『水上機母艦』
日本海軍では様々な水上機母艦を運用していました。
どちらかというとマイナーな艦種になりますが、1/700ではきっちり発売されています。
千歳型及び準千歳型水上機母艦のキットはアオシマのみが発売しています。
- 千歳型
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 発売年 備考 アオシマ 千歳 551 1941年~1942年 2013年 千代田 549 1941年頃 2013年 特殊潜航艇母艦時 - 準千歳型
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 発売年 備考 アオシマ 瑞穂 550 1940年頃 2013年 ハインマット装備時
- 概要
- 千歳型・準千歳型水上機母艦は古くから発売されていましたが、共にリニューアルされ近年の標準的なモールドのキットに生まれ変わりました。
- 大型で特徴的な船体の艦で多くの水上機を搭載すると非常に見栄えが良いのですが、空母同様難易度は高めです。
- 瑞穂は千歳の金型を一部流用し、瑞穂として新規部品を追加したバリエーションキットになります。
- 艦尾にハインマットの巻き取り装置を装備。特徴的な艦尾形状になっています。
秋津洲のキットはピットロードが発売しています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 発売年 備考 ピットロード 秋津洲 W50 1942年~ 1999年
- 概要
- 秋津洲は艦尾に飛行艇を引き揚げ、補給・整備をするための艦で、飛行艇用の明石とも言える性格の船です。
水上機母艦に分類される物の他の艦とは違い、航行中に航空機の発艦は不可能で、また飛行艇を搭載しての航行も出来なかったようです。 - プラキットはピットロード製がおそらく唯一の物で、少なめの部品で特徴ある艦型が再現されています。
- キットには二式大艇と九七式大艇が付属しています。
- 秋津洲は艦尾に飛行艇を引き揚げ、補給・整備をするための艦で、飛行艇用の明石とも言える性格の船です。
『空母』
実は空母は艦船模型最難関だったりします。
なんと言っても飛行甲板や艦載機の製作が非常に面倒です。初心者の方は最初のうちは手を出さない方がいいでしょう。
おススメのキットを挙げるとするならば、アオシマの蒼龍、飛龍、龍驤、千歳型、ハセガワの赤城(No.227)、祥鳳でしょうか。
タミヤの隼鷹は古いキットでディティールもあっさりしていますが、部品数も抑えられており、パーツの合いも良いので作りやすいです。
タミヤの翔鶴型も作りやすいですが、かなりあっさりしている印象です。
他のウォーターラインの空母キットは古いものが多いですね。
特にハセガワの加賀は初心者は手を出さない方がいいです。
鳳翔、加賀はある程度慣れてからフジミのキットを作ることをおススメします。
※戦争後期の空母には複雑な迷彩が施されていました。初心者の方は十分気を付けてください。
各キットの簡単な解説
鳳翔のキットはフジミのみが発売しています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 フジミ 鳳翔 特-51 1939年 九五式艦戦・九二式艦攻 2011年 特-57 1942年 九六式艦攻 2011年 特-63 1944年
練習空母時天山 2012年 エッチングパーツ付属 - 概要
- 鳳翔1944(特-63)のキットには、延長された甲板とその裏の桁、さらには外舷電路などがエッチングパーツとして標準で付属します。内容的には超上級者向きの構成ですので初心者は注意しましょう。
赤城のキットはハセガワとフジミが発売しています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 ハセガワ 赤城 227 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2014年 220 1927年~1935年三段甲板時 九〇式艦戦・一三式艦攻 2008年 フジミ 特-35 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2010年 赤城・加賀セット 特SP-20 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2013年 木甲板デカール付属 大和/赤城旗艦セット 特SP-12 1942年
ミッドウェー海戦時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2012年 日の丸デカール
木甲板デカール付属赤城 NX-4 2016年6月予定 多色成形
スナップフィットキット - 概要
ハセガワのNo.227赤城は2014年に発売されたリニューアル版で、最新の考証に基づいた設計と、パーツ数を抑えた組み立てやすさ両立させたキットです。 これにより従来のNo.201は絶版となりました(アオシマの艦これパッケージ版はNo.201のキットなので注意)。 No.220は赤城の特徴であった三段甲板時の姿の唯一のキットです。 一方のフジミは最新考証をもとに開戦時の赤城を見事に再現していますが、パーツが多い上細かく上級者向きです。 2016年に多色成形&スナップフィット仕様の赤城の発売されます。
