襲の仇を討ったぞ」と喝采をあげる者もいた。
- この際、秋雲の艦長が巻雲や秋雲乗員を驚かす奇行をしでかしているのだが、詳細は秋雲に詳しい。
- この戦いで両艦隊は、ほぼ同時期に敵機動部隊を発見し、攻撃隊を出撃させた。ホーネットは第一次攻撃隊29機*9と、第三次攻撃隊25機*10が出撃する。日米ともほぼ同時に出撃した事で、双方の攻撃隊が上空ですれ違うという珍事が発生したりしている。
- こうして太平洋戦争開戦時のアメリカ最新鋭空母だったホーネットは完成から1年と7日で、南太平洋の海底に沈んでいった*18。しかし短い一生の中で、東京初空襲、ミッドウェー海戦など、主要な作戦に従事し、アメリカにとって厳しい時期を戦力の中核として戦った本艦にあやかり、建造中のエセックス級4番艦にホーネットの名が襲名された。
- おそらくは誰かがつくったのであろうが以下のような話が伝わっている。ホーネットから退艦する際、ある兵隊が別の兵士においお前、これからどうする、再志願するか?と聞くともちろんするさ、新しいホーネットでだと答えたという。アメリカ海軍の風習では沈んだ艦が新しい体で復活し、復讐するという考えであり乗組員もできる限り前の艦の人間を配属するのであった。
- 余談だが、現在エセックス級4番艦のCV-12「ホーネット」が展示(接岸)されているアラメダのNo.3桟橋(Pier No.3)は、1942年4月1日にCV-8「ホーネット」へB-25×16機を搭載した場所でもある。現在、桟橋には「THE JIMMY DOOLITTLE PIER (ジミー・ドーリットル桟橋)
」と表示された説明書きのプレートが設置されている。
- CV-12の格納庫内には、CV-8紹介用エリアも設けられ、ジオラマ・写真・インシグニア(部隊マーク)
・資料等が展示されている他、別エリアには幅が2m近くあるB-25の模型
が壁に掛けられている。また、エセックス級姉妹のエンブレムが展示されているエリアには、CV-38「シャングリラ
」の物も展示されている。
- CV-12の格納庫内には、CV-8紹介用エリアも設けられ、ジオラマ・写真・インシグニア(部隊マーク)
- 双葉社刊行の超精密3D CGシリーズ 42「日米空母決戦」で栃林秀氏の作成した「激闘!南太平洋海戦
」というCG動画がある。一部経緯が省略されているところもあるが、非常に臨場感あふれる作品となっているので一見してみてほしい
この艦娘についてのコメント 
最新の30件を表示しています。 コメントページを参照