No.145 | ||||
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戦闘糧食 | 戦闘糧食 | |||
装備ステータス | ||||
火力 | 雷装 | |||
爆装 | 対空 | |||
対潜 | 索敵 | |||
命中 | 回避 | |||
射程 | ||||
装備可能艦種 | ||||
駆逐艦 | 軽巡洋艦 | 重巡洋艦 | 戦艦 | |
軽空母 | 正規空母 | 水上機母艦 | 航空戦艦 | |
備考 | ||||
開発不可、改修可 アイテム屋さんで購入可能 | ||||
改修更新 | ||||
戦闘糧食 → 戦闘糧食(特別なおにぎり) | ||||
腹が減ってはなんとやら・・・・・・戦闘前にしっかりと腹ごしらえをしておきましょう。 海の上で食べる握り飯の味は格別です! (発動すると消滅します) |
ゲームにおいて
- 2015年8月10日のアップデートで実装。通称「おにぎり」「メシ」
応急修理要員と応急修理女神に続く、3番目の「効果が発動したら消滅する装備」。後に同系統の装備である秋刀魚の缶詰や戦闘糧食(特別なおにぎり)が実装された。
応急修理要員や応急修理女神と同様に、補強増設で追加した補強増設装備スロットにも装備可能。 - 装備として扱われるが、母港の装備所持数にカウントされない。またアイテム欄で所持数確認ができる。
- 装備改修が可能だが、改修したおにぎりも発動すれば消滅する。消費アイテムの改修実装は初。
入手方法
- 開発は不可能。イベント・任務による報酬が主。アイテム屋さんで購入(3個300円)することも可能。
- マンスリー演習任務『精鋭艦隊演習』で毎月1個入手できる。
- クォータリー出撃任務『北方海域警備を実施せよ!』で3か月おきに1個入手できる。
- クォータリー遠征任務『海上通商航路の警戒を厳とせよ!』で3か月おきに2個入手できる。
- イヤーリー(6月)出撃任務『南西方面の兵站航路の安全を図れ!』選択報酬
- イヤーリー(11月)近代化任務『「駆逐艦」の改修工事を実施せよ!』選択報酬
- 逆にこの装備を消費する任務としては、月1任務でおにぎり2個を伊良湖1個へと交換できる任務「給糧艦「伊良湖」の支援」が実装されている。
- なおマンスリーとクォータリー任務でおにぎりを入手できる任務を毎月実行すると四半期毎におにぎりが6つとなる。
そのため実質差し引き0で伊良湖3個に交換できる。本来の使い方と絶対違うが
- なおマンスリーとクォータリー任務でおにぎりを入手できる任務を毎月実行すると四半期毎におにぎりが6つとなる。
おにぎり改修
- ★+6まではネジ0とおにぎり1個の共食いで改修が可能。おにぎりの共食いとかいうパワーワード
そのため、デイリー任務「装備の改修強化」を、ネジを消費することなくおにぎり1個+資源(燃料10ボーキ5開発資材1)を消費することで達成することが出来る。 - 上記の特性を活かすことによって改修する(したい)装備が無い日であってもネジを消費することなくデイリー改修任務を達成できるという利点が生まれる。また、様々な事情によりネジを節約したい場合にも役に立つだろう。
- ★+7から★maxまではネジを1個消費するので、上記のような使い方はできなくなる。
- ★maxからの更新は確実化なしならば必要ネジ0と共食い1となり、★+6までと同様に利用可能となる。
- 更新に成功して戦闘糧食(特別なおにぎり)になった場合、伊良湖との交換任務では使用できなくなる。
キラ付け効果
(公式説明)から転載。
戦闘航海時において連戦する場合、合戦前に一定の確率で発動します。 発動艦娘と大きく、上下の隣の艦娘にも少しお裾分け…戦闘開始前に士気が少し高揚します。 ※発動するとアイテムは消費されます。
- 装備して出撃し、道中戦を複数回行うと戦闘開始時に食べることがある。またボス戦前では任意で発動できる。
- 羅針盤演出後、ボス戦マスに進撃する直前に「許可」「却下」の選択肢が表示され、「許可」を選択すると、ボス戦にて強制発動する。