加賀のキットはハセガワとフジミより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 ハセガワ 加賀 202 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 1973年 フジミ 特-48 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2011年 特-86 三段甲板時 三式艦戦・一三式艦攻・一〇式艦偵 2014年 赤城・加賀セット 特SP-20 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2013年 木甲板デカール付属 - 概要
ハセガワの加賀は最古参のキットで、相方の赤城が2014年にリニューアルされただけにこちらもリニューアルが望まれます。 資料不足の頃に発売されたため考証が進んだ現在では間違いが多く、また成型不良も目立ちます。 フジミのキットは最新考証をもとにしているためその点は正確ですが、細かいパーツが多く上級者向けです。 またフジミからは三段甲板時のキットも発売されました。
※フジミ特-48加賀は箱絵が2種類ありますが中身は同じです。
龍驤のキットはフジミが発売しています。
また、アオシマからも発売が予定されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 フジミ 龍驤 特-31 第一次改装後 九〇式艦戦・一三式艦攻 2009年 着艦標識・滑走制止装置・艦橋窓枠
エッチングパーツ付属特-34 第二次改装時 零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻・天山 2010年 着艦標識・滑走制止装置・艦橋窓枠
エッチングパーツ付属アオシマ 第二次改装後 九六式艦戦、九六式艦爆、九六式艦攻 2016年 限定品
艦載機用エッチングパーツ付属
- 概要
フジミの最新キットなだけあって旧キットと比べると考証はそれなりに正確で、ディティールも細かいです。 ですが実艦と異なる部分も多くこだわるなら修正が必要です。 細かい部品が多くエッチングパーツも付属するため難易度は高いです。 また、アオシマからは二次改装後の龍驤が発売予定です。
蒼龍のキットはアオシマとフジミより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 アオシマ 蒼龍 222 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2009年 1942年
ミッドウェー海戦時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2010年 1938年
就役時九六式艦戦・九六式艦爆・九六式艦攻 2010年 1942年
インド洋海戦時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2013年 格納庫再現
翼を折りたたんだ状態の艦載機も付属フジミ 特-76 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2013年 特-82 1938年
就役時九六式艦戦・九六式艦爆・九六式艦攻 2013年 - 概要
アオシマとフジミどちらもとても良いキットです。 両社の違いを挙げるならばフジミはよりディティールが細かく、アオシマはより組みやすくなっています。 様々なバリエーションがあるため各海戦時の違いを見比べてもおもしろいでしょう。
飛龍のキットはアオシマとフジミより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 アオシマ 飛龍 219 1942年
ミッドウェー海戦時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2003年 フジミ 特-56 1941年真珠湾攻撃時
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1942年ミッドウェー海戦時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2011年 - 概要
アオシマの飛龍はリニューアル期中期に発売されたものです。 作りやすく初心者の方にもおススメですが、精密キットが主流となった現在ではディティールが物足りなく感じるかもしれません。 一方のフジミの飛龍はモールドも細かく考証的にもアオシマより正しいです。
