一式陸攻(野中隊)

No.170
	一式陸攻(野中隊)		陸上攻撃機
	装備ステータス
	火力		雷装	+12
	爆装	+13	対空	+3
	対潜	+2	索敵	+4
	命中	+1	回避
	戦闘行動半径	9
	装備可能艦種
	駆逐艦	軽巡洋艦	重巡洋艦	戦艦
	軽空母	正規空母	水上機母艦	航空戦艦
	備考
	開発不可、改修可、入手方法 基地航空隊にのみ装備可能
歴戦の中攻乗りの空中指揮官、野中飛行長の率いる精鋭「一式陸攻」隊です。新鋭の「一式陸攻」を装備し、士気の高い「野中一家」の搭乗員たちと共に、通常攻撃で対艦・対地攻撃に出撃します。

ゲームにおいて

• 初登場は2016年 春イベント『開設！基地航空隊』のE-6 甲突破報酬。
  • それから3年後、19年9月期の聯合ランカー報酬でついに配布された。それまでに銀河は聯合が基本とはいえ7回配布されていた。
  • そして翌月には、三群ランカーにまで配布されたうえ、聯合から二群には改修値のついたものが配布された。
• 任務『精鋭「一式陸攻」隊の編成』で、「一式陸攻 二二型甲★max」1つと交換で入手可能。
  ただし交換前と比べ雷装、対空、半径が下がる。
  • 雷装、対空に関しては本装備を改修することでカバーできる。交換前と比べて、雷装は★+3でほぼ互角に、対空は★maxで同値になる。
  • 二二型★maxの作成には、開発不可能な「天山一二型甲」が8つ必要。
    改修更新のみで賄うと、「天山」だけで120必要となる等かなりハードルが高い。
    • 比較対象として陸攻ではなく艦載機にはなるが、「彗星(江草隊)」や「天山一二型(友永隊)」を改修更新で手に入れるよりも多くのコストがかかる。
  • さらに、改修資材の消費も★+6以降を確実化することを想定すると、天山一二型甲1つにつき35必要。
    本装備の初期～★maxまでの改修で48消費し、最大328必要と尋常なく多い*1
    • 逆に言うと、たまに期間限定で配られる天山一二型甲を確保していれば、それだけでネジ消費量は大幅に減る。理論上はこれまでの期間限定の配布だけでも天山一二型甲を8つ確保できたが、他の選択肢が貴重品だった例もあるのでそれは難しい。
• どの入手方法にしても難易度が高く、ある種幻に近いが、恐るべきは入手任務は天山一二型甲改二(村田隊／電探装備)入手の前座という事である。
  天山一二型甲はたまにイベント等で配られるので、それも含めてコツコツ集めて何とか次の任務へつなげたいところ。

装備の運用について

• 基地航空隊にのみ装備可能。詳しい使用方法は基地航空隊を参照。
  • 装備画面で「」(大型機)、または【全装備】を選択することで装備ロック/ロック解除が可能。
    この他に、基地航空隊への配備の際、艦娘の装備と同様の方法でロックする方法もある。
  • 廃棄画面では最後尾、「洋上補給」や「二式水戦改」などの後にある。

• 「射撃回避 (敵対空射撃回避)」をもつ。
  • 陸攻カテゴリでこの能力を持つ他の装備は性能比較表を参考。
  • 運用や攻撃順番の関係上、基地航空隊は制空・対空共に万全な状態の敵艦隊と真っ向からぶつかる場合が多く、とにかく損耗が発生しやすい。
    その為、射撃回避特性を持つ本装備の優位性は、相対的に見て大きいと言えるだろう。
    • ただし、本装備の射撃回避はいわゆる弱補正*2
      基地は1スロットに18機までしか配備できないことなどもあって、防空能力の高い敵部隊相手だと普通に落とされることもあるので過信は禁物。
      回避弱補正は敵艦隊防空値を軽減できず、また深海棲艦は強烈な対空装備で加重対空値だけでなく艦隊防空値を盛っているケースが多い。
    • 射撃回避特性は高い艦載機熟練度を保持している際に真価を発揮する。
      全滅を免れても、僅かな機数では十分な威力が出なくなるのだが、熟練度補正によりクリティカル率・威力を底上げする事で、有効打を与えやすくなる。
      本装備を活躍させたい場合は出来る限り熟練度を維持し、勝負時にはmaxまで回復させてから挑む事が望ましい。