- 「却下」すると100%発動しないのか、普通にランダム扱いになるかは別途検証。このような状況でケチる理由も無いが…
- (ボス戦以外では)1~2戦目には発動せず、3戦目以降にランダム発動する仕様らしい(実装直後の検証によりほぼ確定)。
- もちろん演習では発動しない。
- 羅針盤演出後、ボス戦マスに進撃する直前に「許可」「却下」の選択肢が表示され、「許可」を選択すると、ボス戦にて強制発動する。
- 発動した場合本人はcond値+10~+14で、上下隣接した仲間はcond値+6~+8。改修の効果は未検証だが、2017/07/14アップデート以前は★の数-1分だけ効果が向上していた。
- 効果としては1-1キラ付け1周分程度。どちらかというと、発動した様子を見て和む程度のアイテムだろう。
- 秋刀魚の缶詰と併用することでおすそ分け効果を上げることができるが、装備枠を2つ使うため非実用的か。
- 1隻だけ半端にキラ付けが完了していない場合に、現地で食わせてピンポイントにキラ付けさせる使い方もある。
- または15夏E-7のように、ボス戦を考えるとキラ付けしたいが羅針盤次第で無駄になる可能性がある海域で、「途中で帰っても無駄にならないキラ付けの代用」として使う手もある。
- 同じ艦を何度も連続出撃させる際に疲労の蓄積を防ぐ目的で持たせても良いだろう。
- 1-1キラ付けに持っていくのも手。ボスへ行くかはランダムだが、発動すればほぼ一周分のcond値が稼げる。
- イベント中等の大量キラ付けが必要な場面では、結構な時間短縮になるはず。
- もったいないようにも思えるが、そもそも戦闘糧食自体が余りがち。倉庫の肥やしにしておくくらいなら、少しでも有効活用したほうが良いだろう。
- イベント中等の大量キラ付けが必要な場面では、結構な時間短縮になるはず。
- 「遠征要員6隻に各一個持たせて賑やかに戦意高揚させる(ボスの目の前で)」というキラ遠征に役立てる使い道もある。
- おにぎり効果に加えて、おすそ分け効果を相互に与え合うので、少数で使って行くより爆発的効果が見込める。
- と言ってもあまり強いcond上昇ではないかも知れないし、6個ないし必要分集める必要があるが、6隻まとめてキラが付けれる。
- つまみ食い(早弁)はボスまで行けば同じ結果が得られるので、然程気にしなくて良い(逸れたり大破撤退しない事を祈ろう)。
- S勝・旗艦・MVPなどのcond値上昇も少しでも稼げる様にある程度戦闘回数のあるMAPがいい。
が、遠征要員6隻となると場所の選定が大事。またボス到達率・道中安全率・編成条件も選定に加えるべきだろう。- 適地としては1-4が良好。
- おにぎり効果に加えて、おすそ分け効果を相互に与え合うので、少数で使って行くより爆発的効果が見込める。
- いずれにせよ何回目の戦闘で発動するかが今のところ不確定なので少々扱いづらい(ボス戦時任意発動できるが)。
- ちなみに実装直後、護衛退避した艦娘が食べるという不具合があった。
フリーダム響
その他の用途
- 輸送作戦において、輸送量(TP)を増やす効果が2016夏E-2で確認されている。今後同じように使える可能性もあるだろう。
- この場合通常艦隊では6人、連合艦隊では12人に補強増設とこれを持たせれば輸送量増加を見込むことが出来る。
- ただし揚陸地点に到着する前につまみ食いされると当然なくなってしまうため、輸送量は減ってしまう。道中が2戦以内で済む場合には検討できる。あとボスマスで提案を断り続けるのは心が痛む。
- この場合通常艦隊では6人、連合艦隊では12人に補強増設とこれを持たせれば輸送量増加を見込むことが出来る。
- 運営のツイッターの告知によると食べた艦娘が搭載している「陸戦隊」の士気も上がるらしい。
「戦闘糧食」で士気の上がった艦娘(及びその前後の僚艦)は、その搭載する陸戦隊にも「戦闘糧食」効果が同出撃時に付与されます。
- こちらの詳しい内容は未解明だが上方修正と見ていいだろう。「陸戦隊」が大発動艇(八九式中戦車&陸戦隊)のみを指すのかどうかは不明。
- 時々演習相手の装備で見かけることがある。
