彩雲(偵四)

No.273
	彩雲(偵四)		艦上偵察機
	装備ステータス
	火力		雷装
	爆装		対空	+2
	対潜		索敵	+10
	命中	+2	回避
	戦闘行動半径	7
	装備可能艦種
	駆逐艦	軽巡洋艦	重巡洋艦	戦艦
	軽空母	正規空母	水上機母艦	航空戦艦
	備考
	開発不可、改修不可、入手方法 装備搭載可能艦
「我ニ追イツク敵機無シ」。敵戦闘機の追随を許さない高速性を誇る俊足の高性能艦上偵察機「彩雲」。 「彩雲」は悪化した戦況の中、敵情偵察に海上へと飛び立ちました。 同機を装備した偵察第四航空隊は、捷一号作戦正面のレイテ方面偵察、 またその後は紫電改集中装備部隊「三四三空」の眼として活躍しました。

ゲームにおいて

• 2018年1月27日に作戦報酬として実装。
  • 彩雲との差は対空+2・索敵+1・半径-1。
  • 彩雲(東カロリン空)との差は対空+2・火力-1・半径-1。索敵目的での使用ならば火力加算除きほぼ相互互換。
• 基地に配備すると彩雲(偵4)と表示される。

装備の運用について

• 基本的な使い方については彩雲のページ、『「T字不利」回避について』参照。
• 対空+2だが、本機自体は制空権争いには一切関わらない(基地航空隊に配備した場合を除く)ので注意。
  • 基地航空隊でのみ偵察機も制空戦に参加するため他の彩雲比で最大+4、熟練度補正と合わせて最大+7の制空値を得られる。
  • とはいえ通常の彩雲と違って半径が7のため、陸上偵察機の存在もあり出撃時の延長目的として利用できるシチュエーションがほぼない。
  • 一方防空時の偵察機補正は彩雲同様1.3倍のうえ+7の制空値をもつ最適の機体となる。
     
• 装備搭載可能な艦
  • 軽空母、正規空母、改装航空戦艦（伊勢型改二）
• 装備搭載不可な艦
  • 春日丸/大鷹/改、神鷹/改

入手方法について

装備ボーナスについて

• 特定艦に装備した時、パラメータが更に上昇する装備ボーナスがある。
  • 対象艦は表中の通り。二式艦上偵察機と同様に本装備の改修値に応じてボーナスが変動する。
    • 改修値変動の法則性は改修実装待ち。表中の改修段は暫定のものです。
  • 他装備とのボーナスを持つ場合、それもまた別に加算される。
  • 各ボーナス値は下表の通り。

  装備		基本値
  彩雲(偵四)		火力	対空	回避	装甲	索敵	射程	累積
  			2			10		-
  単体ボーナス↓		加算値
  装備	改修値	火力	対空	回避	装甲	索敵	射程	累積
  艦上偵察機	★+2					+1		× *1

  ※装備ボーナスのある他装備の一覧はこちら

• 索敵値のボーナスはルート分岐上の艦娘素索敵に加算されている。*2

性能比較表(装備最大値/艦偵早見表/テーブルより転送)

• 触接攻撃力補正についてはこちらを参照のこと

小ネタ

• 陸上基地から偵察機を運用した偵察第4飛行隊が元ネタか。
• 昭和19年3月に開隊した141航空隊旗下の飛行隊として、偵察第3飛行隊に続き同年7月に開隊。当初の機体は二式艦上偵察機だった。
• 141空は19年7月に九州都城に進出し訓練を行う。その後鹿屋、小禄基地よりアメリカ機動部隊の偵察にあたり台湾沖航空戦にも参加する。
• アメリカ軍のレイテ島侵攻に伴い、稼働全機がフィリピンのニコルス基地へ進出する。
  • ニコルスでは主にレイテ島タクロバンの偵察を行うが、次々に敵戦闘機に撃墜され、多くの隊員が未帰還となった。
  • 19年12月にパンパン基地へ移動、この頃より順次二式艦偵より彩雲に変更となる。
  • 20年1月8日、偵四は141航空隊より転出となり、稼働機は台湾へ移動。残された隊員は総員陸戦隊となることが決定した。
  • しかし結局、搭乗員のみ台湾へ帰還が命ぜられる。フィリピンに残留した基地要員らの隊員はその後、苛烈な陸戦の末に全滅したという。
• 20年2月、偵四は2代目343空、通称「剣部隊」に編入され、戦闘機の誘導任務に当たることとなった。
  • 隊長は橋本敏男大尉、開戦時は空母飛龍所属の艦攻隊分隊長で、真珠湾攻撃では水平爆撃の第2中隊を指揮した。ミッドウェー海戦では友永隊長機の偵察員として出撃しミッドウェー島へ水平爆撃を行い、ヨークタウンへの反撃時は第2中隊長として出撃し空母ヨークタウン攻撃に参加し生還した。なお、ヨークタウンへの攻撃の際は友永隊長機ではなく別の機体で出撃している。
    損耗の激しい艦攻搭乗員のなかで開戦以来生き残っていた数少ない熟練指揮官の１人だった。そして戦争を無事に生き残った人物でもある。
  • その活動の中でも、昭和20年3月19日の松山上空大空中戦における高田満少尉機の活躍が名高い。
    詳細