祥鳳型空母のキットはハセガワとフジミから発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 ハセガワ 祥鳳 217 1942年 零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻・彗星 1999年 瑞鳳 216 1944年
レイテ沖海戦時零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲 1999年 1942年
ミッドウェー海戦時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻・彗星 2005年 限定版
エッチングパーツ付属フジミ 瑞鳳 特-87 1944年 零戦52型・天山 2014年12月 翔鳳 特-88 1942年 96艦戦・零戦21型・97艦攻 2015年3月
- 概要
- リニューアル期初期のキットなため現在の目から見るとモールドは甘めです。
ですが軽空母ということもありパーツ数は少なく、初心者の方にも組みやすいと思われます。
ただしNo.216瑞鳳は迷彩塗装が必要です。 - フジミより瑞鳳が新規金型で2014年末に発売されました。
大戦末期の迷彩仕様で難易度は高めですが、飛行甲板迷彩塗装の原寸大見本が付属しています。
なお翌年には翔鳳も発売されています。
- リニューアル期初期のキットなため現在の目から見るとモールドは甘めです。
翔鶴型空母のキットはタミヤとフジミより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 タミヤ 翔鶴 213 1941年真珠湾攻撃時
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1942年零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 1993年 瑞鶴 214 1944年
レイテ沖海戦時零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲 1994年 223 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2011年 フジミ 翔鶴 特-41 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2010年 特-52 1942年 零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2011年 翔鶴 Ver.1.1 特-52 南太平洋開戦
マリアナ沖海戦時零戦52型・零戦21型・彗星12型・九九式艦爆・九七式艦攻・天山 2016年 マスト部分と格納状態の係船桁の新規パーツ付属 瑞鶴 特-62 1941年
真珠湾攻撃時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2012年 特-50 1944年
レイテ沖海戦時零戦21型・零戦52型・九七式艦攻・天山 2011年 瑞鶴 Ver.1.2 特-62 1941年 零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2016年 メインマスト・起倒式無線アンテナのパーツの新規パーツ追加 翔鶴・瑞鶴
セット特SP-11 1941年~1942年 零戦52型・九九式艦爆・九七式艦攻・天山 2012年 - 概要
タミヤのキットは作りやすいですが精密キットが主流となった現在ではかなりあっさりした印象を受けるかもしれません。 また考証的にも間違った部分があります。 一方のフジミのキットはタミヤの後発なだけあり、考証がより正確です。 フジミらしい超絶ディティールとパーツ数の上級者向けのキットとなっています。
飛鷹型空母のキットは隼鷹がタミヤより発売されています。フジミから飛鷹が発売予定となっています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 タミヤ 隼鷹 212 最終時 零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲 1973年 フジミ 飛鷹 特-94 1944年 零戦52型・零戦21型・九九艦爆・天山 2016年8月予定 完全新規金型 - 概要
タミヤ隼鷹は古参キットでありながら、当時としては珍しい格納庫が再現されているなど、現在でも全く見劣りしない優良キットです。 ですがさすがに成型不良が目立ちはじめ、モールドも少々あっさりして感じるかもしれません。 飛鷹は隼鷹からの改造でしか入手手段がありませんでしたが、2016年にフジミから完全新規でのキット化が決定しました。
龍鳳のキットはフジミとピットロードより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 フジミ 龍鳳 特-64 1942年
就役時零戦52型・九七式艦攻・彗星・天山 2012年 特-77 1944年 零戦21型・零戦52型・九九式艦爆・天山 2013年 特-65 1945年