- 何も装備させないと演習先には初期装備を持ち出してしまう仕様なので、これを持たせれば事実上丸腰になれるため。
ダメコンでも同じ事ができるが、見た目の滑稽さでは間違いなくこちらに軍配が上がる。 - 「見せる」には少々工夫が必要。演習相手の装備欄が見える条件(演習・敵味方に限らず本ゲーム共通だが)が、「砲撃を行う艦が主砲・副砲を装備している場合」に限られるので
全スロットをおにぎりにすると実は見えない(見せられない)。砲撃を行わない空母に持たせても見せることができないが某空母に装備させる提督は多い - 演習時の初期装備置換はスロット単位で行われるので、例えば長門改をおにぎり1個装備状態にした場合演習相手には「戦闘糧食・41cm連装砲・零式水上偵察機」の状態で現れる。
- 何も装備させないと演習先には初期装備を持ち出してしまう仕様なので、これを持たせれば事実上丸腰になれるため。
- 応急修理要員や洋上補給等消費アイテム全般に言えることだが、上位スロットに装備した場合、発動すると下位スロットから装備が上位スロットに移動する。(補強除く)
- 大多数の艦娘は特に影響が無いが、空母系や航巡、航戦や水戦装備可な艦娘等の場合スロット毎に搭載数が違い、消費アイテムスロットの艦載機数はmaxのままである。
- これを最大限に使った裏技的なこととして、空母や航巡等の1~3スロに装備した戦闘糧食をボスマスで使用することで、当該スロットの搭載数をmaxに保つことができる。
- 例えばツ級等で攻撃機が全滅したが移動させることで搭載数を復活させ攻撃させることや、空襲戦等で低下した艦戦を移動させて制空値を戻す等ができるようになる。
- ただし全滅スロットに移動した艦載機等は搭載0になり熟練度リセットも発生するので注意。
- そのスロットに最初から何か艦載機を入れておいた方が有用な場合も多いのであくまで裏技の領域。
- 大多数の艦娘は特に影響が無いが、空母系や航巡、航戦や水戦装備可な艦娘等の場合スロット毎に搭載数が違い、消費アイテムスロットの艦載機数はmaxのままである。
- 廃棄すると何故か燃料1が入手出来る。バイオマス燃料?おいしい重油なんてネタもありましたなそういえば
アップデート履歴
- 2015/08/10:実装。
- 2015/09/07:マンスリー任務「精鋭艦隊演習」の報酬になった。
- 2016/04/01:発動仕様が変更され、ボス戦前に任意で発動できる様になり格段に使い易くなった。
- 2017/07/14:改修実装がされた。消費アイテムの改修実装は初。
:発動時効果が引き上げられた。 - 2022/01/21:装備運用枠にカウントされなくなった。
小ネタ
- 「腹が減っては戦は出来ぬ」
軍艦の海戦は自艦も敵艦も走り回っており、いつ会敵するかわからない。
そのため兵員室や士官室で席についての通常の食事は摂れるわけもなく、戦闘部署についたまま待機することになる。そんな配置についたまま食べられる糧食が出されるのが「戦闘配食」である。 - そんな事情もあり、できるだけ食器を使わず、食べ易く水平線を注視したまま食事ができ、いざとなれば即座に戦闘へ移れるもの、ということになる。
そういうわけで、戦闘糧食はイラストの通り握り飯と水、それに漬物や牛缶程度であることが多かった。
煮炊きも出来ないような大激戦が予想される時には、乾パンとコンペイトウあるいは角砂糖などの場合もあった。
戦闘情勢に多少余裕がある場合は、豪華に汁粉と乾パンが出たなんて話も。- 説明文にもある通り、むさ苦しい兵員室で食べる食事より、戦闘部署で潮風に吹かれながら仲間と食べる戦闘糧食はまた格別な味だったとか。
駆逐艦雷乗員の橋本衛兵曹は著書『特型駆逐艦「雷」海戦記』で、スラバヤ沖海戦での戦闘配食の様子についてこう書いている。
「麦の混じらない大きなお握りが2個と、靴の底みたいに固くひからびた沢庵が数切れだけの食事だ。
それでも、兵員室よりはいくらかマシの中継所で、5人が寄り添ってにぎやかに食べるのは、
間もなく遭遇するであろう凄惨な戦闘など心のどこにもなく、まるで子供がピクニックに行った時のような、楽しい食事である。」