    • 高田機は真っ先に米艦載機の大編隊を捕捉し「敵機動部隊見ユ、室戸ノ南三十浬〇六五〇」を打電、敵大機動部隊の来襲を通報した。
      ところが同機は間もなく「ワレエンジン不調、引返ス」との無電を発した。よりにもよって敵大編隊を前にエンジン不調に陥ったらしい。
      彩雲の生命はその戦闘機を寄せ付けぬ快速にある。その優位が失われた今、もはや接敵任務は不可能だった。
    • しかし……不調のはずの高田機からは矢継ぎ早に敵機群の動向が伝えられる。ギリギリまで任務を果たそうという覚悟だった。
      「敵大編隊四国南岸北上中」「サラニ敵編隊見ユ、地点高知上空」「敵ハ戦爆連合五十機北上中高度二千米」「サラニ敵三個編隊見ユ、戦爆連合百機北上中高度四千米、高知ノ西二十浬」
      高田機の的確な打電を頼りに、紫電改隊は迎撃のため次々離陸していった。
    • 無論、敵機が速力の落ちた彩雲を見逃すはずがない。間もなく高田機はグラマンに取り囲まれ、入れ代わり立ち代わりの集中攻撃を浴びた。
      全速の発揮できない彩雲、武装は後部席の7.7ミリの豆鉄砲のみ、十重二十重に取り囲む戦闘機。もはや結果は目に見えていた。
      基地通信室では「ククク」（ワレ空戦中）の絶望的な信号に総員が固唾を呑み、「遠藤頑張れー！」と操縦員への絶叫があがった。
    • だが同機からは間もなく「ワレ突入ス」の訣別電と、特攻機と同じように打鍵を押したままにする「―」の信号が3秒ほど流れ、途切れた。
      目撃者によれば、被弾して白煙を噴いた高田機は意を決したか、突如踵を返すやまっしぐらに敵編隊へ突入。そのまま黄泉路の道連れとばかり手近な敵1機へ体当たりし、空中で四散したという。
      最期の「ク」連送を打電するその直前まで、同機は敵情を伝え続けていた。
    • 空中分解した高田機は高知県高岡郡東津野村芳生野の山中に墜ち、空中戦を目撃して駆けつけた地元住民と憲兵隊の手によって遺体が回収された。
      機長・高田満少尉、右頸部盲貫銃創、胸部粉砕。電信員・影浦博上飛曹、胸部貫通銃創。両腕二個所骨折。操縦員・遠藤稔上飛曹、前頭部粉砕。
      高速での墜落による遺体の損傷は激しかったが、同時に、満身に銃弾を浴びつつ最期まで任務を果たそうとしていた姿が如実に見て取れたという。
      • その壮烈な戦いぶりに胸打たれた住民たちの手によって、墜落現場には戦後も香華が絶えなかったという。
        現在は慰霊碑として高田機の主脚の一部とともに「三魂之塔」が建立され、かつての戦いを今に伝えている。
• 20年5月中旬、343空より転出し、偵11とともに171空に編入、沖縄方面の偵察にあたる。
  • 鹿屋から每日沖縄へ偵察飛行をおこなったが、このころ鹿屋は敵制空下にあり、黎明に発進し、帰還するとすぐに掩体壕に機体を隠し隊員は飛行場外の谷で生活した。これを彩雲谷と呼んだという。
    最終的に同隊はこの鹿屋で終戦を迎えた。
• 上記の経歴通り三四三空と縁の深い部隊なのだが、ゲーム上では組み合わせでの有利が付くなどの関連性は特に無く、三四三空に特効が付いても本装備は除かれる扱いだった。
  『絶対防衛線！「小笠原兵団」救援』のE-3にて他の三四三空の部隊と共に特効が設定され、漸く関連性を持つ事になった。

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