最終時零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲 2012年 ピットロード W146 1942年
就役時零戦21型・九九式艦爆・九七式艦攻 2012年 洋上/フルハル選択可 W147 1945年
最終時零戦52型・彗星・天山 2012年 洋上/フルハル選択可 - 概要
大鯨実装で艦これにも登場した龍鳳は、プラモ界ではフジミ、ピットロードが競合し高レベルなキットが発売されています。 両社とも最新考証を取り入れた精密指向のキットです。 両キットの大きな違いとしてフジミは低価格、ピットはカラーでの詳細な塗装説明付きとなっています。 軽空母ですがどちらのキットも上級者向けです。 ちなみにピットロードからは空母改装前の大鯨のレジンキットも発売されていますが、 マストや一部の甲板を真鍮線やプラ板から自作する必要があり、超上級者向けです。
千歳型空母のキットはアオシマ及びピットロードが発売しています。
また、アオシマから千歳が2014年9月に艦これパッケージ版で発売されてます。
成形色と付属デカールで、最終時の迷彩塗装も再現できるとのこと。
後日WLシリーズで空母千歳、千代田が販売されました。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 ピットロード 千歳 W73 1944年 2004年 千代田 W72 1944年 2004年 アオシマ 千歳 No.228 1944年 2015年 千代田 No.229 マリアナ沖海戦及び
レイテ沖海戦時が再現可2015年 迷彩仕様の甲板デカール付き
- 概要
ピットロードの千歳型は2004年に販売された物で現在のキットと比べるとモールドがあっさりしています。
アオシマの千歳型は2015年に販売された物で精密に出来ており、格納庫も再現されています。
大鳳のキットはタミヤとフジミより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 タミヤ 大鳳 211 1944年
マリアナ沖海戦時零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲 1972年 ラテックス甲板仕様 フジミ 特-42 零戦52型・彗星・天山 2010年 木甲板仕様 特-49 烈風・流星・彩雲 2011年 ラテックス甲板仕様 - 概要
タミヤ大鳳は特徴を良く捉え発売当時は評価が高かったものの、現在ではモールドがあっさり気味で成型不良も目立ちます。 一方のフジミは近年の最新考証を取り入れた精密指向のキットです。 飛行甲板の素材が依然として分かっていない事を踏まえ、従来の説のラテックス甲板仕様と新説の木甲板仕様の2種類を発売しています。 初心者の方はタミヤを選ぶと良いでしょう。
※フジミ特-42大鳳は箱絵が2種類ありますが中身は同じです。
雲龍型空母のキットはアオシマ、フジミ、ピットロードより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 アオシマ 雲龍 226 最終時 零戦52型・彗星12型・天山・流星改
彩雲・桜花2013年 格納庫再現
翼を折りたたんだ状態の艦載機も付属2012年 初回限定生産版
クリヤ-甲板・エッチングパーツ付属
他はNo.226と同じ天城 225 最終時 零戦52型・紫電改・彗星・天山・流星改・彩雲 2012年 格納庫再現
翼を折りたたんだ状態の艦載機も付属葛城 224 最終時 零戦52型・烈風・彗星・天山・流星改・彩雲 2012年 フジミ 雲龍 特-69 就工時 烈風・天山・流星・彩雲 2012年 特-70 最終時 烈風・天山・流星・彩雲・桜花 2012年 ピットロード 雲龍 W141 最終時 零戦52型・彗星12型・彗星33型・天山・彩雲 2011年 格納庫再現
エッチングパーツ付属
天城、葛城用のパーツも付属天城 葛城 - 概要
2014年夏イベントより順次実装された雲龍型のキットは3社が競合する状態となっています。 アオシマ、フジミ版は最新キットなので考証的な差異はほとんどありません。 ピットロード版は2003~2004年にかけて各艦ごとに発売された物を統合し、2011年に雲龍として再発売したものです。 天城と葛城のパーツも含まれており、どれか一艦を選んで作ることが可能です。 後発の二社に比べると若干の考証の不備がありますが、修正は可能です。 キットの内容や各メーカーの特徴などを踏まえ、好みのメーカーのキットを選ぶと良いでしょう。
信濃のキットはタミヤより発売されています。
- 主なキット
メーカー 艦名 キットNo. キット仕様 付属艦載機 発売年 備考 タミヤ 信濃 215 1945年 零戦52型・彗星・天山・流星・彩雲 1999年 格納庫一部再現 - 概要
タミヤ信濃はウォーターラインにおける精密キットの先駆けともいえるキットです。 戦艦大和とのわずかな船体形状の違いも再現され、現在最も正確な空母信濃のプラモデルとなっています。 艦自体が巨大な上、細かなパーツが多く迷彩塗装が必要であるなど上級者向けキットです。