- 説明文にもある通り、むさ苦しい兵員室で食べる食事より、戦闘部署で潮風に吹かれながら仲間と食べる戦闘糧食はまた格別な味だったとか。
- 図鑑の説明文には「戦闘前にしっかりと腹ごしらえをしておきましょう」とあるが、始まる前だけでなく戦闘が小休止した僅かな合間を縫って出されることもある。
レイテ沖海戦において大和では6,700リットルの水が戦闘糧食としてあっという間に飲み干されてしまったという。- また、戦闘糧食を喜んだ人には意外なことに艦長たちも含まれる。
というのも、大艦の艦長というのは孤独なものであり、食事も艦長室で従兵にかしずかれながら一人ぼっちで食べることになっていた。
料理の内容こそ豪華なものだが、毎度毎度そんな環境で食べても旨くもなんともない。
かといって、士官室などへみだりにフラフラ雑談しに行くことも部下たちに気を使わせるので憚られる。
普段がそうなので、艦橋で部下たちと食べる素朴な戦闘糧食が人一倍美味しく感じたという。- なお、下士官兵の食事は脚気防止のため麦飯と決まっていたが、戦闘糧食の握り飯は上の一文にもある通り、兵隊言うところの「銀めし」である。
理由は瀬間喬海軍主計中佐いわく「麦を混ぜると握りにくく、ポロポロこぼれ落ちるから」。*1
そしてもちろん、これが生涯最後の食事になるかもしれない兵たちへの心やりでもある。*2 - 秋雲先生が時報で触れる銀めしに牛缶という晩御飯は、まさに正調の戦闘糧食なのである。
- 余談ではあるがこの握り飯、烹炊員が塩水に浸した軍手をつけて、炊きたて直の熱々な白米を一気に握っていく。素手だと火傷するし、塩水ならば同時に塩味も付くという創意工夫の賜物である。それでも数が数だけに烹炊員の手は真っ赤に腫れ上がったそうだ。
- ちなみに麦を混ぜると痛みやすくなるため高温多湿な環境である潜水艦ではご飯は全て銀めしだった。
米を炊くと大量の水蒸気が出るので浮上した僅かな時間で三食分まとめて炊いて保管する必要があった為である。
更に傷みにくいように酢飯にし、上に保存食であるハムを散らした「ハム寿司」も食べられていた。
また麦を入れない代わりに脚気防止としてビタミン剤を錠剤にしたり、味噌汁に溶かしたりして飲んでいた。 - 銀めしはもとより、牛缶に至っては普段は後生大事に仕舞い込まれており、下士官兵たちにとっては戦闘配食ぐらいでしかお目にかかれない代物だった。
なので戦闘配食でこの2つが出てくるや
「主計科の野郎ども、見ろよ、こんなに牛缶があったのに、今日までお目にかかったことは一度もねえぞ。
やつら、艦が沈んでも俺たちにゃあ食わせねえつもりだったんだぜ。ケチな奴め」
「ちげえねえ。奴を見ろよ、あんなにブタ太りしてよ」
(駆逐艦潮の水兵たち、スラバヤ沖海戦にて)
などと、あらぬ不平のとばっちりが主計兵たちめがけ飛んだりもしたとか。*3
- なお、下士官兵の食事は脚気防止のため麦飯と決まっていたが、戦闘糧食の握り飯は上の一文にもある通り、兵隊言うところの「銀めし」である。
- 海軍主計兵調理術教科書によると戦闘糧食は五目飯のおにぎりと定められていた。
実際に戦艦霧島では五目飯のおにぎりで、普通と違って牛肉を使う五目飯なのでちょっと変わった風味がしたとか。 - 真珠湾攻撃当日の空母瑞鶴では金平牛蒡、昆布佃煮、沢庵が混ぜ込んである3種のおにぎりと付け合せとして蒸しベーコンが配食されたと伝えられている。
- 海軍航空隊では長時間に及ぶ飛行になる場合、搭乗員に弁当としてよく巻き寿司を持たせていた。18年春イベに出てきた「航空弁当」はこれのこと。
具には傷みにくい煮た干瓢や椎茸、青菜や筍を入れ、操縦しながら食べられるように切らず、乾燥しないようにパラフィン紙に包んでいた。
飲み物は瓶入りのサイダーやリボンシトロンの他、上空では気温が氷点下になるので魔法瓶に入れた温かい飲み物も持っていたそうだ。*4 - ガダルカナル島飛行場攻撃の際の戦艦金剛では、握り飯のほかにゆで卵とレタスまでついた。
初陣にして敵陣地殴り込みの決死隊、それも飛行場砲撃という未曽有の作戦を決行する乗員たちへの、心尽くしの戦闘糧食であった。