• 性能としては「九六式陸攻」、「一式陸攻」の上位互換。
  • 2023/05/26に改修が解禁された*3*4
    • 担当艦は宗谷で、★＋0～＋6までは九六式陸攻、★＋7からは一式陸攻を1つずつ消費していく。
      ただし特務艦限定のため、灯台補給船や南極観測船として運用している場合は一旦特務艦に戻す必要がある。サブを取得するのも手
    • ★maxに改修した場合は雷装14.21相当・対空4.58相当と、銀河に並ぶ攻撃力と行動半径に撃墜回避補正を両立できるようになる。
  • 素で雷装・爆装が上の「銀河」や「四式重爆 飛龍」を含め、射撃回避補正の有無や行動半径の違い等から単純な上位互換には当たらず、海域に応じた使い分けが望ましい。
    • 「一式陸攻」が★maxで雷装12.21・対空3.58
      「一式陸攻 二二型甲」は改修しやすい★+6でも雷装12.71・対空4.22
      「一式陸攻 三四型」は★+6で雷装12.71・対空5.22、★maxなら雷装13.21・対空5.58相当である。

• 駆逐艦に対して命中補正がある*5とされていたが現在の検証では否定されている。*6
• 過去のイベントで複数回イベント特効が設定された実績がある。イベント攻略時に真価を発揮する装備と言えるかもしれない。
  同様の特効は銀河(江草隊)にも設定されることが多いが、半径と改修後の制空値で差別化でき、そもそもあちらが貴重品なので次点としての採用機会も多い。

性能比較表(装備最大値/陸攻早見表/テーブルより転送)

入手方法について

• 工廠・単発任務『精鋭「一式陸攻」隊の編成』報酬（任務達成に一式陸攻 二二型甲(最大改修)x1が機種転換、一式陸攻x2、熟練搭乗員x3を消費する）

アップデート履歴

• 2016/05/03：実装。2016年春イベント『開設！基地航空隊』E-6 突破報酬。
• 2019/03/22：射撃回避 (敵対空射撃回避)が追加された。
• 2021/12/10：工廠・単発任務『精鋭「一式陸攻」隊の編成』報酬として恒常入手方法の追加。
• 2022/05/28：2022年 春＆梅雨イベント『激闘！R方面作戦 / 血戦！異聞坊ノ岬沖海戦』で特効倍率が付与された。
• 2023/05/26：改修可能になった。

小ネタ

• 元ネタは、野中五郎少佐率いる第七二一海軍航空隊（721空）、通称「神雷部隊」の一式陸上攻撃機二四丁型（G4M2E）。機体番号は「721-3XX」。
  • 攻撃七〇八飛行隊（攻708）、攻撃七一一飛行隊（攻711）、戦闘三〇五飛行隊（戦305）、戦闘三〇六飛行隊（戦306）*19、戦闘三〇七飛行隊（戦307）の合計5個飛行隊編成。
  • 描かれている機体は、尾翼の白い斜めのラインが攻711独特の塗装パターンとなっている。
    野中少佐は、721空飛行長と攻711飛行隊長を兼任しており、721空の中でもとくに攻711は野中自ら率いていた部隊である。
    2本線なのでおそらく攻711第2分隊の機体（第1分隊が1本、第3分隊が3本という塗装）。
  • もう一方の飛行隊、攻708所属機は斜めのラインが無く、機体番号の上にアルファベットの「K」が描かれている。

• イラストでは一式陸攻一一型と比較して、推力排気管付の「火星二五型」への換装とそれに伴うエンジンナセルの改修、上部旋回機銃の電動銃塔化、側面ブリスター銃座の廃止、機首偵察員席の窓の増加がわかり、G4M2系（二二型以降）の特徴がよく出ている。プロペラが三翅なのは作画ミス？
  • 機首に飛び出ているのは「三式空六号無線電信機(H-6)」のアンテナ。
    よくみると胴体の日の丸の後にもアンテナが見える。『電信機』と謳っているがこれは防諜の為で、実態は電波探信儀、要するに機上レーダーである。
    波長2mの電波を使用し、船団や島を36km先から探知可能。終戦までにおおよそ2,000台が製作され大型機や偵察機、攻撃機に搭載されていたとされる。