「まるで遠足みたいだ」と好評だったそうな。 - 一方、南太平洋海戦で大破した筑摩では握り飯のほかコンビーフと牛缶が出た。
しかし、戦死者の原型を留めぬ遺体があちこちに散乱したままのなかでのこのメニュー、さすがの海の猛者たちも喉を通らなかったという。*5 - また、坊ノ岬沖海戦では戦艦大和以下、参加各艦早めの昼食をとっているが、どの艦も定法通り握り飯に沢庵や牛缶といったところだった。
「戦艦大和最期の食事」として大和ミュージアム前など*6で売られている竹皮包みの握り飯はこの戦闘糧食を再現したもの。
しかしこの時、駆逐艦霞だけは何故かカレーライスが出されたという。*7
- また、戦闘糧食を喜んだ人には意外なことに艦長たちも含まれる。
- 艦によっては要所に4斗(72リットル)の大樽に牛乳を入れて配備していたものもあった。
南方の炎天下で牛乳とは、味に関しては言うに及ばず衛生面が大いに心配だが……水よりも飲みごたえがあり腹にたまるという利点には代えられなかったのだろう。
なお、牛乳とはいってもさすがに生乳は積んでおらず、脱脂粉乳を溶いたものだったという。 - これを供給するため、戦闘時は艦内の烹炊所も常にフル稼働。
- なお武蔵には「自動おにぎり製造機」が積み込まれていた。自動で1個1合のおにぎりを一度に10個製造できる優れもので、姉の大和にも無かった最新式兵器。
さすが大和型改良2番艦である。ちなみに具は梅干しやおかかだったという。- しかし、戦艦武蔵の最期となったシブヤン海海戦では、握り飯にくわえ魚や野菜の各種缶詰など豪華版の戦闘糧食が用意されたものの、不沈艦であるはずの武蔵の被害が意外に大きく、そして思うように敵機を撃ち落とせなかったことのショックのせいか、喉を通らない乗員が多かったという。
また夕食には赤飯が用意されていたというが、その前に武蔵は満身創痍となって力尽きたため、食べられることはなかった。
ちなみに坊ノ岬沖海戦の大和でも夕食には赤飯が予定されていたという。大和型戦艦は姉妹揃って晩飯の赤飯を食べそこねて沈んだわけである。
- しかし、戦艦武蔵の最期となったシブヤン海海戦では、握り飯にくわえ魚や野菜の各種缶詰など豪華版の戦闘糧食が用意されたものの、不沈艦であるはずの武蔵の被害が意外に大きく、そして思うように敵機を撃ち落とせなかったことのショックのせいか、喉を通らない乗員が多かったという。
- ソロモン方面輸送作戦従事中の駆逐艦長月では、乗員のほか多い時では200名もの便乗陸軍将兵の糧食を賄わねばならなかった。
1つしかない炊飯釜は1日中フル稼働、酷使による釜故障を心配した主計科が「一日一食は乾パンにしたら」と二ノ方艦長に進言したところ、艦長は
「陸さんは揚陸したら飯も炊けないような悪戦苦闘を強いられるのだから、せめて艦にいる間だけでも飯を食べさせ、出来るだけ栄養を摂らせるように」と諭した。
おかげで長月便乗の陸軍将兵は3食銀めしを食べて力をつけ、飯盒にもたっぷり詰め込み、勇躍上陸することができた。- 長月がクラ湾夜戦で最期を遂げた後、コロンバンガラ島に上陸した乗員たちは、陸軍兵たちから「長月ではお世話になった」となけなしの食糧や物資を分けてもらえた。
陸軍さんも苦しい食糧事情だろうに、地獄に仏の有り難さだったという。まさに「情けは人のためならず」である。
- 長月がクラ湾夜戦で最期を遂げた後、コロンバンガラ島に上陸した乗員たちは、陸軍兵たちから「長月ではお世話になった」となけなしの食糧や物資を分けてもらえた。
- いっぽう戦闘糧食が配られなくなると、「もう烹炊室までも破壊されてしまったのか、もう握り飯を運ぶだけの人員も生き残っていないのか」と士気が落ちてしまう。
熱々の握り飯は「俺たちの艦はまだ”生きて”いるぞ!」という力強いエールなのだ。
戦闘糧食で戦意が高揚するのは、実に理に適った仕様なのである。
あれ?じゃあ実際にキラキラになっているのは艦娘じゃなくて妖精さん? - じゃあ、烹炊所が吹っ飛んだり調理用蒸気が供給不能になったりして戦闘糧食が出せなくなったらどうするか?
その場合は乾パンを基本とし、さらに艦内酒保のミカン缶やパイン缶、カルピスなどの在庫嗜好品が放出されるのである。- 艦自体は問題ないのに烹炊所だけがピンポイントで破壊される、という場合も時として起こる。レイテ沖海戦での長門もその一例である。
長門に命中した爆弾数発のうち、一発がところもあろうに烹炊所の天窓に命中、同室を破壊貫通したのち通信指揮室で炸裂した。
ただでさえ戦闘に備えて雑用蒸気が停止されていたところへのこの一撃で、飯釜はすべてひっくり返り調理器具も四散、完全に調理不能となってしまった。
以後、同海戦中の長門の食事はすべて乾パン、缶詰、ビタミン剤と化し、さらに区画防御のための艦内交通制限により、部署によってはこれすら受け取れなかった。
おまけに3日間誰も彼も極度の緊張状態のまま眠っておらず、咄嗟の判断を迫られる場面では栗田提督ならずとも頭の中が真っ白になったという。
結局、危険海域を脱してからようやく調理機能が復旧、疲労困憊し果てた乗員たちへ熱く白い粥が配られたという。 - 最期の戦闘の直前の熊野では士官たちが「食えるうちに食っとこう」とミカン缶にミルクをかけて食べたとか、
スリガオ海峡夜戦で大破炎上中の最上では、リアルタイム戦闘記録を書いていて負傷昏倒した西川昭美通信兵が口に入れられたミカン缶の一片で蘇生したとか。
重傷瀕死や極度の疲労困憊の、飯などとても喉を通らないような将兵にとって、甘酸っぱいミカン缶やパイン缶は、末期の甘露や生命の水になったのである。 - 坊ノ岬沖海戦での初霜ほか生存艦では金ダライに大量のカルピスを作っておいて、助け上げた将兵が飲めるようにしておいたとか。*8
また、大破した駆逐艦涼月でも帰還のための奮闘中、乾パンに角砂糖、そしてカルピスが放出されたが、カルピスは割る水などなく原液のままだった。
飲んだ乗員たちはかえって喉が渇いて苦しんだとか。 - さらに涼月では、必死の応急作業に苦闘する乗員たちを励ますため艦内酒保在庫を完全解放、酒でもビールでも菓子でも取り放題とした。だが利用者はほぼいなかった。
艦が沈むか否かの瀬戸際で誰もそんな余裕はなかったのはもちろん、当時涼月は電源喪失のため艦内が真っ暗だった。
その中を手探りで艦底近くの酒保まで下りねばならず、もしそんな時にドカンときたら……と思うと、誰も行く気になれなかったのだそうな。
- 艦自体は問題ないのに烹炊所だけがピンポイントで破壊される、という場合も時として起こる。レイテ沖海戦での長門もその一例である。
- なお武蔵には「自動おにぎり製造機」が積み込まれていた。自動で1個1合のおにぎりを一度に10個製造できる優れもので、姉の大和にも無かった最新式兵器。
- 戦闘糧食や下士官兵の食事のあれこれについては名著、『海軍めしたき物語』を参照のこと。
戦艦霧島の主計兵だった著者による、霧島の烹炊所でのお話である。
「地獄榛名に鬼金剛、羅刹霧島夜叉比叡」「日向行こうか伊勢行こか、いっそ(配属前に)海兵団で首吊ろか」とまで歌われた戦艦での、
それも最下級兵の厳しい生活模様も知ることができる1冊である。 - なんか妖精さんが間宮さんっぽい……
で、おにぎりを廃棄したら何の資源になるかと思えば・・・燃料なのね、これは。まぁ、鋼材や弾薬やボーキにゃさすがにならんかw -- 2024-06-29 (土) 03:35:06