• 野中五郎少佐の趣味は茶道であり、南方でも茶を立てていた。*20
  特徴的なべらんめえ調でお茶でも入れようかと言われて面食らった部下もいた。
  • 野中少佐の隊は、戦争中から名物一家野中一家として有名であり、翼の下で女々しい少尉を切り捨てたとまことしやかに噂されていた。

• 721空は昭和19年10月1日に百里原飛行場を原隊として新設された航空隊である。
  • 航空隊司令は岡村基春大佐。かつて、比島決戦時に特攻の必要性を訴えた3人の現場指揮官の1人。
  • 野中少佐には、桜花を投下したら帰還するよう命じていたが、部下を体当たりさせて自分だけ生きて帰ってくることはできない、別の目標に突入すると拒否した。

• 「ただいまから敵機動部隊攻撃に向かう。まっすぐに猛撃を加えよ。空戦になったら片っ端からたたき落とせ。戦わんかな、最後の血の一滴まで。太平洋を血の海たらしめよ」
  昭和20年3月21日、最後の出撃前の訓示である
  • 野中少佐は2.26事件で自決した兄、野中四郎の遺影を胸ポケットにいれて出撃したと伝えられている。

• 野中隊の最後は、かろうじて生き延び生還した直掩隊が報告した。
  • 野中隊（零戦32機*21、一式陸攻18機*22）は、午後二時頃敵艦隊より推定50浬以上の地点、宮崎県都井岬付近で、第58.1任務群から発進したF6F-5ヘルキャット約50機に迎撃され*23、桜花を切り落として編隊のまま応戦した*24。
    わずか十数分の戦闘で、零戦10機以上と一式陸攻15機が瞬く間に撃墜され、野中隊長は残る3機を率いて断雲の中に急降下した。
    そしてそのまま消息不明となった。
    なお、米軍の被害は被撃墜1のみであった。
    • 野中少佐以下、攻撃第711飛行隊の一式陸攻乗員135名と、三橋謙太郎大尉以下、神雷桜花隊第二分隊15名全員、零戦乗員10名以上の合計160名以上が戦死。
      第一神風桜花特別攻撃隊は完全な失敗に終わった。
  • 本来であれば100機以上の零戦が護衛するはずであったが、出撃3日前の3月18日に米艦載機が宮崎を中心とした南九州一帯に来襲。
    富高海軍航空基地*25に展開していた721空の戦306、戦307を中心に迎撃を行ったものの大損害を被り、富高、赤江*26等の航空基地施設の損害も防げず、稼働機数が激減してしまった。
    • 陸軍新田原飛行場*27や唐瀬原飛行場*28はもちろん、国鉄宮崎駅や日本パルプ工業飫肥工場*29、油津港などの民間施設も大損害を受けてしまった。
    • 航空隊司令の岡村大佐は、この責任から野中に自身との乗り代わりを提案したものの拒絶され「そんなに私が信用できませんか！」と激昂されたという。
      岡村大佐は、この件や自身が特攻の発案者の1人でありながら生き延びてしまったことを負い目に感じていたのか、終戦3年後の1948年に自決している。
  • ちなみに、迎撃したアメリカ側のガンカメラによる動画が残されている。
  34歳の野中少佐には妻と二人の幼児がいた。戦死する前に子供に宛てて書いた手紙がこちらである*30

  34歳の野中少佐には妻と二人の幼児がいた。戦死する前に子供に宛てて書いた手紙がこちらである*31

  ぼー　まいにち　おとなちくちてるか
  　
  おばあちゃまやおじちゃまが　いらっちゃるから　うれちいだろう
  　
  おたんじょうび　みんなにかわいがられて　よかったね
  　
  おめでとう　おめでとう
  　
  おとうちゃまは　まいにちあぶーにのって　はたらいている
  　
  ぼーが　おとなちくして　みんなにかわいがられているときいて　うれちい
  　
  もうちょろちょろ　あるかなければいけない　はやくあるきなちゃい
  　
  おかうちゃまのいうことをよくきいて　うんとえいようをとって　ぢょうぶなよいこどもに　ならなくてはいけない
  　
  ちゅききらいのないように　なんでもおいちいおいちいって　たべなちゃい
  　
  でわ　さようなら　おとうちゃまより　ぼーへ

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